GURPSよろず - 赤の月

目次

七つの月

双子の月(赤の月)

最も新しい月。青の月と対を成す「双子の月」の一方。混沌と開放を司る4柱の主神とその協力神が住まう。各神も青の月の各神と対になっている。公式設定の範囲では人間にのみ信仰されている。

信仰対象:

 一つの事象の二つの面をそれぞれ司る双子の月の神々、ガヤンとシャストアを主神格とする八大神とその協力神(古い時代の神学では「従属神」)。
 ※実はルナルを作った〈源初の創造神〉も、世界を赤と青に象徴される2つに分類しています。この事は〈遥か人〉の伝承を受け継ぐ外法使いくらいしか知りませんが。

赤の月の神名一覧:

“物語と伝承の神”シャストア

 言葉の側面、物語と伝承を司る。
語り部や役者、物語作者の信仰を受け、「存在」しないものの中から真実を汲み上げる。様々な物語を伝え、また自ら物語を作ることを勧める。シャストア信者の武器としては、縁が刃になる特殊なマントや、レイピアなど見栄えのよい武器が挙げられる。リプレイ中に出現したときにはエフェメラ・クルツの姿をとっている。また、信者は闇や幻に関わる呪文を授ける。

信者独自の技能「シャストアのマント、フェイシング」
ボーナス技能の「吟遊詩人/演技/演劇/変装/言いくるめ/交渉/隠匿/文字/作詞/記録/偽装/偽造」
“気まぐれと忘却の女神”アルリアナ

 思い出の側面、気紛れと忘却を司る。
留まらぬ風と季節に関わる遊牧民や気紛れな恋を求める若い女性に信仰される。肉体的なものを含めた恋愛の守護神とされ、娼婦の守護神としても知られる。アルリアナに奉納される踊りは意表を突いた変化が重視され、これはフェイントを利かせた武術にも応用される。シールドバトンという武器で防御をしながら蹴り技を繰り出す格闘術が使われる。また、信者は風と心の惑いに関わる呪文を授ける。

信者独自の技能「九節鞭/シールド・バトン/アルリアナの踊り/蹴打術/錬金術/催眠術」
ボーナス技能の「軽業/跳躍/性的魅力/社交/交渉/脱出/心理学」
“直感と感情の神”タマット

 知恵の側面、直感と感情を司る。
幸運をもたらす神とも言われ、兵士(特に傭兵)、商人、賭博師、盗賊の信仰を受ける。
盗賊の守護神ともされており「裏タマット神殿」と言えば、ルナルでは盗賊ギルドを、「闇タマット」は犯罪者集団を指す。武器は槍が好まれる。カルシファードでは軍神として信仰されており、忍者に相当する「影タマット」も存在する。
また、信者は目くらましや危険回避に関わる呪文を授ける。

信者独自の技能「インペイラー/致命傷:種別/槍投げ器」
ボーナス技能の「隠匿/嘘発見/鍵開け/偽装/交渉/忍び/すり/脱出/探索/追跡/登攀/読唇術/尾行/罠/賭博」
“流れとざわめきの神”リャノ

 環境の側面、ざわめきと流れを司る。
流れ行く存在に繋がりの深い音楽家、船乗り、料理人、水道職員、商人、漁師が信仰する。流れの神というところから、流水を司る水神・海神としても崇められ、船乗りにも信者が多い。造船や上下水道等社会的に重要な役割を担っている為、青の月の神殿以上の組織力を有している。信者に与えられる武器は、楽器(武器としての弓になるハープや、吹き矢仕込みのバグパイプなど)や調理器具(包丁や鍋)としても使えるものが多い。また、音と水に関わる呪文を授ける。

独自の技能「ブロウバグパイプ、ハープ・ボウ、腹話術」
ボーナス技能の「吟遊詩人/楽器/歌唱/読唇術/調理/造船/航法/生存/釣り/船乗り/ボート/水泳」
協力神
 八大神のいずれかに属する神々。
数を司るガヤンの協力神シュターや生死の境にある霊を司るリャノの協力神ナーチャなどが存在する。

位階制度:

 平信者/入信者(信者の1/5)/神官(信者の1/50〜1/100)/高司祭(信者の1/500)。神殿長は基本的に高司祭が、神殿内の部門の代表は神官以上が務める。個人的能力、特に魔法能力が高ければ若くても位階昇進を優遇される。位階が高いほど神殿での地位が高くなるが、この「地位」は神殿外の地位とリンクしていない。一般に、位階が高くなるほど生活上の拘束も厳しくなる。
 ※高司祭になるには、正式叙任以外に仮叙任(弟子を高司祭が個人的に得度させる。ルナル・サーガ第2部のエフィなど)があります。また高司祭であっても、若ければ神殿内で上位の役職に就いている訳ではありません。特に大都市(大陸最大のザノス=トルアは、高司祭の総人数が単純計算ですら1000人。グラダス最大のエグでは400人)ではその傾向が強いようです。

実生活における宗教的影響:

 信仰と職種にある程度の対応は見られるが、それから外れる例もまま見られる。社会的束縛は比較的緩いが、地域によっては例外あり。

信仰種族:

 人間

宗派:

 リアドの主流宗派。
 多くは普通の宗派だが、複数の神の同時信仰を認めるものもある。
 双子の神を1柱の双面神として信仰、他の宗派には不寛容。
その他
 少数派や異端信仰。
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