kagemiya@ふたば - リチャード・P・ファインマン
「オレは生前……人類という種の“半分”を経験した。
 だからオレはこう願ったのさ。もし次があるのなら、その時は“もう半分”を……ってね」

基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】バーサーカー
【真名】リチャード・P・ファインマン
【異名・別名・表記揺れ】
【性別】女性
【身長・体重】158cm・50kg
【髪色】濃いめのブロンド 【瞳色】青
【スリーサイズ】B89/W56/H81
【外見・容姿】少々大きめの白衣と黒縁メガネを身に着けた碧眼の少女
【地域】アメリカ合衆国
【年代】20世紀
【属性】混沌・中庸
【天地人属性】人
【ステータス】筋力:E 耐久:E 敏捷:C 魔力:E 幸運:B 宝具:D

【クラス別スキル】

狂化:E

 人間としてやや欠けた部分があり、言動に荒々しさが見受けられる。また、突拍子もない行動も多い。

【保有スキル】

天賦の叡智:C++

 並ぶ者なき天性の叡智を示すスキル。
 肉体面での負荷や英雄が独自に所有するものを除く多くのスキルを、Cランクの習熟度で発揮可能。
 また学術に纏わるものであれば、A〜Bランクの習熟度を発揮する事も可能。

精神異常(偽):D

 理屈として“錯乱”し、自身の思考を捻じ曲げることで、精神干渉をある程度シャットアウトする。
 また苦痛や悪性の毒などの物理的干渉もある程度カットする……というより、クレイジーなので“痛みに気が付かない”。
 バーサーカーの任意でオンオフが可能であり、狂っているというよりは「狂ったフリをしている」。
 生前、精神科医の質問にふざけて応対し、「精神異常」とされて兵役を逃れたという逸話に由来。

量子制御:B

 波動方程式を以て量子の状態を把握し、制御する事が出来る。
 物理法則を無視した行動を行えるようにもなり、量子のビームを利用し極めて正確かつピンポイントな“指定”が可能となる。
 質量を持たせて攻撃に転用したり、量子を断つ壁にしたりといろいろ万能。

【宝具】

量子の風に馬鹿は吹かれるクォンタム・テクノロジー

ランク:E 種別:解析宝具 レンジ: 最大捕捉:
 自身を中心として“量子の風”を発生させ、周囲を取り巻く環境……全ての“量子”の状態を把握する。
 第三スキルの延長線。というか、この宝具によって第三スキルが成り立っている。正直使い勝手の面では第三スキルのほうが上。
 量子力学に於いて多大なる貢献を残し、物理学史に名を刻んだ科学者の偉業。彼は、量子という側面であらゆる物を解析する“尺度”を得た。
 どの物質がどのような状況にあるのか、という事を見抜く能力で、メタ的に言うと調べるべきポイントや怪しいポイントを可視化して表示する。
 擬似的な透視の力とも言えるが、サーヴァントや魔術的な物質、つまり「魔力」は把握できないという致命的な弱点がある。

嗚呼、素晴らしき原子世界アメイジング・ナノ・ワールド

ランク:D 種別:疑似固有結界 レンジ:1nm 最大捕捉:制限無し
 所謂「ナノテクノロジー」。1nmの立方体に、現代の技術では到底及ばぬような容量を搭載したトランジスタ・デバイス。
 極めて小さな演算装置、スーパーコンピューターをも凌ぐ能力を有する機構であり、十分な「蓄積」があれば演算、解析による短時間の未来予知をも可能とする。
 リチャードが生前に見出した人類の希望。今、現在では無理だとしても、いつかの未来で必ず実現するであろうテクノロジーを先取りした未達事象。
 …………或る者は、彼が有するこの極小結晶体にこう名を付けた。

 “ヒューマンセル・オートマトン”―――――――と。

 召喚される場所が「ナノテクノロジー技術が未発達な時代」であれば、この宝具は「いつか辿り着く未来」、及び「未来への理想」により構築されるため
 彼が見出した理想の具現……即ち「極小の固有結界」として扱われる。本来の性質はまた別にある様子。
 本来は目視すら出来ない極小サイズだが、視認性を良くするために手のひらサイズの立方体として召喚されることが多い。

【Weapon】

人智の匣ナノ・キューブ

 第二宝具の具現化形態。淡い緑色に発光した立方体の形を持ち、量子によるビームを放ったり一定の量子を断つシールドになったりする。
 基本的には立方体だが、細かな立方体に分裂してそれぞれがビームとなったり、立方体自体が薄い八角形型の壁になったりと自由自在。
 ちなみにビームの威力は「人類が記録した汎ゆる記憶媒体全ての容量」を元に、それらのエネルギーを強引に魔力に変換して換算される。
 例えば2018年現在に召喚された場合は、2018年時点までに記録された全てのデータの容量がダメージ数値となる。
 わかりやすく言うと、世界中のあらゆる「書籍」を集めて一つにしてその物量でぶん殴るようなもの。
 ……まあ、“この世界”では量子を神秘に変換する技術に乏しいため、当分先の未来でも「かなり痛いが致命傷にはなりにくい」程度に留まってしまうだろう。

 逆に、量子と神秘が密接であり、霊子という概念にまで辿り着けているのなら―――――“記録された全ての霊子データ”が、そのまま数値へ上乗せされる。
 自身も相手も「霊子」により構築される世界ならば……その一撃は、相当な重みになりうる。 

量子の殻クォンタム・アバター

 「女性」の姿。リチャード・P・ファインマンという霊格の外見を構築する、量子により造られたアバターのようなもの。
 霊基を覆っているような状態ではあるが、その姿や性質、属性は全て女性のものとなっており、かなり高度な技術により成り立つ量子の礼装である。
 なお内面的な部分には一切作用しないので、彼(彼女)の女性的な振る舞いや仕草は、全て彼が生前に研究していた「女性の心理」による賜物。

【解説】

リチャード・フィリップス・ファインマン。
アメリカ合衆国の物理学者であり、量子電磁力学、理論物理学双方に多大な影響を及ぼした科学者。
経路積分の発見、ファインマン・ダイアグラムの考案などの功績を残し、現代に置ける物理学、量子力学の礎となった。
ナノテクノロジー技術の原点を築き、量子コンピュータ技術を予言するなど現代のテクノロジーにも影響を残す、現代の碩学である。

そんな功績とは裏腹に、本人の性格は陽気で明るく、科学者らしからぬものであったという。
自身の知識を分かりやすく噛み砕いて伝えることを得意とし、彼の教えは「ファインマン物理学」として教科書にも残されている他
『ご冗談でしょう、ファインマンさん』というユーモアに溢れた自記を出版するなど、一風変わった科学者として人気を博していた。
歯に衣着せぬ物言いで目上の者に食って掛かることもあり、汚らしい言葉遣い――日本で言う下町言葉のような――でも話題であった。
それでもただ一点、“科学”に関しては誰よりも真摯に向き合っており、科学に不誠実な態度を取る者、科学者を侮辱する者を誰よりも嫌っていた。
「誰かの役に立つ事」――――その一点こそ、リチャード・P・ファインマンを突き動かす動機であり、その何よりのアプローチこそ「科学の発展」なのである。

また、マンハッタン計画にも携わっていたことがあり、戦後にはかの悪名高きデーモン・コアに素手で触れるなど、核分野にも多少の関わりを持っている。
ちなみに、素手でデーモン・コアを触った感想は――――「ほのかに、放射能の温かみを感じた」とのこと。


Matrix Lv.EXTRA


【人物・性格】

史実通り、思ったことを素直に言い放ち、誤魔化しや曲がった事を嫌う性格。
端的に、かつ簡単に物事を言い纏めることを好み、含蓄のある言い回しや勿体振った話し方を苦手とする。
その歯に衣を着せない、良く言えば素直で明快……悪く言えば思いやりに欠け配慮を知らない言い回しは、相手次第では亀裂を生んでしまうことも。
これに対し本人は「思ったことを誤魔化し続けなきゃ付き合えねェような間柄なんぞ、オイラにゃ必要ないね」というスタンスで割り切っている。

職業柄、ニコラ・テスラなどの碩学、科学者の英霊と仲が良く、逆に得体の知れない魔術や形のない信仰、加護、哲学などを元にする英霊とは犬猿の仲。
人類の発展とは真逆の存在である反英雄などは“論外”としていて、その倫理観や価値観は現代を生きた英霊ならではのものと言えるだろう。


……さて、そんな彼が何故「彼女」として現界しているのかと言うと
彼は生前から可愛い女の子、女性に強い関心を持っていて、女性の気を引くために「女の心理」を研究していたことに依る。
彼……リチャード・P・ファインマンは、生前数多くの科学を生み出し、数多くの功績を残し、そして数多くの分野を切り開いてきた。
即ち、人智の幅を広げた存在。だが、そんな彼も生前、どれほど足掻いても知ることが出来なかった一つの分野があった。
それこそが――――――――「女性」。追い求めても、心理を解き明かしても、その謎を解くことは出来なかったたった一つの、最大の謎。
彼は人智という分野の最大の“片側”、女性という存在を解き明かすべく女性の体を得た……と、語る。

とはいえ、その霊基の性質を(性別のみとはいえ)変えるなど容易な事ではない。
故に、今の状態は厳密に言えば「女体化」ではなく、リチャード・P・ファインマンという霊格を「女性の量子」で覆っている状態である。
ヒューマンセル・オートマトン……人智に匹敵する演算装置によって造り上げられたアバター。とてつもなく私的な、職権乱用とも言える暴挙。

「男として生きただけじゃあ、男の事しかわからねぇ。
 だからな、どうせ男として喚び出されて、またつまらん死を迎えるくらいなら……多少無理してでも「知らない世界」を生きたほうが楽しいだろ?」


イメージカラー:サイバーな緑色
特技:講義、解説、説明など
好きなもの:科学の発展、可愛い女の子、新鮮な魚料理
嫌いなもの:哲学、歪んだ物事、科学を侮辱する者
天敵:
願い:「受肉。サーヴァントも悪くはねぇが、やっぱり人間として産まれ直して、人間としてもう一度生きたいのさ。勿論、この姿のままでな?」

【一人称】オレ、オイラ 【二人称】アンタ、オマエ、オマエさん 【三人称】アイツ、アンニャロ

デザイン


セリフ集

【因縁キャラ】

ジョン・フォン・ノイマン:マンハッタン計画に携わった同志であり、先輩。
 天才として、コンピューターという概念を産み出した碩学として誰よりも尊敬している。
 当時は若輩者だったファインマンは、その卓越した頭脳と彼が造り上げる科学への路、その未来に夢焦がれていた。
 故に、ファインマンは彼の思想と発明を受け継ぐように「量子コンピューター」の概念を見出し、基底を造り上げたのである。
 彼が産み出したものこそ人類に光を齎すものであり、コンピューターという発明こそが人の新たなる表皮を造り上げるのだ、と――――。


エンリコ・フェルミ、アインシュタイン、ロバート・オッペンハイマー:共にマンハッタン計画に携わった同僚。
 ノイマンほどではないものの、共に偉大な先輩として尊敬している。
 特にエンリコ・フェルミとはマンハッタン計画後も交友関係が残っており、彼の死後、シカゴ大学研究所の後任に選ばれていたほど。
 なお、ファインマンは基本的にマンハッタン計画に携わったことを後悔していない。それを誇ることもしないが。

デーモン・コア:彼女の生前(?)を知っており、携わっている。
 彼女……というかプルトニウム塊に素手で触れ、放射能の熱を直に感じ、ほのかに温かいと称した。
 そんな逸話があるためか、彼女の放射能をほぼ無効化出来るという局地的な耐性を備えていたりする。
 まさか英霊として、それも女の子として登録されているとは思っていなかったので、逸話にかこつけてボディタッチの機会を虎視眈々と狙っている。

アトム:噂に聞いた科学の申し子。
 ロボット方面に興味はないものの、その卓越した知能や性能に関して興味を持っている。分解して解析してみたい。

【コメント】

クォンタム美少女受肉おじさん