大宝寺家は本姓は武藤氏で鎌倉時代に出羽国庄内地方の大泉荘の地頭となり大泉氏を名乗り、後に荘園の中心である大宝寺城に本拠を移し大宝寺氏または大梵字氏を名乗る。
戦国時代には本拠を尾浦城に移す。
さらに当主が羽黒山別当を兼ね勢力を拡大し上杉氏や本庄氏と親交を深める。
17代当主義氏は土佐林氏を滅ぼし、さらに田川郡・櫛引郡・飽海郡を平定し最上氏や由利十二頭や安東氏と戦う。
しかし重税などの悪政や度重なる遠征の失敗などにより「悪屋形」と呼ばれる。
家臣の前森蔵人が謀反を起こし尾浦城を攻めて義氏は自害する。
この謀反に対して他の大宝寺家臣からは「なぜもっと早く起こさなかったのか。」などの声が上がったという。
蔵人は東禅寺義長と改名し最上義光に仕える。
義氏のあとを継いだ弟の義興は最上義光と戦い戦死する。
そのあとは義興の養子で上杉家臣本庄繁長の子の義勝が継ぎ、1588年に十五里ヶ原の戦いで東禅寺義長を討ち取り庄内地方を奪還する。
しかし1591年に一揆扇動の疑いにより改易された。
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