白い粉と聞くと、現代では危ない言い回しであるがこの世界では有用な薬の原料になる。
豪華な報酬のためにも、入手しよう。
闇雲に探しても見つからないので、ギルドで情報を聞いていこう。
上級層にて話を聞くと、どうやら最近篭もりきりの人物がいるらしい。
好奇心旺盛な上級民は、興味だけで剣士に情報を提供する。
彼らにとって他人とは、単なるゴシップの対象でしかないのかもしれない。
当事者でなければ、悲惨であるほど、面白おかしい「ネタ」として他人に話せるのだから。
上級民の情報通り、貧民街の情報屋のもとへ向かおう。
情報屋は剣士がギルドからの依頼を受けたと知ると
情報量として金銭を500G要求してくる。それを支払うと、キノコについて話し始める。
これまでの情報と合わせると、次のようになる。
- 上級民で薬学者の爺さんに、一部の上級民が多額の投資をし、出来上がったキノコを売りさばいている
- 多額の売上のうち、上級民はほとんどをピンハネしており、爺さんに渡っているのはごく一部
- 爺さんは自宅の地下でキノコを栽培している
上級層の自宅の地下を探さなくては。
上級層に戻ると、上級民は新しい情報を入手していた。
おそらく剣士が貧民街に行っている間に、血眼になって探したのだろう。
それは1枚のメモだった。その内容は……この謎は、ぜひプレイして解いていただきたい。
地下に入ると、中には噂の爺さんが。
白い粉を譲ってもらいたいと話すも、爺さんはキノコを奪いに来たと勘違いする。
問答無用に、凶暴化したキノコで剣士たちを殺しにかかってきた!
このキノコはかなりの強敵だ!冷静に状況を見極め、撃破しよう!
キノコに勝利すると、あまりのショックに爺さんは狂ってしまう……
爺さんがここまで追いつめられてしまったのは、なぜだろうか……
爺さんには、とても愛していた妻と娘が居た。裕福な家庭で、幸せな毎日があった。
しかし、それは長く続かなかった。妻も娘も、流行病に倒れ、亡くなってしまったのだ。
爺さんは荒れ、仕事もやめてしまい、自暴自棄の生活を送っていたところに
儲け話を上級民がもってくる。彼らは囁いた。
「金を積めば、妻と娘を生き返らせられる魔術師を紹介する」 と……
爺さんは残りの人生のすべてを掛けて、金儲けのためにキノコの研究に没頭した。
当然、上級民の話はウソであるし、儲けのほとんどは彼らの懐に入っている。
爺さんは薄々感づいていたのだが、もう後戻りはできなかった。これが唯一の望みだから。
この望みを捨てたら、誰かに潰されたら、もう自分の生きている意味は無い。
そこに、剣士が訪れる……
外に出ると、事件が気になる上級民がいる。事の顛末を話すと、後悔の念にかられる。
あなたがどう感じるかは、ぜひプレイで。
上級民はゴシップ的な興味で、この事件に関わった。
初めて事件の解決につながると、ウキウキした気持ちでいたのだろう。
剣士にヒントを与え、結果、剣士が目的を達成した代わりに爺さんは狂ってしまった。
一人の人間を不幸にする手助けをしてしまった……爺さんは法から外れていたわけでもないのに。
彼は剣士に「あなたは頭のいい人だから、結果は変わらなかったでしょう」と言うが
剣士のせいにして、自分のしてしまったことの重みから逃げているのである。
非常に人間らしい一場面なのだが、胸糞の悪くなる話である。
報酬で得られる超人薬は、いざという時に使いたい、超強力な薬。
このクエストの難易度に見合った性能だ。