東方元ネタwiki 2nd - 時効「月のいはかさの呪い」
藤原妹紅のスペルカード。
歴史に残らない殺人事件。
現在でも未解決の殺人事件がどんどん時効となっている。
誰にも知られなきゃ罪にはならないのだよ。
-スペルプラクティス 時効「月のいはかさの呪い」
- 時効(じこう)
- 妹紅は蓬莱の薬を捨てようとしていた調岩笠を殺し、薬を奪った。
歴史に残らない殺人事件。
- 調岩笠(つきのいわかさ)
- 竹取物語でかぐや姫が帝に渡した不死の薬を、帝の命で富士山に捨てた人物。
- 表記はテキストによって異なる。
『群書類従(ぐんしょるいじゅう)』*1「物語部」収載の『竹とりの翁物語』(『竹取物語』)では、「月のいはかさ」と表記されている。
- 東方儚月抄では、蓬莱山輝夜は翁用と帝用にそれぞれ蓬莱の薬を渡し
帝は自分用の蓬莱の薬を調岩笠に命じて、富士山の火口に捨てさせようとした。
妹紅は調岩笠と部下の一行を尾行して、やがて行動を共にするようになったが、
山頂で木花咲耶姫に会ったあと、部下達は謎の焼死。
木花咲耶姫が投棄を拒否したので石長姫が居る八ヶ岳に捨てに行く事になったが、
下山途中に薬を欲した妹紅が、調岩笠を後ろから蹴り落して薬を奪った。
備考
- 木花咲耶姫(このはなさくやひめ)による殺人(?)
- 木花咲耶姫が人を殺した(?)という説話は『吾妻鏡』にある。
- あらすじ
鎌倉時代初期(1203年6月)に源頼家(鎌倉幕府二代将軍)は富士山の裾野で大規模な巻狩り(頼朝が1193年に行った「富士の巻狩り」とは別)を行った。
この時、頼家は家臣の仁田忠常(にったただつね)に「人穴(ひとあな)」と呼ばれる洞窟(現在の静岡県富士宮市に実在)の探索を命じた。
忠常が5人の供を連れて人穴を探索していると、洞窟の奥に大河がありその大河の向こうは光っており不思議な人影が見えた。
その人影が見えたと同時に家来4人が絶命した。
忠常は頼家から授かった刀を大河に投げ入れ、生きて何とか人穴を脱出した。
忠常がその土地の古老にいきさつを話すと、古老は「この穴(人穴)は浅間大菩薩(せんげんだいぼさつ)*2の住む場所である」と答えたという。
- 『吾妻鏡』の説話も東方儚月抄と同じく、死因は謎で木花咲耶姫が殺したとは断定はされていない。
- 時効
- 法律用語。刑事事件においては公訴時効を指す。
犯罪行為が終了してから一定期間を過ぎると公訴できなくなる制度。時効を過ぎると罪は問えなくなる。国や犯罪内容により時効年数は異なる。
なお、2010年4月27日より日本国では「人を死に至らしめた犯罪で最高刑が死刑にあたる罪」(殺人罪、強盗殺人罪等が該当)は時効なしとなっている。
- 妹紅の罪状
- 竹取物語は奈良時代が舞台とされるため、現代の法律をそのまま当てはめるのは「法の不遡及の原則」から適切とは言い難い。
が、あえて現代の法律で判断するなら、妹紅の罪状は「強盗殺人罪」。
法定刑は「無期懲役」または「死刑」である。
- 誰にも知られなきゃ罪にはならない
- アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」は、法的に裁く事の出来ない罪をU.N.オーエンが裁く。
- 「蓬莱人形」の初版のストーリー
- 外の世界の盗賊団(正直村の少年少女たち)が幻想郷に辿り着き、各々が異なった理由で命を落としていく、アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」のオマージュと推定される密室殺人劇である。
登場
参考