魔法科高校の劣等生Wiki - 極致拡散
極致拡散


データ



拡散』の上位互換にあたる魔法。通称『極散』。
指定領域内における任意の気体・液体・物理的なエネルギー(電磁波・音波・気流など)の分布を、識別できなくなるまで平均化する。

たとえば音を平均化する場合、『拡散』では、声も音楽も一切が平坦なノイズになり、そこに込められた意味を聞き取ることはできなくなるが、ノイズ(音)が発生したこと自体は隠せない。
一方『極散』では、音の強さが可聴域を下回るまで平均化領域を広げることで、音は人間には全く聞こえなくなる。

光量の乏しい夜の屋外での諜報活動では、『極散』が特に活躍する。
自身もしくは自身のチームが反射・放射する電磁波を瞬時に、かつ選択的に拡散平均化することで闇に紛れ、音波と気流の変化を拡散平均化することで聴覚と嗅覚による探知から逃れ、夜に同化する。

『極散』は起動式に記述することもできる普通の魔法だが、普通の魔法師はそれだけの事象改変領域を実現できず、ノイズを拡散させきることができないため、実質的に使いこなすことはできない。
だが、亜夜子は事象改変領域の広さにおいて深雪をも凌駕し、この才能によって『拡散』ではなく『極散』を使うことができる。
亜夜子のコードネーム「ヨル」は、この特徴を表したものでもある。


欠点は、パッシブセンサーは無効化できるが、アクティブセンサーは無効化できない点にある。
パッシブセンサーは、侵入者が放つ電磁波・音波などを感知するものであるため、それを拡散させればセンサーには感知されない。
アクティブセンサーでも、侵入者に向けて電磁波や音波を放ち、その反射を走査するタイプのものであれば無効化できるが、赤外線や超音波を発信器から受信機へ向けて放ち、それを遮るものを感知するタイプのものは無効化できない。


『極散』と『分解』は、事象改変の方向性が似ている。
物質をその構成要素に『分解』するということは、見方を変えれば物質の構造を壊し、その構成要素の配置を無構造状態に散乱させるということになる。
つまり、『分解』は『極散』の深度を増して規模を縮小したもの、という見方もできる。

亜夜子は幼少時、自身の特性がまだ分かっていなかったころ、すでに『分解』を使いこなしていた達也のアドバイスによってこの才能を開花させた。
まだ子供だった達也としては「仲間」を増やす程度のつもりで、『精霊の眼』で理解した亜夜子の特性を教えたに過ぎなかったが、亜夜子にとっては自身のアイデンティティを形作った張本人であり、このことが亜夜子達也を尊敬するようになるきっかけとなった。

(出典:12巻86P,13巻189〜191P,SS巻184・208・209P,15巻294P,18巻229P)


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