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133.匿名ねずみ - 18/07/28 17:53:04 - ID:I6cTF+i+Kw
(3/5)
「…はっ!」あれほど楽しみにしていた夏祭りがどうでも良いはずがない。ソーデスクッション(調整版)の魔力に戦慄したのらきゃっとは飛び起きる。「しかし、なんとも離れ難い魅力を持っていますね。いっそ部屋を出てしまいましょうか」。
考えてみれば、夏祭りの会場はプロデューサーさんの職場からの方が近い。一度家に帰ってもらうよりも、向こうで合流した方が良いだろう。決して小腹が空いたから考えを改めたのではないのだと、自分に言い聞かせながら、浴衣に着替えるのらきゃっと。
会場の近くまで歩いて行くと、街はすでに祭りの活気に包まれていた。「…それにしても暑いですね」。もう夕方だというのに、一向に気温が下がる様子はない。
もうしばらく歩いていると、屋台が見えてきた。「焼きそば、たこ焼き、綿あめ、ソーデス焼き…あっ!かき氷!」。早速、かき氷の屋台に続く列に並びながら、シロップは何にしましょうかと考える。「(定番はイチゴやメロンでしょうが…やっぱりこれですね!)」。
「食欲減衰カラーを使いながらここまで支持されているところ、高く評価します」。ベンチに座って、ニコニコとブルーハワイを食べるのらきゃっと。
134.匿名ねずみ - 18/07/28 17:55:19 - ID:I6cTF+i+Kw
(4/5)
「楽しそうですね!」。のらきゃっとが振り返ると、そこには飴色の髪を結った猫耳の美少女がいた。一切の気配を感じさせなかったその身のこなしから、元軍用アンドロイドだろうと予想するのらきゃっと。「こんにちは。こんにちは」。
顔つきから察していたが、彼女も同じのらきゃっと型であった(と言っても、彼女は遠距離武器を専門とする従妹のような存在であったが)。これも何かの縁だと、しばらく語り合う二人。
ヒューゥルルルル…ドパァァン!「花火…」。「花火って、元々兵器として利用されてきた火薬が平和利用されたものなんだって!それって、なんだか今のあたしたちみたいだと思わない?」。「なるほど。シンパシーを感じますね」。
「そろそろ、屋台に戻らなきゃ!」。「お仕事中だったのですか?」。「そうなんだけど…お客さん、全然来ないからサボってたんだ!」。「そ、それは…」。えへへと笑う彼女にどう声をかけたら良いかわからないのらきゃっと。
「でも、たまに物好きなお客さんがとても楽しそうに買ってくれるんだ!だから、そろそろ戻るね!」。「そうでしたか。…また会いましょうね!」。「うん!夏祭り楽しんでね!」。「はい!」。
135.匿名ねずみ - 18/07/28 17:57:31 - ID:I6cTF+i+Kw
(5/5)
「…それにしてもプロデューサーさん、遅いですね」。ついさっきまで従妹機と話していたこともあり、急に寂しくなるのらきゃっと。
「そういえば、名前を聞きそびれてしまいました」。またポンコツをやらかしてしまったと反省する。「でも、それはお互い様ですね!」。ポンコツはのらきゃっと型の宿命なのだろうかと思い、つい微笑んでしまうのらきゃっと。
聞きなれた足音に気づき、振り返る。「楽しそうでよかったよ!」。「プロデューサーさん!」。「向こうで面白そうな屋台があったんだ!スースーかき氷って書いてあったんだけど…」。
頬を膨らませるのらきゃっと。「…遅れてごめん、のら。新しい浴衣、とっても似合ってるよ。花火柄、君にぴったりだ!」。
136.削除 - 18/07/30 05:36:03
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