オルダーナ帝国が建国されてしばらくした頃、モルダナ大陸南部において見境なしに人間に襲いかかり人々を恐怖と絶望のどん底に叩き落とした軍勢がいた。
その軍勢の名は「不滅の軍団」。
それは、リーエンという死霊魔術師と、彼女が率いるアンデッドの群れであった。
「不滅の軍団」という名は、リーエンが自ら名乗ったものではなく、彼女たち一団と遭遇し、戦闘した者たちが名付けたものである。
その名前の由来は、リーエンが率いているアンデッドたちが、通常のものとは大きく異なっていたことにあった。
通常のアンデッドならば、戦ってある程度身体に損傷を与えれば無力化することは可能である。
だが、かの軍団のアンデッドはたとえ身体を崩壊させて塵と化したとしても、リーエンの呼びかけひとつでたちまちに再生を果たすのだ。
リーエンが従えるアンデッドたちは、決して滅びぬ軍団…すなわち、その名の通りの「不滅の軍団」であったのだ。
リーエンたち不滅の軍団による被害は、最初は旅人や辺境の村の人々が襲われる程度に留まっていた。
だが、やがてその被害は拡大し、モルダナ南部の流通や貿易に大きな支障をきたすほどになる。
そこで周辺都市は団結し、かの軍団への対抗を試みた。
彼らはオルダーナの帝都に討伐軍の派遣を要請する一方、自分たちでも傭兵などを雇って部隊を組織して軍団への討伐を行わせた。
だがどのような精強な部隊でも、滅びないアンデッド相手に勝ち目などある訳がない。
雇われた傭兵たちは、リーエンたち不滅の軍団の前にすべて敗れ去っていった…。
その軍勢の名は「不滅の軍団」。
それは、リーエンという死霊魔術師と、彼女が率いるアンデッドの群れであった。
「不滅の軍団」という名は、リーエンが自ら名乗ったものではなく、彼女たち一団と遭遇し、戦闘した者たちが名付けたものである。
その名前の由来は、リーエンが率いているアンデッドたちが、通常のものとは大きく異なっていたことにあった。
通常のアンデッドならば、戦ってある程度身体に損傷を与えれば無力化することは可能である。
だが、かの軍団のアンデッドはたとえ身体を崩壊させて塵と化したとしても、リーエンの呼びかけひとつでたちまちに再生を果たすのだ。
リーエンが従えるアンデッドたちは、決して滅びぬ軍団…すなわち、その名の通りの「不滅の軍団」であったのだ。
リーエンたち不滅の軍団による被害は、最初は旅人や辺境の村の人々が襲われる程度に留まっていた。
だが、やがてその被害は拡大し、モルダナ南部の流通や貿易に大きな支障をきたすほどになる。
そこで周辺都市は団結し、かの軍団への対抗を試みた。
彼らはオルダーナの帝都に討伐軍の派遣を要請する一方、自分たちでも傭兵などを雇って部隊を組織して軍団への討伐を行わせた。
だがどのような精強な部隊でも、滅びないアンデッド相手に勝ち目などある訳がない。
雇われた傭兵たちは、リーエンたち不滅の軍団の前にすべて敗れ去っていった…。
「不滅の軍団」の中で、死霊魔術師リーエンはアンデッド集団を統べる存在であり、そして唯一の生者でもある。
彼女は幼少期の頃よりすでに異質な力を備え、そして何よりも異常な性格であったとされている。
幼い頃、リーエンは全身を血だらけにして帰宅したことがあった。
リーエンの両親は大慌てで彼女の手当をしようとするが、その身体にはなぜか傷ひとつなかった。
両親はリーエンにどうしてこんな姿になったのかと質問したところ、彼女は嬉しそうにこう答えた。
「1人で遊ぶの寂しかったから…自分でお友達作ったの。うふふっ♪」
彼女の背後からは、無残に殺害された小動物たちの死体が自ら歩いて現れたという。
この常軌を逸した行動がきっかけで、リーエンに死霊魔術師としての才覚があることが判明する。
その後、成人したリーエンは魔術師としてある傭兵団に加入。その団は魔獣退治などで活躍する当時評判の傭兵団で、周囲の者たちはリーエンがようやくまともになったと胸をなでおろした。
だが彼女がその傭兵団に加わった理由は、戦いで数多の魔獣の生命を奪っていた彼らより、“死”の空気を感じ取ったからであった。
そしてリーエンがその傭兵団に加入してから数カ月後…事件は発生する。
それは、ある古城を占拠したお尋ね者の呪術師を討伐する任務での出来事であった。
呪術師を発見した団員たちは見事な連携で相手を圧倒し、古城の最深部の部屋に追い詰めることに成功する。
必死に抵抗する呪術師だが、歴戦の戦士である団員たちに敵うはずもなく、ついには力尽きる。
だが呪術師の死の瞬間、部屋が怪しく発光する。
リーエンはその光が自分の扱う魔術と同種のものだと感じ、いち早く結界を展開。
ほかの団員たちに逃げる術はなく、たちまちのうちに彼らは光に飲み込まれてしまう。
そして光が消えた後、団員たちの姿は大きな変貌を遂げていた。
瞳から生気が消え失せ、身体の肉が腐り落ち、全身からは腐臭が漂う…醜悪な肉塊と化したその姿は、アンデッドにほかならなかった。
「あぁぁ、みんな…なんで…どうして……」
変わり果てた仲間の姿を見たリーエンは、力なく膝から崩れ落ちる。
だが……
その表情に悲しみはなかった。
「どうして…
そんな素敵な姿になっちゃったのぉ♪」
彼女が浮かべた表情…それは恍惚であった。
「うふふっ…私、分かっちゃった。本当に求めていたものを。みんなのおかげだよ♪」
その後、リーエンは古城の外で待っていたほかの団員たちを殺害し、死霊魔術でアンデッドへと変貌させていく。
そして、さらなる“仲間”を生み出すために活動を開始。やがて彼女らは「不滅の軍団」として人々に恐れられるようになっていく…。
彼女は幼少期の頃よりすでに異質な力を備え、そして何よりも異常な性格であったとされている。
幼い頃、リーエンは全身を血だらけにして帰宅したことがあった。
リーエンの両親は大慌てで彼女の手当をしようとするが、その身体にはなぜか傷ひとつなかった。
両親はリーエンにどうしてこんな姿になったのかと質問したところ、彼女は嬉しそうにこう答えた。
「1人で遊ぶの寂しかったから…自分でお友達作ったの。うふふっ♪」
彼女の背後からは、無残に殺害された小動物たちの死体が自ら歩いて現れたという。
この常軌を逸した行動がきっかけで、リーエンに死霊魔術師としての才覚があることが判明する。
その後、成人したリーエンは魔術師としてある傭兵団に加入。その団は魔獣退治などで活躍する当時評判の傭兵団で、周囲の者たちはリーエンがようやくまともになったと胸をなでおろした。
だが彼女がその傭兵団に加わった理由は、戦いで数多の魔獣の生命を奪っていた彼らより、“死”の空気を感じ取ったからであった。
そしてリーエンがその傭兵団に加入してから数カ月後…事件は発生する。
それは、ある古城を占拠したお尋ね者の呪術師を討伐する任務での出来事であった。
呪術師を発見した団員たちは見事な連携で相手を圧倒し、古城の最深部の部屋に追い詰めることに成功する。
必死に抵抗する呪術師だが、歴戦の戦士である団員たちに敵うはずもなく、ついには力尽きる。
だが呪術師の死の瞬間、部屋が怪しく発光する。
リーエンはその光が自分の扱う魔術と同種のものだと感じ、いち早く結界を展開。
ほかの団員たちに逃げる術はなく、たちまちのうちに彼らは光に飲み込まれてしまう。
そして光が消えた後、団員たちの姿は大きな変貌を遂げていた。
瞳から生気が消え失せ、身体の肉が腐り落ち、全身からは腐臭が漂う…醜悪な肉塊と化したその姿は、アンデッドにほかならなかった。
「あぁぁ、みんな…なんで…どうして……」
変わり果てた仲間の姿を見たリーエンは、力なく膝から崩れ落ちる。
だが……
その表情に悲しみはなかった。
「どうして…
そんな素敵な姿になっちゃったのぉ♪」
彼女が浮かべた表情…それは恍惚であった。
「うふふっ…私、分かっちゃった。本当に求めていたものを。みんなのおかげだよ♪」
その後、リーエンは古城の外で待っていたほかの団員たちを殺害し、死霊魔術でアンデッドへと変貌させていく。
そして、さらなる“仲間”を生み出すために活動を開始。やがて彼女らは「不滅の軍団」として人々に恐れられるようになっていく…。
モルダナ南部の都市群が雇った傭兵たちが不滅の軍団に敗北する中、ようやくオルダーナ帝都より帝国討伐軍が到着する。
だが、軍を指揮をする将軍シモンズは相手を侮り、ろくな情報収集もせずに勢いだけで不滅の軍団に戦いを挑んで惨敗。
シモンズは戦死し、軍の指揮を引き継いだ副将ヴァノンは、崩壊寸前の部隊をなんとか維持して撤退の途についた。
(このままでは、何度あのアンデッド軍団と戦っても勝てないだろう。帝都に戻って状況を報告し、さらなる大軍を出すよう要請するべきか…?)
そんなことを考えていた彼だが、ふと愛馬の尻尾に頭蓋骨がくっついているのを発見する。
それは先ほどまで戦っていた不滅の軍団のアンデッドのものであり、ヴァノンは警戒しつつも取り外そうとする。
だがその頭蓋骨に触れた瞬間、彼の心の中に呼びかける声が聞こえる。
「私は、お前たちが“不滅の軍団”と呼んでいる集団の一員だ。
だが、私はお前たちの敵ではない。あの女…リーエンに従わされているだけだ。
どうか私の…いや、私たちの魂を解放してほしい」
その声は、紛れもなくその頭蓋骨から発せられたものであった。
彼が言うには、不滅の軍団のアンデッドを“不滅”たらしめているのは、軍団を統べるリーエンがアンデッドの魂を封印して、冥界に行くことを妨げているからなのだという。
その封印を解いて魂を解放することさえできれば、アンデッドらは即座に崩れ去るとのことであった。
話を聞いたヴァノンは、彼らの魂を封じた魔導器具の壺があるというリーエンがいる古城へと向かうことを決意する。
そこはかつて、リーエンが“己の求めていたもの”をあらためて認識した場所でもあった。
だが、軍を指揮をする将軍シモンズは相手を侮り、ろくな情報収集もせずに勢いだけで不滅の軍団に戦いを挑んで惨敗。
シモンズは戦死し、軍の指揮を引き継いだ副将ヴァノンは、崩壊寸前の部隊をなんとか維持して撤退の途についた。
(このままでは、何度あのアンデッド軍団と戦っても勝てないだろう。帝都に戻って状況を報告し、さらなる大軍を出すよう要請するべきか…?)
そんなことを考えていた彼だが、ふと愛馬の尻尾に頭蓋骨がくっついているのを発見する。
それは先ほどまで戦っていた不滅の軍団のアンデッドのものであり、ヴァノンは警戒しつつも取り外そうとする。
だがその頭蓋骨に触れた瞬間、彼の心の中に呼びかける声が聞こえる。
「私は、お前たちが“不滅の軍団”と呼んでいる集団の一員だ。
だが、私はお前たちの敵ではない。あの女…リーエンに従わされているだけだ。
どうか私の…いや、私たちの魂を解放してほしい」
その声は、紛れもなくその頭蓋骨から発せられたものであった。
彼が言うには、不滅の軍団のアンデッドを“不滅”たらしめているのは、軍団を統べるリーエンがアンデッドの魂を封印して、冥界に行くことを妨げているからなのだという。
その封印を解いて魂を解放することさえできれば、アンデッドらは即座に崩れ去るとのことであった。
話を聞いたヴァノンは、彼らの魂を封じた魔導器具の壺があるというリーエンがいる古城へと向かうことを決意する。
そこはかつて、リーエンが“己の求めていたもの”をあらためて認識した場所でもあった。
リーエンがいるとされる古城にたどり着いたヴァノンは夜を待ち、自身が認める手練れの部下だけを連れてその中に潜入する。
足を踏み入れて彼が最初に感じたのは、吐き気を催すほどの異臭であった。
そして目が暗闇に慣れてくると、その異臭が城内のいたるところに散乱している死体から発せられていることに気づく。
「この城の中に長くいたら、気が狂いそうだ…」
死体の山に圧倒されながらも、警戒して進むヴァノンたち。
だがリーエンたちより襲撃を受けることはなく、それどころか城を警備している者すらいなかった。
不思議に思う彼らであったが、その理由はアンデッドの魂を封じている壺があるとされる城の最深部にたどり着いた時に判明する。
「お待ちしておりましたぁ♪
あなた方が、私の新しい仲間になってくださる人たちなんですねえ?」
死霊魔術師リーエンが数多のアンデッドたちを従えて、その場で待ち構えていたのだ。
囲まれてしまうヴァノンたちだったが、彼らは動じるこなく注意深く部屋を見渡し、アンデッドの魂を封じている壺の場所を探索。壺がリーエンの座る椅子のすぐそばに置かれていることを確認する。
そして互いに目配せをした後、ヴァノンたちは一斉にアンデッドたちに突撃する。
滅びることのないアンデッド相手には短期決戦しかない…そう判断した彼らがとった作戦は、最初から全力で戦い、なんとかして壺までの道を切り開くというものであった。
「たとえ1人でも壺までたどり着けば我々の勝ち!立ち止まれば、負けだ!」
相手が守りに入るものとばかり思っていたリーエンにとって、後先考えないヴァノンたちの猛攻は想定外のものであった。
次々となぎ倒されるアンデッドたち、そしてヴァノンらの必死の形相…瞬間、恐怖を感じた彼女は慌てて魔力を集中させ、新たなるアンデッドを呼び出そうとする。
だがその行為は、ヴァノンたちはもちろん、リーエンですら予想していなかった事態を生み出す。
彼女の頭上に大きな空間の歪みが生じ始めたのだ。
それは、アンデッドたちの怨念と憎悪が飽和状態になったことから生まれた“歪み”であり、次元の亀裂が発生する予兆にほかならなかった。
思わぬことにヴァノンたちはその足を止め、突撃を断念する。
「クッ…仕方がない。ここは一旦…」
「撤退する」と彼が言いかけた時…事態はさらに急変する。
なんとその場に、仮面を被った謎の男が風の如き速さで躍り出てきたのだ。
ヴァノンたちも、そしてリーエンも呆気にとられる中、その男は銀色の粉末を上空に散布する。
その粉末を浴びたアンデッドは、すべて灰と化して消滅。空間の歪みもゆっくりとだが消え去っていった。
状況を理解できないリーエンに対し、いち早く我に返ったヴァノンたちは、機を逃さずにアンデッドの魂を封じた壺を破壊する。
すると、粉々になった壺からは靄のようなものが立ちのぼり、リーエンの身体にまとわりついていく。
彼女は苦悶の表情で靄を振り払おうともがくが、やがて力が抜け落ちたように崩れ落ちていった。
「あぁそうかぁ…
これで私も…素敵な姿に…なれ…る…のねぇ…」
ヴァノンがリーエンを調べた時、彼女はすでに絶命していたが、その表情は悦びに満ちたものだった。
リーエンの死を確認後、ヴァノンは不思議な術で戦いの勝利のきっかけを作ってくれた仮面の男に感謝の言葉を述べようとするが、その姿はいつの間にか消え去っており、その場にいた痕跡すら残していなかった。
こうしてヴァノンたちと死霊魔術師リーエンとの戦いは終結。同時にリーエンが率いていた不滅の軍団も消滅し、その後二度と姿を現すことはなかった。
ヴァノンたちの帝都帰還後、リーエンがいた古城は帝国の研究団に調査され、やがて跡形もなく破壊される。
その際、リーエンの死霊魔術の記録が帝都に持ち帰られたとも言われているが、真相は不明である。
足を踏み入れて彼が最初に感じたのは、吐き気を催すほどの異臭であった。
そして目が暗闇に慣れてくると、その異臭が城内のいたるところに散乱している死体から発せられていることに気づく。
「この城の中に長くいたら、気が狂いそうだ…」
死体の山に圧倒されながらも、警戒して進むヴァノンたち。
だがリーエンたちより襲撃を受けることはなく、それどころか城を警備している者すらいなかった。
不思議に思う彼らであったが、その理由はアンデッドの魂を封じている壺があるとされる城の最深部にたどり着いた時に判明する。
「お待ちしておりましたぁ♪
あなた方が、私の新しい仲間になってくださる人たちなんですねえ?」
死霊魔術師リーエンが数多のアンデッドたちを従えて、その場で待ち構えていたのだ。
囲まれてしまうヴァノンたちだったが、彼らは動じるこなく注意深く部屋を見渡し、アンデッドの魂を封じている壺の場所を探索。壺がリーエンの座る椅子のすぐそばに置かれていることを確認する。
そして互いに目配せをした後、ヴァノンたちは一斉にアンデッドたちに突撃する。
滅びることのないアンデッド相手には短期決戦しかない…そう判断した彼らがとった作戦は、最初から全力で戦い、なんとかして壺までの道を切り開くというものであった。
「たとえ1人でも壺までたどり着けば我々の勝ち!立ち止まれば、負けだ!」
相手が守りに入るものとばかり思っていたリーエンにとって、後先考えないヴァノンたちの猛攻は想定外のものであった。
次々となぎ倒されるアンデッドたち、そしてヴァノンらの必死の形相…瞬間、恐怖を感じた彼女は慌てて魔力を集中させ、新たなるアンデッドを呼び出そうとする。
だがその行為は、ヴァノンたちはもちろん、リーエンですら予想していなかった事態を生み出す。
彼女の頭上に大きな空間の歪みが生じ始めたのだ。
それは、アンデッドたちの怨念と憎悪が飽和状態になったことから生まれた“歪み”であり、次元の亀裂が発生する予兆にほかならなかった。
思わぬことにヴァノンたちはその足を止め、突撃を断念する。
「クッ…仕方がない。ここは一旦…」
「撤退する」と彼が言いかけた時…事態はさらに急変する。
なんとその場に、仮面を被った謎の男が風の如き速さで躍り出てきたのだ。
ヴァノンたちも、そしてリーエンも呆気にとられる中、その男は銀色の粉末を上空に散布する。
その粉末を浴びたアンデッドは、すべて灰と化して消滅。空間の歪みもゆっくりとだが消え去っていった。
状況を理解できないリーエンに対し、いち早く我に返ったヴァノンたちは、機を逃さずにアンデッドの魂を封じた壺を破壊する。
すると、粉々になった壺からは靄のようなものが立ちのぼり、リーエンの身体にまとわりついていく。
彼女は苦悶の表情で靄を振り払おうともがくが、やがて力が抜け落ちたように崩れ落ちていった。
「あぁそうかぁ…
これで私も…素敵な姿に…なれ…る…のねぇ…」
ヴァノンがリーエンを調べた時、彼女はすでに絶命していたが、その表情は悦びに満ちたものだった。
リーエンの死を確認後、ヴァノンは不思議な術で戦いの勝利のきっかけを作ってくれた仮面の男に感謝の言葉を述べようとするが、その姿はいつの間にか消え去っており、その場にいた痕跡すら残していなかった。
こうしてヴァノンたちと死霊魔術師リーエンとの戦いは終結。同時にリーエンが率いていた不滅の軍団も消滅し、その後二度と姿を現すことはなかった。
ヴァノンたちの帝都帰還後、リーエンがいた古城は帝国の研究団に調査され、やがて跡形もなく破壊される。
その際、リーエンの死霊魔術の記録が帝都に持ち帰られたとも言われているが、真相は不明である。
【新アーク紹介✨】
— 公式「ラストクラウディア」 (@lastcloudia) February 28, 2020
「死霊の大軍勢(SSR)」が登場中!!
■特徴
特性で、HPが0になったときに一度だけ復活!(Lv5〜)
さらに、復活時にSTRやINT、クリティカル発生率がアップするスキルを習得可能!#ラストクラウディア #ラスクラ pic.twitter.com/M8UfZa5xmD
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