一話

1

「なあお主、我のぼーちゅうじゅつの実験台となれ!有無は言わせん!」
呼び出されて、突然の"夜のお誘い"に目を白黒とさせるしかなかった。
「ほれほれ、既に布団は敷いてある。早くそこに横たわらぬか」
あまりの展開の早さになぜ私が?と聞く暇もなく布都様に服を剥ぎ取られた。
「どうした鶏が弾幕を撃たれたような顔をして?お主はただ身を任せるだけでよいぞ!」
流石に状況が飲み込めないので一体どういうですかと下を隠しながら聞いてみる。
「なあに、青娥殿に教えられてな。仙術修行の一環としてそこらの男にでも試せと仰られてな」
「身につければ太子様も喜ぶと。よってそこを歩いていたお主に声をかけた。心配するな、安心して我に身を任せるのじゃ。仙術ぱわー!」
そんなことを言いながら、手足を魔方陣で大の字に固定された。磔にされたようで全く安心できない。
「悪いようにはせんよ。落ち着くのじゃ。りらっくすするのじゃ」
落ち着いてられませんと反論のひとつでもしようと思った矢先、口づけをされた。

2

「んっ……んん……くちゅ……」
にちゃっ、ずずっ、くちゅっ、淫靡な音が口内を、脳内を駆け巡って反響する。
舌を吸われ、魂の根本まで奪われてしまうような甘美な悪寒が背筋に走る。
口腔の上下左右、手前から奥まで舌で愛撫される。敏感な軟口蓋を擽られ、快楽と共に全身がぶるるっ、と震えた。
キスだけでこんなにも気持ちいいものなのか。性器や乳首に触れられているわけでもないのに性的興奮の極みに押し上げられる。
舌と舌が絡み合う淫猥な踊りと、布都様の吐息に脳が蕩けそうな感覚。
突然、呼吸が合う。お互いがゆっくりと深呼吸する。
すー……はー……すー……心臓の鼓動が否応なしに高まる。
同時に心の底から落ち着くような感覚。
呼吸が合わさり、キスだけでひとつなってしまいそうな、混ざりあってしまいそうな。
永遠にも思える口淫の果てに、舌を再度強く吸われ、ちゅぽんと効果音が鳴りそうなぐらいに引き離された。布都様の美しい髪のような、銀色の橋が小さく架かる。
「ふふふ、もう息も絶え絶えで力も入らないようじゃのう。下もこんなに大きくしおってて、そんなに善かったのか?」

3

「お次はこっちじゃ。これは青娥殿特製のろーしょん?というやつでな」
言い終わらない内にアヌスにひんやりとした指の感覚。襞をゆっくりと、一本一本延ばされるように撫でられる。
「うわあぬるぬる……おまけに、不思議ななんとかで快楽も増幅するらしいぞ。っと、お主の顔を見れば一目じゃな」
「力の抜けきった可愛らしい表情じゃな♥ほれほれ、指が入っていくぞ。こら力を抜くのじゃ」
「第一関節と第二関節の間……ここぐらいじゃな?ここが男の弱点じゃ、ほれりらっくす」
「力を抜いて深呼吸……我に合わせて……すー……はー……すー……はー……落ち着いてきたか?よいぞよいぞ♥」
「次は小水を我慢するように力を入れて……そうぐっ……と……どうじゃ……?気持ちいいじゃろう……?指を押し込んで……戻して……力を抜いたり……入れたり……ふふふ、涎が垂れてきておるぞ♥」

4

「乳首もくりくりと……ふふ、どうじゃ?菊門の中と、乳首と、裏筋が繋がってるかのように感じるじゃろう……もっと意識して……乳首が気持ちいいとおしりも気持ちいい……♥おしりが気持ちいいと乳首も気持ちいい……♥おちんちんもたまらなく気持ちいい……♥」
「ほら、指を二本挿れるぞ……♥カタチを感じて……♥こんなに締め付けて、そんなに善いのか……♥腰が浮いておるぞ……♥乳首も摘まんだり、押し付けたり、引っ張ったり……♥上擦った声が出ておるぞ……♥可愛らしい声じゃ……♥我は知っておったぞ……♥我のことを毎日のように見ていたこと……♥我の決闘時に食い入るように視ていいたことも……♥我のぱんつを盗んだことも……♥我を好いておったのか……♥返事も返せないようじゃのう……♥」

5

「お主は仙人失格じゃな……♥太子様に代わって我が仕置いてやるぞ……♥ふふ、お主など太子様に悦んで貰うためのデクにすぎない……♥お主は単なる実験台じゃ……♥」
「ほれ……接吻してやるぞ……止めを刺してやる……♥ちゅっ……♥んむ……♥くちゅ……♥ずずっ……♥じゅっ……♥」
二本の指を大きく前立腺に押し付けられ、乳首を強くつまみ上げられ、口腔を激しく陵辱される。同時に、我慢汁を垂れ流し続けた剛直が、一度も触れられてもいないのに弱々しく精液を吐き出した。
「ぷはっ……男根も扱かずに尻と乳首だけで達してしまうとはお主はまるで女じゃな……♥恥ずかしいとは思わないのか?♥言っておくが、これからが本番であるぞ♥」
視点の合わない目で布都様を見ると、その股座には女性には似つかわしくない、そそり勃った一物が存在していた。
「もう拘束も必要ない。ほれ、尻を突き出さんか♥これも太子様に喜んでもらうための修行であるからな♥お主はただ喘ぎ声を上げているだけでいいのじゃ♥」
布都様との夜の修行はまだまだ終わらなさそうだ。

二話

1

「た、太子様……これは一体どのような」
目の前にはつい先日と同じ様な、仙術的な力で後ろ手を拘束された一糸まとわぬ布都の姿。
といっても袖のヒラヒラだけ身に付けさせているのは、私の趣味である。
「身に覚えがあるんじゃないかい?布都よ。調度同じように封じさせてもらったよ」
「み、見ていらっしゃったのですね太子様……あれは、不届き者に制裁を加えていただけの話で」
「その割には随分と楽しそうに交合っていたじゃないか。私に嘘は通じないのは知っているだろうに」
「た、太子様」
「彼の行動は私も知っていたよ。近々、同じように"お仕置き"をしようと考えていたんだが」
「まさか先に手を出されてしまうとは。なかなかやるじゃないか、布都よ」
「おっ……お許し下さい太子様……私めがこのような……」
今にも泣き出しそうな布都を横目に、私は指をばちこんと鳴らす。
仙術的パワーにより突如、何もない空間から"張本人"が現れた。手足は縛ってある。
「○○っ……なんで」
「せっかくだから見学してもらおうと思ってね。これも『仙術修行の一環』というわけだ」
「彼の欲は凄まじいものでね。房中術の指南役にでもなってもらうのが適任だ」

2

困惑した布都の表情を楽しみ、側までぐっと近寄る。そして不意打ち気味に唇を奪った。
背中に優しく手を添え、しっとりと濡れた柔らかいリップの感覚を堪能する。
既に蕩けた表情の布都を、そっと覆い被さるように布団に寝かせる。
剥身の卵のような、細く白い脚をフェザータッチで撫でる。ぷるぷると震える布都の反応が可愛らしい。
自らの舌先を、布都の口腔に強引に侵略させる。歯茎を根本から舐め、頬の裏側をなぞりながら口蓋に向かって愛撫する。
舌で舌をつつき、舐め上げ、絡み合わせ、吸い上げる。お互いの唾液で口内は濡れ、どちらのものかわからない液体が混ざり合う。
「布都」
口内で神子が囁くと、布都はびくんびくんと可愛らしい反応を見せてくれた。目尻からは透明の粒が今にも流れ出しそうになっている。

3

「可愛いよ、布都」
耳を塞ごうとも聞こえる口内からの囁きは、内側から脳を犯されているも同然であった。
布都の口腔の性感帯を一つ一つ責める度に、布都は激しく痙攣し、声にならない喘ぎがお互いの口の中に反響する。
最後に舌を激しく吸い上げ、一番強い痙攣をギュッと抱きしめて押さえ込む。口と口が離れて、お互いの唾液が混ざりあった橋が掛った。
「た……たいしさまぁ……♥♥♥」
布都の目元の涙をすっと拭き、頬に優しくキスをする。トロトロに潤み切った布都の目を見つめる。
「なんだ、キスだけでイッてしまったのかい……"修行"はこれからなんだがね、布都」

4

「私は女性を絶頂させるのが大好きでね。まず布都を徹底的にイかせる。○○、よく見ておくんだ」
「私を悦ばせてくれるんだろう?"実験台"になってもらうよ」
布都の毛一つ無いワレメは、既に愛液でびしょびしょになっていた。股を開かせ、縦のスジを厭らしく擦る。
小陰唇をゆっくりと開く。てらてらと光る陰核は刺激を求めるようににひくひくと勃起していた。
「んっ、あっ、おやめくだされっ、気持ちよすぎてっ」
「まだ舐めても挿れてもいないのに何を言っているんだ。ほら、力を抜いて」
人差し指を唾液で濡らし、布都の愛液をまぶしながら、きつい媚粘膜内にゆっくりと指を埋め込んでいった。

三話

1

「説明しておこう。女性の膣襞は本来鈍感なものだ。やたらめったらな手淫では苦痛しか与えない。よーく聞いておくように」
キスだけで昇り詰めた布都のワレメは、既に乱暴極まりない愛撫であろうとも容易く達してしまうだろう。だがそれでは修行にならない。襞の一本一本の感覚を意識できるように、また快楽を操作できるように教育する必要がある。
「あっ、太子様っ♥そんな入り口だけっ、気持ちいいっ」
挿入口をくにくにと解すように遊んでいるだけで気をやってしまいそうな布都は無視するとして、本格的に布都の膣内の開発を始めることにした。
「まず膣口周辺だが、陰核の快楽神経がごく近くに存在するため、未開発同然の状態でも快楽を感じられることが多い。指を突き入れる前に、周辺を優しく、粘土を広げるように愛撫すると負担が少ない」

2

「抵抗なく指の挿入が可能となったら、爪を立てないように注意してじんわりと指を進める。第一関節ほど進んだ膣の上部には、硬くざらりとした部位があることが多い。ここから更に数センチ、膣口から凡そ3〜5センチの上部に柔らかく沈みこむ部位がある。ここがGスポットだ」
「ほら布都、ちゃんと話を聞きなさい。頭の中で想像して、私の指が此処にあるというのを実感して、どのような快楽を齎すのか、一つ一つ、明確に、感じなさい。さあ、指が二本入るよ」
布都の耳元まで近寄り、緩やかに囁く。感覚は脳からの電気信号を変換しているだけに過ぎない。感覚を操るには、まず脳内思考を誘導して操るのが一番良い。
「はぁっ、たいしさまの、ゆびっ、ゆびがっ、ああっ、くぅん、うごかしたらっ♥」
自らの脳内で快楽をイメージすることが、最も快楽を生み出しやすい状態である。布都の脳内を愛撫し、同時に二本の指で秘部を愛撫する。

3

「女性の膣内を刺激する際は抜き差しではなく、圧迫の繰り返しが効果的なんだ。よって、指先を一定のリズムで押し付けるように曲げる。よく見るんだ」
彼に布都の恥部を凝視させながら、Gスポットへの刺激を強めていく。
布都の下半身に一層力が入り、悦楽から逃れようと腰をびくんびくんと持ち上げる。だが、既に脚を大の字に拘束された布都に逃げるすべはない。私は淡々と、布都のスイッチを押し続ける。
「ああんっ♥だめだめだめぇ♥たいしさまぁ♥もうやめてぇ♥♥わたしっおかしくなっちゃうのぉ♥♥」
布都のナカを刺激し続け、淫靡な水音がねちゃねちゃと鳴り響く。抑えつけられているにも関わらず、弓のように背中をしならせる。涙を流しながら可愛らしく喘ぎ続ける布都がこれ以上無く愛おしく感じた。

4

「まったく、たかがこれくらいの刺激でもう耐えきれないとは。お前はとんだ変態仙人だねぇ」
「だってぇ♥たいしさまのゆびがっ、きもちいいのっ♥たいしさまぁっ♥だいすきですぅ♥♥んあぁ♥」
更に激しく締め付ける膣内に反して、Gスポットが大きく沈み込むのを感じる。大きな絶頂が近いサインである。指のリズムを崩すこと無く、布都の耳をちろっと舐め、囁く。
「可愛いよ、私の布都」
激しく口づけをする。布都の腰が今日一番に跳ね上がり、指を痛いほどに締め付けられ、尿道から透明な潮が激しく吹き出した。

四話

1

「可愛いよ、私のだけの布都、ほらもっとイきなさい、愛してるよ、布都、布都、布都」
耳を舐めしゃぶり、何度も、何度も、執拗に、愛を、囁き続ける。
決して狂うことのないメトロノームのように、二本の指で布都の最も敏感なスポットをノックし続ける。
飽きるほど愛を伝えたら、飽きるほどキスで愛を流し込む。唇を啄み、舌を啄み、蹂躙する。
上も下も余すこと無く愛する度に布都の身体は大きく跳ね、受け止めきれない絶頂の大波が幾度と無く押し寄せる。
「たいひひゃまぁ♥♥♥もうっ♥♥そこでぇっ♥イひたくないっ!♥♥あひぃ♥らめぇぇ♥♥もっとぉ♥」
布都の小柄な身体では到底抑えきれないような、限界量を大きく超えた快楽が脳髄を桃色に灼く。
獣同然の布都の絶叫は、もはや快楽からなのか、苦痛からなのか、区別がつかない。

2

大量の潮を一通り噴き出した布都を、一旦、許してやることにした。
にゅるん、とふやけきった人差し指と中指を抜き出す。布都の体液でびしょ濡れになった指をぺろりと味わった。
「……と、このように女性の膣内は拍子を崩さぬように、延々と刺激するのが効果的なわけだ」
得意げに指をぷらんぷらんと彼に見せつけた。己の身体一つで女性を絡め落とす。
房中術における最重要テクニックだ。大層参考になったことだろう。
「本来はこのあたりで休息を与えるところだが、今回は事情が違う。」
再び指をばちこんを鳴らす。突如畳に丸い穴が空き、ニャンニャーンと愉快な効果音が登ってきた。
「そんな人をエレベーターみたいに。修行は順調ですか?神子様♥」
「まだまだ半分も行ってませんよ青娥殿。早速ですが、例のものを」
待ってましたと言わんばかりに、青娥は布都の近くで簪をくるりと回し、手を翳した。

3

「ふぇぇ、たいしさまっ♥もうっ、わたしは、限界、ですっ」
「なーに言ってるんですの物部様♥次がレッスン2ですわよ。お気を確かに」
おもむろに布都の膨れ上がったピンクパールに青娥が触れた次の瞬間、幽霊がすり抜けるかのように指が貫通した。
「えっ…なにこっ、れぇ♥♥痛くないっ気持ちいいっなんでぇっ♥♥」
「さあ、私はクリちゃんを愛して差し上げますわ♥それも、私にしか出来ない超特別コースよ♥」
右手の人差し指でちょうど陰核の真上を磨くように刺激し、体内を貫通したように見える親指が、陰核の真下を撫でさすった。
「こんなのっ♥♥しらないっ♥たすけてぇたいしさまぁっ♥♥♥こわいよぉっ♥」
「よーく聞いてね♥ここはクリちゃんの根本……。陰核脚っていうのよ。カラダに隠れてるココを、私の能力でこうやって弄れちゃうの♥」

4

突き出た陰核の裏側を直に愛撫する。二股に別れた陰核脚の一本を、人差し指と親指で挟むように左右に擦る。
口元を近づけ、脚の一本一本を丹念に舐め上げる。舌で唾液を含ませて刺激し、舌先でちろちろと細かく刺激し、舌の裏側で押し付けて刺激する。
陰核の先端を、じゅぷりと音を立てるように吸い付く。唇は優しく陰核を包み込み、舌は激しく二股の間を舐め回す。
「あッ!♥♥はぁん♥♥んあ゛ぁああああ!!!!♥♥♥」
体験したことのない性感を叩き込まれ、脳内にスパークが走る。通常ではあり得ない人外の快楽に、布都は脳内のシナプスがプチプチと千切れていくのを感じた。

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