おことわり
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『クイズ!!ひらめきパスワード』は、毎日放送（MBS）の制作によりテレビ朝日系列で毎週日曜日に放送されていたクイズ番組である。
通称は「ひらめきパスワード」のほか「クイズパスワード」や単に「パスワード」と呼ばれることもある。
目次
番組概要 
- 22年（全1084回）続いた「アップダウンクイズ」の後番組として、1985年10月13日から1992年3月29日まで、毎週日曜19:00 - 19:30（JST）に放送された。番組開始から長らくロート製薬の一社提供であったが、1991年10月13日から最終回までの半年間は同社（60秒）を筆頭とした複数社提供に変更された。放映開始から最終回までステレオで放送された。
- 放送開始から1990年12月23日放送分まではMBSのアナウンサー・野村啓司が司会を担当。1991年正月スペシャルから最終回までは山城新伍が司会を担当し、タイトルコールも「（ロート製薬提供）山城新伍のクイズ!!ひらめきパスワード」に変更された。
- 放送開始から1986年3月23日放送分までは視聴者参加型の番組だったが、同年4月6日放送分からタレントらが参加して対決しあう形式へと移行。タレント対決型方式への移行後は、板東英二や島田紳助などの大物タレントを起用。タレント陣と初代司会者・野村啓司とのトークやツッコミを交えながら番組進行となった。
番組の流れ
視聴者参加型時代のルール
- 2チームによる対抗戦。1チーム3人で、それぞれのチームに芸能人（板東英二・山咲千里）が1人ずつキャプテンとして参加。
- 前半戦はキャプテンのヒントからブランチと呼ばれる小キーワードを当てる形式。ブランチの言葉を正解したチームは、そのブランチから想像されるパスワードを全員で推理（相談可）して答える。
- 後半戦はチーム戦。ブランチのヒントは文章ではなく単語となる。ブランチ毎に文字数分のマス（カタカナ表記で最小3文字、最大9文字。重要なブランチワードがどうしても2文字になる場合は、別の言葉に置き換えて表示していた。*1またカタカナ表記のため、場合によっては同音異義となってしまう場合があり、このクイズの難易度は比較的高い）が表示され、順不同に1マスずつ開いて文字が出される。解答は早押しでボタンを押して解答、お手付きは無いが、最後の一文字を残して正解が出なければ時間切れとなり、正解が出され、そのブランチの得点は無効となって次の問題が出される（相談は不可）。ブランチの言葉を正解すればチームに50点入り、更にそのブランチから想像されるパスワードを全員で推理（相談可）して答える。
- 得点は、第1ブランチで正解すれば500点、第2ブランチで400点と以下100点ずつ減っていき最後の第5ブランチで正解すれば100点が獲得できた（相談は不可）。この得点方式は前半戦・後半戦共通だった。
- 視聴者参加型番組の頃は、勝利チームがハワイ旅行をかけた「チャレンジクイズ」が行われていた。出場者（キャプテン除く）3人が出題ボードの裏側に隠された「パ」「ス」「ワ」「ー」「ド」と書かれた5枚のパネルから、どれか1つパネルの文字をコールするとパネルが開いて1から5までの番号が現れる。同時にブランチボードが移動*2し後方に「CHALLENGE QUIZ」と書いたセットが現れ、それにある番号と対応したブランチが3つが開く（相談可）。3つのブランチからパスワードを正解すると、天井から大量の銀色の紙吹雪が降りハワイ旅行と賞金10万円を獲得、チームキャプテンから目録が贈呈された。ちなみに賞品がハワイ旅行なのは「アップダウンクイズ」からの流れである。後方のセットは視聴者参加廃止から野村が降板するまで使われなくなり、セットデザインの1つとなった。
- 賞金については勝利チーム全員に1人10万円ずつ、負けチーム全員に1人100点につき5,000円が贈られた。
視聴者参加廃止以降のルール
- 男性チームと女性チーム（各レギュラー3人・ゲスト1人）の対抗戦。
- 当初はオープニングコーナーは無く、すぐに前半の個人戦となっていたが、途中からオープニングコーナーが登場する。問題は2種類あり、1つは3つのブランチが1つずつ順番に開き、それをヒントにひらめきパスワードを当てる形式で、正解で開けたブランチの数にかかわらず100点獲得。もう1つは、野村からフリップで漢字を含めたアナグラムの文章を提示され、後にブランチボードにカタカナ文章が出される。それを並び替えて人名を当てる形式で、正解すれば100点獲得。それぞれ2問出題され、答えが分かったらキャプテンの早押しボタンを押して解答する。
- 前半戦は1対1の個人戦で、開かれたブランチからパスワード（メインキーワード）を早押しで当てる。
- 途中からルール変更により、最初の問題に入る前にあらかじめメンバーの出場順が決められた対戦表が両チームのキャプテンから司会に渡され、それをもとに対戦を行う。呼ばれた解答者（男女各1名）は、中央に設けられた解答者席へ移動し問題に挑戦する。
- 後半戦は視聴者参加時代と同じであるが、ブランチの言葉を正解した時の得点が50点となる。
- 「チャレンジクイズ」は廃止され、勝利チームには「ひらめきボックス」と呼ばれる賞品が入った箱が運ばれる。レバーを操作すれば賞品の中身がせり上がり、放送回の問題にちなんだ豪華賞品が贈呈された。
山城時代のルール
- 第1戦は「ひらめき新伍」というタイトルがついた。
- 最初期はひとつのテーマから山城が連想したものを当てる方式で、両チームに1問づつ出題。一番上のブランチに解答例が出され、それ以外の残り4つをチームが1人1回ずつ回答する。ブランチを正解するごとに100点獲得。
- 後期はチーム対戦形式で3つのブランチからパスワードを当てる方式。2問出題。ブランチが3つの為、得点は300点から100点ずつ下がっていく。
- 第2戦は4つのジャンルから1つを選択し、山城のヒントからブランチを早押し（1:1方式）で当てる形式。正解した方に50点加算され、パスワードの解答権を得る。ブランチの数は野村時代のオープニングクイズやひらめき新伍と同じ3つだが、得点は500点、300点、100点になっている。
- 第3戦は野村時代の前半戦を移動したものであるが、4問の内で一度だけ使える「チャンスカード」を提示するとその問題で正解した場合得点が2倍になる。
- 早押しの方式もリニューアルされ、早押しで負けた場合でも相手が誤答すれば解答権が移るシステムに変わっている。
- 野村時代はパーフェクト達成の場合勝利チームにハワイ旅行が贈られることになっていたが、達成したことがなかったため3000点以上獲得して勝利した場合に引き下げられる。1991年4月14日の放送で女性軍が3000点を突破したため、ハワイ旅行がプレゼントされた。
問題例
太字は正解したブランチ
野村期
- オープニングクイズ 1990年11月4日放送分
- �’両� ��アメリカのカメ �２里�6人…「忍者」
- 前半戦 1989年10月1日放送分
- �―臠屬鯊圓� ��ビデオが人気 �０貎誉蠅瓩老�われる �ぅぅ鵐肇蹐芭�つ �ィ隠械繊檻機，�願い…「カラオケ」
- 後半戦 1990年7月29日放送分
- �．轡絅Ε�クリョコウ �▲�ーレース ��ジョシプロレス ��ミスコンテスト �ゥ�イスイヨク…「水着」
山城期
- 第1戦・ひらめき新伍(1991年9月15日放送分)
- �‐湘沈算� ��ディズニー �Ｋ拗掌�一…「マーメイド」
- 第2戦(1991年8月4日放送分)
- ��カモメ �▲�ャンディーズ ��ハガキ…「暑中見舞い」
- 第3戦(1992年2月9日放送分)
- �。隠廓� �∧＿�県 ��柴田君と宮崎君 ��万里 ��Say Yes…「チャゲ&飛鳥」
エピソード
- 番組のセットには、当時まだ珍しいLEDを使った電光掲示板を使用。これによりスムーズにヒントを表示することが可能となった。表示出来る文字数は最大9文字で、ブランチ番号は緑、ブランチワードはオレンジ色で表示された。赤はテレビで見づらいためか使用されていない。
- 番組放送開始当初よりしばらくは早押しや正解のチャイムに電子音を使用していたが、芸能人対決に移行して数か月で通常のチャイムに変更された。同時にその他の効果音も変更され、特に誤答と時間切れのブザーは『アップダウンクイズ』で使用されていたものに似た音となった。早押しボタンのチャイム音も男性チームと女性チームで音程が微妙に違っていた。
- オープニングのチーム戦は解答者個人の4つの解答ランプ、1対1で行われる中央に置かれた早押し台の解答ランプは、早く押したチーム・解答者のランプが点滅、遅く押すと点灯していた。そのため、オープニングクイズで野村の判断ミスで、遅く押してランプが点灯している女性チームに解答権を与えて正解し、早く押していた男性チームの板東と紳助が猛抗議するが、女性チームのハンデとして正解扱いにされた事があった。
- 山城期の前半戦では、ブランチの言葉を正解したチームがそのブランチから想像されるパスワードを全員で推理して答える時のシンキングタイムのBGMが流れたあと、ブッブッとブザーを短く鳴らして早く答えるよう催促し、それでも答えなければ、ブザーを長く鳴らして失格にしていた。
- MBSの関西ローカルでのプロ野球中継の放送によるテレビ朝日及び番組ネット局向けへの裏送りは、日曜の阪神タイガース主催試合が朝日放送に優先権があることや、在阪パシフィック・リーグ球団主催試合のローカル放送をナイター枠で行わなかったことなどの事情もあり、編成上発生しなかった。
- ロート一社提供のため、「クイズダービー」などど同じくスタジオに「新パンシロン」「新V・ロート」「パンシロン新胃腸薬」「ロートZi:」などの看板が表示されていたが、1991年10月からロートを含む複数社提供になったため廃止された。*3
- 野村期は番組タイトルコール→司会者紹介（テロップなし、司会者席に「司会 野村啓司」と書かれたネームプレートがある）（当初は「今晩は、司会の野村啓司です!!ひらめきは、明日へのパスワード!!さあ、今夜もあなたの鋭いひらめきでお楽しみいただきましょう!!」と言っていた）→野村による両チームの解答者紹介（テロップあり）を経て最初の問題への流れであった。座っているのは司会の野村のみで、解答者は全員立っていた。
- 山城期では（女性アシスタントによる）番組タイトルコール→司会者登場・紹介（テロップあり、セットのリニューアルにより山城登場後は「ブランチボード」が降りてくる形になった）→両チームのゲスト紹介（テロップなし）を経て、最初のクイズを出題する。
- 野村期はダイヤモンド型のブランチボードの両脇にチームの獲得点数が表示されていたが、山城期ではチームの獲得点数表示がブランチボード両脇の柱に移動した。男性チームの得点の上下に青色のネオン、女性チームでは赤色のネオンが光っていた。また、山城期では全員椅子に座っていた。後半戦では司会者席が登場しているが、ネームプレートはなく無地のものになっていた。
スタッフ
※番組のタイトルロゴは前番組「アップダウンクイズ」と同様、五荘千尋が担当していた。
野村時代
- 構成:金子俊彦、河村達樹、本田順一、宇野宇
- 音楽:井上堯之
- ※作曲したテーマ音楽はCD「ブロードキャスト・トラックス 毎日放送編」に収録されている。流れる部分は冒頭に「ひらめきボックス」の豪華賞品登場時の曲が入り、次に3フレーズ繰り返しで曲を流している。ただし、この曲は、別の番組に流用する予定はない。
- タイトル：五荘千尋
- ディレクター：三村景一
- ディレクター→プロデューサー：豊田修二
- プロデューサー：浜本忠義（初期）
- プロデューサー→制作：柳川正邦
- 製作著作:毎日放送
山城時代
- 構成:金子俊彦、河村達樹、池田裕幾
- 音楽:井上堯之
- ディレクター:西本武
- ディレクター→演出：三村景一
- プロデューサー:豊田修二
- 制作：柳川正邦→渡辺一雄
- 製作著作:毎日放送
ネット局
同時ネット局
| 放送対象地域 | 放送局 | 系列 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 近畿広域圏 | 毎日放送 | テレビ朝日系列 | 製作局 |
| 関東広域圏 | テレビ朝日 | ||
| 北海道 | 北海道テレビ | ||
| 青森県 | 青森朝日放送 | 1991年10月開局から | |
| 宮城県 | 東日本放送 | ||
| 山形県 | 山形放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 | |
| 福島県 | 福島放送 | テレビ朝日系列 | |
| 新潟県 | 新潟テレビ21 | ||
| 長野県 | 長野朝日放送 | 1991年4月開局から | |
| 静岡県 | 静岡けんみんテレビ | 現・静岡朝日テレビ | |
| 石川県 | 北陸朝日放送 | 1991年10月開局から | |
| 中京広域圏 | 名古屋テレビ | ||
| 広島県 | 広島ホームテレビ | ||
| 香川県 岡山県 | 瀬戸内海放送 | ||
| 福岡県 | 九州朝日放送 | ||
| 長崎県 | 長崎文化放送 | 1990年4月開局から | |
| 熊本県 | 熊本朝日放送 | 1989年10月開局から | |
| 鹿児島県 | 鹿児島放送 |
遅れネット局
※はロートのスポンサードネット
| 放送対象地域 | 放送局 | 系列 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 青森県 | 青森テレビ | TBS系列 | 1991年9月まで |
| 岩手県 | 岩手放送 | 現・IBC岩手放送 | |
| 長野県 | テレビ信州 | テレビ朝日系列 日本テレビ系列 | 1991年3月まで |
| 富山県 | 富山テレビ | フジテレビ系列 | 1991年9月まで |
| 石川県 | 石川テレビ | ||
| 福井県 | 福井テレビ | ||
| 鳥取県・島根県 | 日本海テレビ | 日本テレビ系列 | |
| 山口県 | 山口放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列*5 | ※ |
| 愛媛県 | 南海放送 | 日本テレビ系列 | 遅れネット |
| 高知県 | テレビ高知 | TBS系列 | |
| 長崎県 | テレビ長崎 | フジテレビ系列 日本テレビ系列 | 1990年3月まで |
| 熊本県 | テレビ熊本 | フジテレビ系列 テレビ朝日系列 | 1989年9月まで |
| 大分県 | 大分放送 | TBS系列 | 遅れネット |
| 宮崎県 | テレビ宮崎 | フジテレビ系列 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 | 1991年9月まで |
| 沖縄県 | 沖縄テレビ | フジテレビ系列 |
| 毎日放送をはじめとするテレビ朝日系列 日曜 19:00 - 19:30 | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
| アップダウンクイズ （1963年10月6日 - 1985年10月6日） | クイズ!!ひらめきパスワード （1985年10月13日 - 1992年3月29日） | 近藤正臣の味覚人情報 （1992年4月12日 - 1992年9月20日） |
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