最終更新:
doraemon19731979 2019年06月02日(日) 21:52:07履歴
古谷一行の金田一耕助シリーズ(ふるやいっこうのきんだいちこうすけシリーズ)では、横溝正史の推理小説「金田一耕助シリーズ」を原作とする、古谷一行主演のテレビドラマシリーズについて説明する。以下のシリーズがある。
- 連続ドラマシリーズ『横溝正史シリーズI』『横溝正史シリーズII』(テレビ朝日系)
- 2時間ドラマシリーズ『名探偵・金田一耕助シリーズ』(TBS系)
『横溝正史シリーズ』は、テレビ朝日系で毎週金曜日22:00 - 22:54に放送された。毎日放送と(旧)角川春樹事務所の企画。
第1シリーズは1977年4月8日から9月30日まで、第2シリーズは1978年4月7日から10月27日まで放送。
毎日放送と東宝、大映京都・映像京都、三船プロダクションとの共同製作であった。本シリーズのように制作プロダクションが作品毎に変わる制作体制は珍しく、他に同例は見られない。毎日放送プロデューサーの青木民男は当時のインタビューで、凝った美術で定評のある大映京都と東宝の競作を狙ったと語っている。三船プロは第2シリーズのみの参加である。音楽は、第1シリーズは真鍋理一郎(大映担当分)と中村八大(東宝担当分)が分担、第2シリーズは真鍋が単独で担当した。エンディングタイトルの映像も、第1シリーズは大映と東宝で別々のもの(それぞれ、工藤栄一監督、出目昌伸監督)を用いていたが、第2シリーズは全話共通(池広一夫監督)である。
第1シリーズ本放映時には、最高視聴率が41.5%を獲得するなど話題作となった。
主役の金田一耕助はすべて古谷一行が演じ、古谷が初めて金田一を演じたのもこのシリーズである。各作品第2話以降の冒頭は古谷一行の「ぼく、金田一耕助です」という台詞から始まり、ここまでのあらすじナレーションが入る。原作における等々力警部や磯川警部は、このシリーズではほとんどの作品で長門勇演ずる日和警部に置き換えられているのも特徴であるが、『三つ首塔』『悪魔が来りて―』では日和とともに等々力刑事が登場し、『獄門島』では日和が一切登場せずに磯川警部がこの1作限りであるが登場する。
シリーズ全般において、原作の分量に合わせて放送回数を決めるというスタイルで制作され、第1シリーズはほぼ原作に忠実に作られているが、第2シリーズはオリジナルからの大きな変更点(『真珠郎』『仮面劇場』は原作では金田一の登場しない作品)がある。
現在、全作品がキングレコードまたは角川エンタテインメントよりDVDソフト化されている。
第1シリーズは1977年4月8日から9月30日まで、第2シリーズは1978年4月7日から10月27日まで放送。
毎日放送と東宝、大映京都・映像京都、三船プロダクションとの共同製作であった。本シリーズのように制作プロダクションが作品毎に変わる制作体制は珍しく、他に同例は見られない。毎日放送プロデューサーの青木民男は当時のインタビューで、凝った美術で定評のある大映京都と東宝の競作を狙ったと語っている。三船プロは第2シリーズのみの参加である。音楽は、第1シリーズは真鍋理一郎(大映担当分)と中村八大(東宝担当分)が分担、第2シリーズは真鍋が単独で担当した。エンディングタイトルの映像も、第1シリーズは大映と東宝で別々のもの(それぞれ、工藤栄一監督、出目昌伸監督)を用いていたが、第2シリーズは全話共通(池広一夫監督)である。
第1シリーズ本放映時には、最高視聴率が41.5%を獲得するなど話題作となった。
主役の金田一耕助はすべて古谷一行が演じ、古谷が初めて金田一を演じたのもこのシリーズである。各作品第2話以降の冒頭は古谷一行の「ぼく、金田一耕助です」という台詞から始まり、ここまでのあらすじナレーションが入る。原作における等々力警部や磯川警部は、このシリーズではほとんどの作品で長門勇演ずる日和警部に置き換えられているのも特徴であるが、『三つ首塔』『悪魔が来りて―』では日和とともに等々力刑事が登場し、『獄門島』では日和が一切登場せずに磯川警部がこの1作限りであるが登場する。
シリーズ全般において、原作の分量に合わせて放送回数を決めるというスタイルで制作され、第1シリーズはほぼ原作に忠実に作られているが、第2シリーズはオリジナルからの大きな変更点(『真珠郎』『仮面劇場』は原作では金田一の登場しない作品)がある。
現在、全作品がキングレコードまたは角川エンタテインメントよりDVDソフト化されている。
1983年からTBS系の2時間ドラマ枠「ザ・サスペンス」にて放映開始された。同番組の終了後は、映画番組枠(「月曜ロードショー」、「水曜ロードショー」)や改編期の特別番組として「横溝正史スペシャル」と銘打って放送された。映画番組枠の廃止に伴う「水曜ロードショー」の終了により、再び「月曜ドラマスペシャル」、「月曜ミステリー劇場」などの2時間ドラマ枠で放映されるようになった。
当初は「名探偵金田一耕助の傑作推理」というシリーズ名であったが、ビデオソフト化された際に「名探偵・金田一耕助シリーズ」と付けられて以降はこちらが使用されている。2008年に、BS-i(現:BS-TBS)で再放送されたタイトルには「金田一耕助の傑作推理」と表記されていた。
当時の金田一人気に肖って好評を得て、息の長い長編シリーズとなった。メジャー系の長編だけでなく「女怪」や「殺人鬼」「死仮面」といった短編のドラマ化や、「木乃伊の花嫁」のように本来なら金田一の出演しない原作の転用、また「白蝋の死美人」のように複数の短編を組み合わせるなどの独自の工夫も多い。逆に、戦後の倶楽部雑誌などで発表された金田一物の通俗長編は一切取り上げられていない。映画化されたことのある『幽霊男』『吸血蛾』をはじめ、『悪魔の寵児』『夜の黒豹』などである。これらとは異なって意欲作に属するとされる長編でも『犬神家の一族』『白と黒』『仮面舞踏会』『迷路荘の惨劇』『夜歩く』が避けられている。金田一もの全長編のうち約半数を避けてまで、短編や戦前作品に原作を仰いだのが大きな特徴である。また、毎日放送版の15作は初期には極力避ける傾向にあったが、中盤から積極的なリメイクが始まり、結局は9作が取り上げられた。
同じ古谷の主演、オリジナルキャラクターであった日和警部の名でハナ肇(毎日放送版第1作の署長役)の助演と、続編的なイメージで始まったシリーズだが、実際はネット系列、制作局、制作会社、プロデューサーと全て一新された体制となっている。共通するスタッフは脚本で岡本克己が3回、安倍徹郎が1回、監督で斎藤光正が1回のみ。主軸となったのは東映京都撮影所出身の関本郁夫監督で、本数が多いだけでなく、劇場映画化されたことのあるメジャー原作9本のうち6本を独占的に手掛けている。前半期には関本も含めロマンポルノ経験者の監督登板も目立った(16本中9本。後半は16本中関本のみの4本。毎日放送版では15作品中ゼロ)。
なお、金田一の相棒役は「横溝正史シリーズI」の第1作『犬神家の一族』で橘署長を演じていたハナ肇が等々力警部(初期作品では「日和警部」)役を演じていたが、1993年9月にハナが亡くなったため、『悪魔の唇』よりハナと同じクレージーキャッツのメンバーであった谷啓が河合警部役で引き継いでいる。 第22作まではフィルム制作(ただし第4作からはビデオ編集が施されており、画質やテロップなど差異がある)。第23作からビデオ制作で第31作と第32作はHD制作。
全作品がビデオ化されDVDマガジンとして発売された。
当初は「名探偵金田一耕助の傑作推理」というシリーズ名であったが、ビデオソフト化された際に「名探偵・金田一耕助シリーズ」と付けられて以降はこちらが使用されている。2008年に、BS-i(現:BS-TBS)で再放送されたタイトルには「金田一耕助の傑作推理」と表記されていた。
当時の金田一人気に肖って好評を得て、息の長い長編シリーズとなった。メジャー系の長編だけでなく「女怪」や「殺人鬼」「死仮面」といった短編のドラマ化や、「木乃伊の花嫁」のように本来なら金田一の出演しない原作の転用、また「白蝋の死美人」のように複数の短編を組み合わせるなどの独自の工夫も多い。逆に、戦後の倶楽部雑誌などで発表された金田一物の通俗長編は一切取り上げられていない。映画化されたことのある『幽霊男』『吸血蛾』をはじめ、『悪魔の寵児』『夜の黒豹』などである。これらとは異なって意欲作に属するとされる長編でも『犬神家の一族』『白と黒』『仮面舞踏会』『迷路荘の惨劇』『夜歩く』が避けられている。金田一もの全長編のうち約半数を避けてまで、短編や戦前作品に原作を仰いだのが大きな特徴である。また、毎日放送版の15作は初期には極力避ける傾向にあったが、中盤から積極的なリメイクが始まり、結局は9作が取り上げられた。
同じ古谷の主演、オリジナルキャラクターであった日和警部の名でハナ肇(毎日放送版第1作の署長役)の助演と、続編的なイメージで始まったシリーズだが、実際はネット系列、制作局、制作会社、プロデューサーと全て一新された体制となっている。共通するスタッフは脚本で岡本克己が3回、安倍徹郎が1回、監督で斎藤光正が1回のみ。主軸となったのは東映京都撮影所出身の関本郁夫監督で、本数が多いだけでなく、劇場映画化されたことのあるメジャー原作9本のうち6本を独占的に手掛けている。前半期には関本も含めロマンポルノ経験者の監督登板も目立った(16本中9本。後半は16本中関本のみの4本。毎日放送版では15作品中ゼロ)。
なお、金田一の相棒役は「横溝正史シリーズI」の第1作『犬神家の一族』で橘署長を演じていたハナ肇が等々力警部(初期作品では「日和警部」)役を演じていたが、1993年9月にハナが亡くなったため、『悪魔の唇』よりハナと同じクレージーキャッツのメンバーであった谷啓が河合警部役で引き継いでいる。 第22作まではフィルム制作(ただし第4作からはビデオ編集が施されており、画質やテロップなど差異がある)。第23作からビデオ制作で第31作と第32作はHD制作。
全作品がビデオ化されDVDマガジンとして発売された。
- 脚本 - 服部佳、安倍徹郎、岡本克己、石森史郎、石松愛弘、田坂啓、廣澤榮、安藤日出男、椋露地桂子、野上龍雄、米田いずみ、稲葉明子、鴨井達比古
- 監督 - 工藤栄一、蔵原惟繕、出目昌伸、鈴木英夫、斎藤光正、森一生、池広一夫、大州齋、長野卓、水野直樹、富本壮吉、渡邊祐介、井上芳夫、松尾昭典
- 制作 - 大映映画、映像京都、東宝、三船プロ
- 脚本 - 江連卓(8回)、峯尾基三(6回)、石原武龍(4回)、岡本克己(3回)、中村努(同)、和久田正明(同)、安倍徹郎(1回)、宮川一郎(同)、関本郁夫(同)、新津康子(同)、高村美智子(同)、田村恵(同)
- 監督 - 関本郁夫(8本)、原田眞治(5本)、山本厚(4本)、藤井克彦(3本)、吉田啓一郎(同)、西村昭五郎(2本)、田中徳三(同)、井上昭(1本)、児玉進(同)、山口和彦(同)、斎藤光正(同)、奥村正彦(同)
- 制作協力 - 映像京都、にっかつ撮影所、かとう企画
- 制作 - TBS、東阪企画
- 横溝正史シリーズI - 茶木みやこ「まぼろしの人」
- 作詞:寺山寿和、作曲:茶木みやこ、編曲:グッド・グリーフ、演奏:グッド・グリーフ、発売:ハーベストレコード YA-1004 1977年5月1日発売
- 横溝正史シリーズII - 茶木みやこ「あざみの如く棘あれば」
- 作詞:阿久悠、作曲:茶木みやこ、発売:ハーベストレコード YA-1011 1978年5月発売
- 「糸電話」
- 「見えない雨の降る街を」
- ※「ミイラの花嫁」のみ。
- 唄:古谷一行、作詞:山川啓介、作曲:伊勢正三、編曲:青木望、発売:VAPレコード(1983年)
- A・B面カップリングのシングル盤
- 「三色幻燈」
- 唄:内田あかり、作詞多夢星人、作曲:堀内孝雄
- ※『悪魔が来りて笛を吹く』・『女怪』のみ。
※は遅れネット
- 毎日放送(制作局)
- 北海道テレビ
- 青森放送(日本テレビ系列、ただし放送当時はテレビ朝日系列とのクロスネット局)※
- 岩手放送(TBS系列、現・IBC岩手放送)※ 『I』のみ
- テレビ岩手(日本テレビ系列、ただし放送当時はテレビ朝日系列とのクロスネット局)※ 『II』のみ
- 東日本放送
- 秋田テレビ(フジテレビ系列)※
- 山形放送(日本テレビ系列)※
- 福島テレビ(フジテレビ系列、ただし放送当時はTBS系列とのクロスネット局)※
- テレビ朝日
- 新潟総合テレビ(フジテレビ系列、ただし放送当時は日本テレビ系列・テレビ朝日系列とのクロスネット局)
- 長野放送(フジテレビ系列)※
- テレビ山梨(TBS系列)※
- 静岡放送(TBS系列)※
- 北日本放送(日本テレビ系列)※
- 北陸放送(TBS系列)※
- 福井テレビ(フジテレビ系列)※
- 名古屋テレビ
- テレビ岡山(フジテレビ系列、ただし放送当時はテレビ朝日系列とのクロスネット局。現・岡山放送)
- 山陰放送(TBS系列)※
- 広島ホームテレビ
- テレビ山口(TBS系列、放送当時はフジテレビ系列とのクロスネット局、さらに1978年9月まではテレビ朝日系列局でもあった。)※
- 山口放送(日本テレビ系列、ただし放送当時はテレビ朝日系列とのクロスネット局。『八つ墓村』第3回から同時ネット)
- 瀬戸内海放送
- 南海放送(日本テレビ系列)※
- テレビ愛媛(フジテレビ系列)※ 1983年に2シリーズまとめて放送
- テレビ高知(TBS系列)※
- 九州朝日放送
- 長崎放送(TBS系列)※
- 熊本放送(TBS系列)※
- テレビ熊本(フジテレビ系列、ただし放送当時は日本テレビ系列・テレビ朝日系列とのクロスネット局)※ 『II』から
- 大分放送(TBS系列)※
- 宮崎放送(TBS系列)※
- 南日本放送(TBS系列)※
- 琉球放送(TBS系列、1977年4月『11PM』金曜日のネット開始に伴い打ち切られた)※
テレビ朝日系 金曜22時台(当時は毎日放送の制作枠。一部地域を除く。) | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
江戸特捜指令 (1976.10.1 - 1977.3.25) | 横溝正史シリーズ (1977.4.8 - 1977.9.30) | 森村誠一シリーズ・腐蝕の構造 (1977.10.7 - 1977.11.18) |
森村誠一シリーズ・人間の証明 (1978.1.6 - 1978.3.31) | 横溝正史シリーズII (1978.4.7 - 1978.10.27) | 森村誠一シリーズII・青春の証明 (1978.11.3 - 1978.12.29) |
タグ
コメントをかく