季語/兼題・放送日『天』Rx選・秀例句
「春暁」
#808・19/02/11〜19/02/15
花、小鳥、人、春暁の目をひらく/めいおう星・春暁や花生けた水の少し減る/ねこ端石
・十フロアめのオフィス清掃して春暁/月の道
・春暁のレモンに光たまりつつ/投雨
「龍天に登る」
#814・19/03/25〜19/03/29
龍天に登る黒酢の壺畑/蒼井しんご
龍天にこんにゃく切ればクレーター/瀑
・耕せば土の芳し龍天に/烏天狗
・龍天に登る海見てから出社/板垣せっか
「鶯笛」
#813・19/03/18〜19/03/22
鶯笛シーッしずかに人攫い/じゃすみん・人間の声は透明鶯笛/一阿蘇鷲二
・甘き接合部鶯笛の音低し/矢的
「壺焼」
#809・19/02/18〜19/02/22
加太晴天壺焼五月蝿いほど匂う/山田喜則・一斗缶ごしの青空焼栄螺/福果
・海はいま四十億歳栄螺焼く/小泉岩魚
「鯥五郎」
#816・19/04/08〜19/04/12
残照やムツの目蓋の泥こぼれ/彼方ひらく・ムツ五郎ぽかんと空は長閑色/モッツァレラえのくし
・ムツ五郎の日和句帳の端の泥/不知火
「クロッカス」
#810・19/02/25〜19/03/01
クロッカス子どもばかりの朝のミサ/内山初美・クロッカス跳び越え走る走る走る/しおべると
・戦没者墓地のプレートクロッカス/波恋治男
「春苺」
#812・19/03/11〜19/03/15
春苺母の正義は美しい/彩楓・まだ口に春苺ある昼休み/ふるてい
・春苺もうおりがみに飽きるころ/こはまじゅんこ
・春苺病室の外にて逢わむ/雨子

季語/兼題・放送日『天』Rx選・秀例句
「寒猿」
#804・19/01/14〜19/01/18
軋む音は木か寒猿の胸骨か/紫水晶・寒猿が寂しき順に集まりぬ/あつむら恵女
・寒猿やのっぺらぼうの道祖神/華緒
「玉子酒」
#805・19/01/21〜19/01/25
ふたりぶんのてきとう玉子酒ふふふ/ふるてい・蟀谷の躍動強し玉子酒/中岡修二
・玉子酒不味し鞄に受験票/オレンジペコ
「寒苦鳥」
#806・19/01/28〜19/02/01
寒苦鳥竹輪の笛のように啼く/トポル
賢しげに赫き花吸う寒苦鳥/天玲
・寒苦鳥世界は夜から始まった/ひまわり
・未明の新宿寒苦鳥は無職/タツヤ

新年

季語/兼題・放送日『天』Rx選・秀例句
「去年今年(こぞことし)」
#802・18/12/31〜19/01/04
縄文の眩しきひかり去年今年/理酔・去年今年ぐらついているお玉の柄/小泉岩魚
・寮監とトイレに出会う去年今年/純音
・去年今年時読む星の高さかな/篠原そも

1文字シリーズ

季語/兼題・放送日『天』Rx選・秀例句
「一」
#811・19/03/04〜19/03/08
一匙のハチミツ永し花ミモザ/小田寺登女・電話一本来ぬ葬儀社の日永かな/このはる紗耶
・国境に店は一軒春の塵/福果
「食」
#803・19/01/07〜19/01/11
狐火が食べ残したか異形の木/のぼり人・凍空の食や殉ずる奴婢百名/Rx
・衣食住足りて革命仕込む冬/ぐずみ
「腸」
#814・19/04/01〜19/04/05
腸に朧を詰めて焼く仕事/ぐ・海鼠より腸と潮騒取り出しぬ/妹のりこ
・真白なる腸瓜の美しき/きさらぎ恋衣
「セ」
#807・19/02/04〜19/02/08
立春大吉セカンドゴロ気味な見合い/めろめろ・これほどのパセリ主役がわからない/おたま
・兄の恋やさしセロリ噛む音も/篠原そも

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