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doraemon19731979 2019年01月23日(水) 23:55:21履歴
『銀河漂流バイファム』(ぎんがひょうりゅうバイファム)は、1983年10月19日から1984年9月6日まで、毎日放送を制作局として、ANN系列で放送されたロボットアニメである。全46話。制作局の毎日放送では、第23話まで毎週土曜17:55 ‐18:25*1(JST)、第24話以降は毎週土曜17:25 ‐17:55*2に放送された。制作は日本サンライズ(現:サンライズ)。 本項では後に作成された外伝作品『銀河漂流バイファム13』についても解説する。
ジュール・ヴェルヌの小説『二年間の休暇』(少年向け文庫のタイトルは『十五少年漂流記』)をモチーフにするプランは、『機動戦士ガンダム』の企画時に考案されたものであった。改めてこれを流用してアニメ化したのが本作となる(本作と同じ日本サンライズ制作の、1985年の蒼き流星SPTレイズナーも同様のプロットが用いられている。1995年に放送された恐竜冒険記ジュラトリッパーもまた、スタッフが意図的に本作をインスパイアしていた。さらに、1999年の無限のリヴァイアスでも同様の手法が採用された)。そのためOPテロップには「原案」にガンダム原作者の一人である富野由悠季がクレジットされ、「原作」は監督とメイン脚本家の氏名が連なっている。これは企画書にビッグネームを連ねることで企画を通しやすくする意図でもあった。
メカやアクションに加えて、等身大の普通の少年少女が生活し成長する物語でもある本作品は、本放送後にも総集編が2本(『カチュアからの便り』『集まった13人』)、およびオリジナル脚本の新作2本(『消えた12人』『"ケイトの記憶"涙の奪回作戦!』)がOVAとして制作・販売された。
テレビアニメ番組としては実験的な試みがいくつかされており、以下にその例を挙げる。
3クール目からの放送時間帯変更を機に、放送を打ち切りにした地方局がいくつかあった。これに対して、当時の中学生・高校生を中心とするアニメファンが番組存続の署名運動を敢行して地元テレビ局に集まった署名を提出し、一部の局でついには放送継続の決定に至ったというエピソードがある。この模様は当時の朝日新聞でも取り扱われた。結局、後半がそのまま打ち切りとなった地域では、当番組はタウト星到達前で最終回だという認識のまま長年を過ごした(成人後も真相を聞くまで知らなかった)人々が散見されていた。
サウンドトラックはいずれもヒットし、中でも放送終了翌月に発売された『銀河漂流バイファム総集編』(K-5505-6) はオリコンLPチャートで最高10位を記録した。なお、このアルバムには、発売元であるワーナー・パイオニア(現:ワーナーミュージック・ジャパン)が販促用として発行していたチラシ「バイファム・NEWS(ニュース)」を、特別号と称して第1から10に加え増刊までセットにした小冊子が付録になった。この「バイファムNEWS」を付録にするという企画は、後年発売されたCD-BOX(WPC6-8098/8101)にも踏襲されていた。
メカやアクションに加えて、等身大の普通の少年少女が生活し成長する物語でもある本作品は、本放送後にも総集編が2本(『カチュアからの便り』『集まった13人』)、およびオリジナル脚本の新作2本(『消えた12人』『"ケイトの記憶"涙の奪回作戦!』)がOVAとして制作・販売された。
テレビアニメ番組としては実験的な試みがいくつかされており、以下にその例を挙げる。
- アバンタイトルを導入した。3クール以降は時短優先のため廃止された。
- 次回予告はテキストのみのアイキャッチのみとした。
- 敵陣営の説明描写を極力行わず、視聴者にもその概要を作中ではなるべく明かさない。3クール以降は敵の母星と衛星が舞台となりむしろ説明描写やコンタクトがストーリーの中心となった。
- オープニング主題歌の歌詞がすべて英語。3クール以降は時短のため再生速度が早められ、一部カットするなどの時短編集も行われていた。
- ゴールデンタイムの毎週水曜19時という破格の枠での全国ネット。裏番組はDr.スランプアラレちゃんであった。このため視聴率が悪かった。
- 姿勢制御バーニア描写の徹底。バーニア噴射方向にしか機体が進まず、方向転換も制動もバーニア噴射、という物理学的描写の徹底ぶりは、本作以降はほとんど見受けられない。
- 主役ロボットは量産機で、地味なカラーリング。半年前に放送開始の装甲騎兵ボトムズでもこの手法が採用されていた。デザイナーの大河原邦男はこれについて「あまり上出来ではない」と後に言及している。
- 主役ロボットは1クールにわたって登場せず、序盤にチョイ出しした後は2クールまで登場しなかった。
- 子供たちは最後まで全員死なない。当初は脚本家のアイデアレベルでは低視聴率へのテコ入れのための死亡演出も想定にあったものの、放送中の企画会議で監督によりこの方針が通達された。
- パイロットおよび艦船オペレーターは一般人の小中学生のみ。当初及び後に至るまで、ガンダムの描写に代表されるような軍隊や勢力など組織に所属することは一切なく、最後までただの仲間同士、普通の小中学生の子どもたちのみであった。当然ながら有事に軍服やパイロットスーツも着ることは一部の例外をのぞいて一切ない。
- 音声対話型コンピュータの採用。それまでの作品のようなごく僅かな補助的な描写ではなく、作品世界における中核技術として、艦船やロボットの内蔵AIと乗員との会話が頻繁に描写され、メカニカル方面の魅力として作品人気の増加要因となった。この手法は後のレイズナーに受け継がれている。
3クール目からの放送時間帯変更を機に、放送を打ち切りにした地方局がいくつかあった。これに対して、当時の中学生・高校生を中心とするアニメファンが番組存続の署名運動を敢行して地元テレビ局に集まった署名を提出し、一部の局でついには放送継続の決定に至ったというエピソードがある。この模様は当時の朝日新聞でも取り扱われた。結局、後半がそのまま打ち切りとなった地域では、当番組はタウト星到達前で最終回だという認識のまま長年を過ごした(成人後も真相を聞くまで知らなかった)人々が散見されていた。
サウンドトラックはいずれもヒットし、中でも放送終了翌月に発売された『銀河漂流バイファム総集編』(K-5505-6) はオリコンLPチャートで最高10位を記録した。なお、このアルバムには、発売元であるワーナー・パイオニア(現:ワーナーミュージック・ジャパン)が販促用として発行していたチラシ「バイファム・NEWS(ニュース)」を、特別号と称して第1から10に加え増刊までセットにした小冊子が付録になった。この「バイファムNEWS」を付録にするという企画は、後年発売されたCD-BOX(WPC6-8098/8101)にも踏襲されていた。
- 原案 - 矢立肇、富野由悠季
- 原作 - 神田武幸、星山博之
- 監督 - 神田武幸
- キャラクターデザイン - 芦田豊雄
- メカニカルデザイン - 大河原邦男
- 美術監督 - 水谷利春
- 撮影監督 - 三浦豊作
- 音響監督 - 太田克己(映広音響)
- 音楽 - 渡辺俊幸
- 録音・選曲 - 茶畑三男(映広音響)
- 効果 - 森賢一
- 音響 - 映広音響
- 現像 - 東京現像所
- プロデューサー - 植田益朗 → 井上幸一(日本サンライズ)、丸谷嘉彦 → 藤井睦子(毎日放送)
- 製作 - 毎日放送、読売広告社(ノークレジット)、日本サンライズ
- オープニングテーマ - 『HELLO, VIFAM』
- 作詞 - ジャネット・辻野 / 作曲 - David Mann / 歌 - TAO
- エンディングテーマ - 『NEVER GIVE UP』
- 作詞 - ジャネット・辻野 / 作曲 - David Mann / 歌 - TAO
- 『君はス・テ・キ』
- 作詞 - 荻田寛子 / 補作詞 - ありそのみ / 作曲 - 渡辺俊幸 / 歌 - ムーヴ(白鳥座)
- 『THE ASTRO ENEMY ミューラァのテーマ』
- 作詞 - LINDA HENNRICK / 作曲 - 渡辺俊幸 / 歌 - ムーヴ
- 『パパにあえる、ママにあえる』
- 作詞 - 矢立肇 / 作曲 - 渡辺俊幸 / 歌 - バイファムシンガーズ
当時日本テレビ系列(NNNのみ)とのクロスネット局だったテレビ信州でも同時ネットで放送された。
制作局・毎日放送やテレビ朝日の放送権利が失効した後も三重県の独立UHF局・三重テレビにて2010年から番組販売扱いで放送された。
制作局・毎日放送やテレビ朝日の放送権利が失効した後も三重県の独立UHF局・三重テレビにて2010年から番組販売扱いで放送された。
- 制作局の毎日放送では、水曜の同時間帯に大阪ガス提供の自社制作番組「鶴瓶のぐるぐるグルメ」を放送していたため、テレビ朝日ほかが3日先行しての放送となった。
放送地域 | 放送局 | 系列 | 放送日時 | 備考 |
---|---|---|---|---|
近畿広域圏 | 毎日放送 | テレビ朝日系列 | 土曜18:00-18:30 | 製作局 10月22日から放送開始 |
関東広域圏 | テレビ朝日 | 水曜19:00-19:30 | ||
中京広域圏 | 名古屋テレビ | |||
北海道 | 北海道テレビ | |||
青森県 | 青森放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 | 遅れネット | |
宮城県 | 東日本放送 | テレビ朝日系列 | 水曜19:00-19:30 | |
秋田県 | 秋田テレビ | フジテレビ系列 テレビ朝日系列 | 遅れネット | |
山形県 | 山形放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 | ||
福島県 | 福島放送 | テレビ朝日系列 | 水曜19:00-19:30 | |
山梨県 | 山梨放送 | 日本テレビ系列 | 遅れネット | |
新潟県 | 新潟テレビ21 | テレビ朝日系列 | 水曜19:00-19:30 | |
長野県 | テレビ信州 | テレビ朝日系列 日本テレビ系列 | ||
静岡県 | 静岡けんみんテレビ | テレビ朝日系列 | 現:静岡朝日テレビ | |
富山県 | 富山テレビ | フジテレビ系列 | 遅れネット | |
石川県 | 石川テレビ | |||
福井県 | 福井テレビ | |||
鳥取県 島根県 | 山陰中央テレビ | |||
岡山県 香川県 | 瀬戸内海放送 | テレビ朝日系列 | 水曜19:00-19:30 | |
広島県 | 広島ホームテレビ | 遅れネット | *3 | |
山口県 | 山口放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 | ||
愛媛県 | テレビ愛媛 | フジテレビ系列 | ||
高知県 | 高知放送 | 日本テレビ系列 | ||
福岡県 | 九州朝日放送 | テレビ朝日系列 | 水曜19:00-19:30 | |
長崎県 | 長崎放送 | TBS系列 | 遅れネット | |
熊本県 | 熊本放送 | |||
宮崎県 | 宮崎放送 | |||
鹿児島県 | 鹿児島放送 | テレビ朝日系列 | 水曜19:00-19:30 |
『銀河漂流バイファム13』(ぎんがひょうりゅうバイファムサーティーン)は、『銀河漂流バイファム』の本放送から13年目に制作された、バイファムの外伝に当たるテレビアニメ。1998年3月21日から同年10月3日まで、毎日放送のあにめシャワー枠など放送された。全26話。
旧作内の第23話から第26話の中間エピソードに該当するが、制作上の都合などから旧作とは一部設定の変更(冒頭でローデン大佐が戦死してしまうなど)もみられる。ビデオは2話収録で13本と“13”尽くし。これは、子供たちの人数が13人ということからきている。
キャストに関しては基本的には旧作の声優がキャスティングされているが、旧作終了後に引退・休業した声優については一部キャストが変更されている。また、旧作が放送されていた頃は小学生・中学生であった声優もおり、今作品が放送される間に変声期を迎えているため、声や演技が変っているなどの違いがある。
企画段階で存命だった前作監督の神田武幸が制作段階(08MS小隊の制作中)で逝去し、監督が川瀬敏文に交代しているため、旧作のファンからは作風の激変に伴う不評が目立った。旧作LDBOX特典映像において続編制作を発言していたのは神田である。
旧作内の第23話から第26話の中間エピソードに該当するが、制作上の都合などから旧作とは一部設定の変更(冒頭でローデン大佐が戦死してしまうなど)もみられる。ビデオは2話収録で13本と“13”尽くし。これは、子供たちの人数が13人ということからきている。
キャストに関しては基本的には旧作の声優がキャスティングされているが、旧作終了後に引退・休業した声優については一部キャストが変更されている。また、旧作が放送されていた頃は小学生・中学生であった声優もおり、今作品が放送される間に変声期を迎えているため、声や演技が変っているなどの違いがある。
企画段階で存命だった前作監督の神田武幸が制作段階(08MS小隊の制作中)で逝去し、監督が川瀬敏文に交代しているため、旧作のファンからは作風の激変に伴う不評が目立った。旧作LDBOX特典映像において続編制作を発言していたのは神田である。
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