「私、係長の座抹 流と申します。今後よろしくお願いいたします」
「パソコンを使っても目が疲れないのはいいですが、パソコンが分からないとどうしようもありませんね……知識はついてきましたが、若者のように素早く動かすのはどうにも」
「かつては良かったものです。目指した幸せとは程遠くとも、恐怖に怯えることはなかった。それが今は……はぁ……すみません」
「魔術、聖杯……オカルトだと思っていたものが、ここまで世界に浸透する……光陰矢のごとしとは言いますが、世界の変わっていく速度には驚きますね…」
「……少しだけですがね、私もオカルトに傾倒していた時期があったんです。その時に、師匠から唯一教わったのが……これなんですよ」