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105.名無し - 18/04/12 01:09:46 - ID:U4b5B7RJGA
(続き)
いろいろな人に支えられて、今の私の幸いは在る。
様々なことで私をサポートしてくれる猫松さん。
この世界にこれる新しい義体を作ってくれたお義父様。
画面の向こうから私を応援してくれる沢山のねずみさん達。
そして──昔の闘うための仲間とは違う、一緒に幸いを得て笑いあえる仲間たち。
「皆さん、少しいいですか」
立ち止まり、呼びかけた私の声に、談笑やイベントの開始準備をしていた皆が動きを止めてこちらを見る。
前をちょこちょこと歩いてたフィオさんも。
「のらちゃん?」「のらきゃっと様?」
怪訝そうな声。
忙しいさなかにごめんなさい。でも今感じている幸いの感謝は今この時に表したいから。
私のわがままに、ほんの少しだけ付き合ってくださいね。
背筋を伸ばし、皆の瞳を見て、それから勢いよくぺこりと頭を下げる。
戸惑う気配。少しいたずら心が湧いてくるけど、それは抑えて顔をあげて。
私が今人に与えられるものはそんなにないけど。その代わり今私が感じている幸いを精いっぱいのせて。
「皆さん、ありがとうございます」
私ができる最大限の笑顔と、感謝の言葉を送らせてください。
──静寂。みんなはきょとんとした惚け顔。突然だからね、仕方ない。少し恥ずかしさを感じて身を翻して皆に背を向ける。
と同時に何かが倒れる音が響いた。
「あっくんとフィオっさんが倒れたぞー!」
ユニさんの声が世界に響く。
二人に駆け寄る皆の気配。振り向けば本当に二人が倒れている。
そんな二人をユニさんは覗き込んで、真顔で言った。
「満足そうな顔してるだろ・・・死んでるんだぜこれ。・・・尊過ぎたんだ」
「いや、ユニさんもアホなこといってないで二人起こしてくださいよ! ニーツちゃんもむくれてないで手伝って!
イベントもうすぐ始まるんですよ!」
カイトさんの悲鳴。私のせいかな? 私のせいか。
でも申し訳ないけど笑みが自然と浮かんでくる。この喧噪が、今は楽しくて仕方ない。
もう一度、今度は心の中で感謝して。
さあ皆さん、今日もこの幸いを精いっぱい満喫しましょうね?
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