久方ぶりのタイトルマッチ。
前回のメインイベントで
望月琴美を下した
マイティ・リリィが、試合後にベルト奪取を宣言。琴美はこれを受けて立つ格好になった。初の外国人レスラーとして昇り調子のリリィだが、ベルト以前に同じ相手に連敗することは、琴美のレスラーとしてのプライドが許しはしない。新女王誕生か、防衛成功か、試合前から会場のテンションは高い。
「スーパーマン」のテーマに乗って颯爽と登場、トップロープを飛び上がって入場した挑戦者リリィ。対して腰に帯びたベルトを見せつけながら威風堂々とリングインする琴美。すでにお互いの眼には標的しか捉えていない。
熱戦の火ぶたを切るゴングが響いた。
まず先手を取ったのは琴美。リリィをスリーパーに捉えると、すかさず喉笛に地獄突き。呼吸を奪う連続攻撃にリリィがえづく。しかし、リリィは琴美をベアハッグで絞めつけ、ボストンクラブを挟んでバックドロップ。圧倒的なパワーに歓声が上がる。
これに対して琴美は再び地獄突き。そして胴絞めスリーパーで勝負を決めにかかる。がっちりと絞めつけられ顔が紅潮していくリリィは命からがらロープブレイクで逃れる。それを琴美が急所キックで追撃し、悶絶したリリィを再び胴絞めスリーパー!決まったかに思えたが、ロープが近かったのが運命の分かれ道だった。
逃れたリリィは、バックドロップで琴美を叩きつけると、ロープに振ってパワースラム、フォールにかかる。だが、これで終わるのを良しとしなかったか、リリィ自らフォールを解く。そして琴美を抱えるとアルゼンチンバックブリーカー!くの字に折り曲げられながらゆすぶられる琴美。ダメージを負っていた身体の悲鳴になんとか耐えようとするが、リリィはどちらがチャンピオンに相応しいかリングを闊歩して観客に見せつける。チャンピオンとして、ベテランとして負けられない琴美だが、リリィの容赦ない攻めに悶絶させられ、苦悶の表情を見せながら、ついにギブアップを知らせるタップをしてしまう。激闘の末、リリィが有言実行。第3代王者となった。
POG世界ヘビー級選手権試合 シングルマッチ60分1本勝負 |
---|
●望月琴美 | 15分51秒 アルゼンチンバックブリーカー? | マイティ・リリィ○ |
※望月が2度目の防衛に失敗。リリィが第3代
POG世界ヘビー級王者となる。