最終更新: op_eroparo 2010年10月26日(火) 21:20:53履歴
ほのぼのルナミ小ネタ
「これでどうだ?」
「おお!イカス!」
ある日のダイニング、おれはフランキーと一緒に新しい武器の開発に勤しんでいた。
おれの秀逸なアイディアもフランキーにかかれば簡単に形になるから面白ェ。
テーブルの方にはナミが居て、サンジが(ナミにだけ)出したコーヒーを飲みながら新聞を読んでいる。
今日はみかんのデザートが食べたいな、とかナミが可愛らしく(本人談)一言呟くとサンジは意気揚々とみかん畑に向かっていった。
この船にしちゃ数少ない、静かな時間。
暫くすると、ゆっくりと扉が開いてルフィが顔を覗かせた。
中をキョロキョロと見回してナミを見付けると、何か悪戯を思いついた顔をしてコソコソとナミに近付いていく。
まぁコソコソっつってもルフィだから実際には足音とかすげェしてて、ついでにナミの向かいにある食器棚のガラスに映ってルフィの姿は丸見えなんだが。
ナミは知ってか知らずか、すました顔で新聞を読んでいる。
ルフィはナミの背後に立つと、堪え切れない笑顔を浮かべながらナミの目を手で覆った。
「きゃっ!」
「だーれだっ!」
突然の目隠しにナミが驚いて肩を竦める。
あーあー、ンな事して後でナミにドつかれるぞ。
誰だっつってもそんな事するヤツはこの船でルフィくらいだからな。
横を見るとフランキーも作業の手を止めて2人を見ていた。
すぐ起こるであろう惨劇に向けて心の中で逃げ隠れる準備をしていると、ナミが口を開く。
「誰…?ロビン?」
えぇ?!分からねェわけねェだろうがよ!
ナミの顔を見ると、口元が笑っている。
なんだ、案外楽しんでるのか。
「ししっ!ハズレだ」
ルフィがハズレを告げると、ナミはわざとらしくと考える素振りをする。
「分かったわ!サンジ君?」
「ブブー!」
「じゃ、ゾロかしら?」
「またハズレだ!」
「ウソップ?」
「ちげェぞ!」
オイオイ、おれは目の前に居るだろうが。
心の中でツッコミを入れている間にもナミはチョッパーだブルックだと検討ハズレな事を言っていて、最初はハズレた事を面白がっていたルフィも、自分の名前が呼ばれない事にだんだんと膨れっ面になってきて…
おれはナミの狙いに気付いた。
ったく、お前ら……
「何やってんだァ?アイツら」
おれの心の言葉をフランキーが引き継ぐ。
呆れた。見てるこっちが恥ずかしいぜ。
作業を再開しようとしたその時…
「…本当に分かんねェのか?」
「ええ、全く。もしかして、フランキ…」
途中でナミの声が途絶える。
ルフィが、ナミの項に唇を寄せたからだ。
目隠しをしたまま、ルフィはちゅっと音を立てて項から唇を離すと、ナミの耳を噛む。
「んッ…?!」
耳の中に舌をねじ込ませて、舐め上げる。
「ぁ…あ、ちょっ…!」
ナミの頬が面白いほどに赤くなっていく中、ルフィは構わずピチャピチャと音を響かせる。
「待っ…やめて!ルフィ…!」
首筋を吸い上げて、ナミの必死の制止にルフィはやっと顔を上げた。
「なんだ、分かってんじゃねェか」
決して嫌みでは無く、不思議そうに。
何で言わなかったんだという顔。
ナミは今や体中が真っ赤で、持っていた新聞はグシャグシャ。
首筋を押さえながら悔しそうにルフィを見つめている。
「何してんのよ、ばか!!」
「ナミが全然当たらねェから、ヒント出そうと思ってよ」
そんなナミに対して、ルフィは悪びれなくししっと笑った。
本当に、なにやってんだコイツら…。
おれ達の存在、気付いてねェのか?
ご馳走様、という嫌みを込めておれは大きく咳き込んだ。
* * * * * * * * *
「だーれだ?」
「ンぁ?」
夕暮れ時の後部甲板で、手すりに寄りかかって眠っていたフランキーは、耳障りの良い声に起こされた。
目を開いても広がる暗闇と、目に当たる感触に昼間の仲間のやり取りを思い出す。
「お前も見てたのか?」
豪快に欠伸をしながら問いかけると、フッと目隠しが消える。
「ええ、声が漏れてきて中を“覗いて”みたの。邪魔したら悪いと思って中には入らなかったけれど」
「お前もするとは思わなかったけどな」
立ち上がって目の前に立つ女を見下ろすと、艶やかな黒髪を風になびかせながら肩を揺らしてクスクスと笑った。
「可愛いな、と思って」
「そうかァ?」
「ええ。私も…可愛くできたかしら?」
「ンなタマじゃねェだろーがよ」
少し垂れたリーゼントを直して頭をガシガシと掻きながらダイニングに向かって歩き始める。
その耳が少し赤みを帯びてる気がするのは気のせいだろうか。
「フフッ…失礼な人ね」
そう言いながらもロビンは楽しそうに笑い、フランキーを追って歩き出した。
end
「これでどうだ?」
「おお!イカス!」
ある日のダイニング、おれはフランキーと一緒に新しい武器の開発に勤しんでいた。
おれの秀逸なアイディアもフランキーにかかれば簡単に形になるから面白ェ。
テーブルの方にはナミが居て、サンジが(ナミにだけ)出したコーヒーを飲みながら新聞を読んでいる。
今日はみかんのデザートが食べたいな、とかナミが可愛らしく(本人談)一言呟くとサンジは意気揚々とみかん畑に向かっていった。
この船にしちゃ数少ない、静かな時間。
暫くすると、ゆっくりと扉が開いてルフィが顔を覗かせた。
中をキョロキョロと見回してナミを見付けると、何か悪戯を思いついた顔をしてコソコソとナミに近付いていく。
まぁコソコソっつってもルフィだから実際には足音とかすげェしてて、ついでにナミの向かいにある食器棚のガラスに映ってルフィの姿は丸見えなんだが。
ナミは知ってか知らずか、すました顔で新聞を読んでいる。
ルフィはナミの背後に立つと、堪え切れない笑顔を浮かべながらナミの目を手で覆った。
「きゃっ!」
「だーれだっ!」
突然の目隠しにナミが驚いて肩を竦める。
あーあー、ンな事して後でナミにドつかれるぞ。
誰だっつってもそんな事するヤツはこの船でルフィくらいだからな。
横を見るとフランキーも作業の手を止めて2人を見ていた。
すぐ起こるであろう惨劇に向けて心の中で逃げ隠れる準備をしていると、ナミが口を開く。
「誰…?ロビン?」
えぇ?!分からねェわけねェだろうがよ!
ナミの顔を見ると、口元が笑っている。
なんだ、案外楽しんでるのか。
「ししっ!ハズレだ」
ルフィがハズレを告げると、ナミはわざとらしくと考える素振りをする。
「分かったわ!サンジ君?」
「ブブー!」
「じゃ、ゾロかしら?」
「またハズレだ!」
「ウソップ?」
「ちげェぞ!」
オイオイ、おれは目の前に居るだろうが。
心の中でツッコミを入れている間にもナミはチョッパーだブルックだと検討ハズレな事を言っていて、最初はハズレた事を面白がっていたルフィも、自分の名前が呼ばれない事にだんだんと膨れっ面になってきて…
おれはナミの狙いに気付いた。
ったく、お前ら……
「何やってんだァ?アイツら」
おれの心の言葉をフランキーが引き継ぐ。
呆れた。見てるこっちが恥ずかしいぜ。
作業を再開しようとしたその時…
「…本当に分かんねェのか?」
「ええ、全く。もしかして、フランキ…」
途中でナミの声が途絶える。
ルフィが、ナミの項に唇を寄せたからだ。
目隠しをしたまま、ルフィはちゅっと音を立てて項から唇を離すと、ナミの耳を噛む。
「んッ…?!」
耳の中に舌をねじ込ませて、舐め上げる。
「ぁ…あ、ちょっ…!」
ナミの頬が面白いほどに赤くなっていく中、ルフィは構わずピチャピチャと音を響かせる。
「待っ…やめて!ルフィ…!」
首筋を吸い上げて、ナミの必死の制止にルフィはやっと顔を上げた。
「なんだ、分かってんじゃねェか」
決して嫌みでは無く、不思議そうに。
何で言わなかったんだという顔。
ナミは今や体中が真っ赤で、持っていた新聞はグシャグシャ。
首筋を押さえながら悔しそうにルフィを見つめている。
「何してんのよ、ばか!!」
「ナミが全然当たらねェから、ヒント出そうと思ってよ」
そんなナミに対して、ルフィは悪びれなくししっと笑った。
本当に、なにやってんだコイツら…。
おれ達の存在、気付いてねェのか?
ご馳走様、という嫌みを込めておれは大きく咳き込んだ。
* * * * * * * * *
「だーれだ?」
「ンぁ?」
夕暮れ時の後部甲板で、手すりに寄りかかって眠っていたフランキーは、耳障りの良い声に起こされた。
目を開いても広がる暗闇と、目に当たる感触に昼間の仲間のやり取りを思い出す。
「お前も見てたのか?」
豪快に欠伸をしながら問いかけると、フッと目隠しが消える。
「ええ、声が漏れてきて中を“覗いて”みたの。邪魔したら悪いと思って中には入らなかったけれど」
「お前もするとは思わなかったけどな」
立ち上がって目の前に立つ女を見下ろすと、艶やかな黒髪を風になびかせながら肩を揺らしてクスクスと笑った。
「可愛いな、と思って」
「そうかァ?」
「ええ。私も…可愛くできたかしら?」
「ンなタマじゃねェだろーがよ」
少し垂れたリーゼントを直して頭をガシガシと掻きながらダイニングに向かって歩き始める。
その耳が少し赤みを帯びてる気がするのは気のせいだろうか。
「フフッ…失礼な人ね」
そう言いながらもロビンは楽しそうに笑い、フランキーを追って歩き出した。
end
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