概要
ヨーロッパにおける軍事的緊張の緩和および加盟国間の軍事的、経済的な協力の増進を目的として、高天原帝国の提唱により設立された。
略称は頭字語が用いられ、英語圏では、Western Countries Union を略したWCU(ウークー)と呼ばれ、フランス語圏(Union des Pays Occidentaux)、スペイン語圏、ポルトガル語圏(西:Unión de Países Occidentales、葡:União dos Países Ocidentais)などではUPO(ユポー)と呼ばれる。
この同盟の第一の目的は軍事的緊張の緩和であった。この当時、世界の国々を纏める機構が存在しなかったため、諸国は独力での自国防衛に迫られ軍拡競争が行われた。フランス合衆国など一部の国が核軍縮を行った例もあったが、そうした国は多少の軍縮をしても自国の軍事的優位が失われない大国ばかりであった。高天原帝国はこうした緊張を世界の危機とみなし、将来的に世界の秩序が失われ世界大戦が勃発することすら懸念した。さらに大きな問題として諸国間の経済格差があげられ、ヨーロッパ先進国とアジア、アフリカ諸国の格差是正も世界平和には必要不可欠だった。これらを踏まえ高天原帝国は、ノブレス・オブリージュの精神に従って普遍的諸国同盟の形成を試みた。ヌナブト連邦共和国は軍事同盟色を嫌い参加は見送ったものの、高天原帝国の理念に共感し協力パートナー国として同盟を支援する方針を固めた。その後、筋肉帝国とアルクティクス帝国が参加し、3人の皇帝による三帝盟約を経て正式に西方諸国同盟が成立した。
加盟国の地位
同盟に正式に加盟した本加盟国の他に、加盟に準ずる地位である準加盟国が存在する。また同盟には加盟していないが他の国際合意や条約によりこの同盟の加盟国と関係が深く、同盟外から同盟の発展に協力する協力パートナー国も存在する。
名称に「西方」と入ってはいるものの、地域を問わず加盟国を募集している。
本加盟国
本加盟国は、軍事委員会議に参加し有事の際に共同防衛による援助を受ける権利、加盟国基金による経済援助と貿易の調整を受ける権利を持つ。
これは権利であり、軍事委員会議に参加する義務はない。軍事委員会議に参加していない本加盟国も、有事の際には軍事委員会議の援助を受けることが可能である。
準加盟国
準加盟国は軍事委員会議に参加する権利を持たず、軍事的な支援を受けることは不可能である。加盟国基金に参加し、加盟国と経済的に連携する。
協力パートナー国
ヌナブト連邦共和国は、加盟国に対し国際標準取引価格の⅘を下回る額で石油を輸出する。また、本加盟国に対し北西航路を提供する。
安全保障
本加盟国の国防相らによる軍事委員会議が開催され、本加盟国による軍事的な連帯が行われる。具体的内容は本加盟国による相談で今後決定する。個人的にはWCU軍とか作ったら良いと思う(小並感)
経済連携
加盟国の財務相らによる軍事委員会議が開催され、加盟国による経済的な連帯が行われる。具体的内容は加盟国による相談で今後決定する。加盟国はヌナブトから石油を国際標準取引価格を下回る額で輸入できる。
相互支援
加盟国ではないが協力関係にあるヌナブト連邦共和国により、西方諸国同盟の本加盟国にのみ北西航路の使用が認められている。北西航路は東アジアとヨーロッパの間をスエズ=パナマ航路より短距離で繋ぐ航路であり、またヌナブト連邦共和国の配慮で通行料は1隻あたり平均10万ドルとスエズ運河の1隻あたり平均通行料25万1千ドルと比べてかなり低く抑えられている。
本部
高天原帝国の首都テンプルムの郊外に10万3000平方メートルの敷地の同盟本部が置かれている。
西方諸国同盟は、同盟が抱えるあらゆる問題が協議される理事会と、協議の結果を執行する事務局、安全保障を担当する軍事委員会と経済協力を担当する加盟国基金によって構成される。
同盟本部は鉄骨鉄筋コンクリート造りで、中央棟を中心に左右に翼状に広がった構造をしている。中央棟を除く大部分が地上5階建て、中央棟が8階建てで、棟屋最上部まで含めれば12階建てである。
中央棟には事務官らの執務室が置かれており、左翼部分は加盟国基金、右翼部分は軍事委員会議の施設が入っている。
警備
加盟国間の平等という観点から、加盟国の重役が訪れる同盟本部が高天原帝国の警察に警察権を委ねるのは好ましくないと考えられており、同盟本部の敷地内では高天原の警察ではなく加盟国がそれぞれ派遣した警や軍隊自手で紀律保持が行われている。このため高天原帝国の警察官は、「高天原帝国が同盟本部に派遣した」という扱いの者を除き敷地内に立ち入ることは出来無い。本部内で警備を行っている者は纏めて衛視と呼ばれる。