経営承継円滑化法（金融支援措置関係）

※経営承継円滑化法は中小企業者にのみ適用されます。【中小企業者の範囲はこちら】

※経営承継円滑化法は平成20年10月1日に施行されました。

金融支援措置を受けるための要件

　金融支援措置を受けるためには、その前段階として、経営承継円滑化法に定める「経済産業大臣の認定」を受ける必要があります。「経済産業大臣の認定」を受けるためには、先代経営者の死亡又は退任に伴い、以下のいずれかの事由が生じている必要があります。

◆会社又は後継者が、他の者が有する自社株式や事業用資産等を取得する必要があること（円則6①一）。
　具体的には、
　・相続により非後継者に分散した自社株式・事業用資産等の買い戻し
　・親族外承継の場合において後継者が自社株式・事業用資産等を譲り受ける
　など

◆後継者が相続・贈与等により取得した自社株式や事業用資産等の相続税・贈与税が多額になると見込まれること（円則6①二）。

◆先代経営者の死亡又は退任後3月間における会社の売上高（又は販売数量）が、前年同期3月間における売上高（又は販売数量）の80％以下に減少すると見込まれること。（円則6①三）

◆仕入額が仕入総額の20％以上となる主要仕入先から取引条件を変更（支払サイトの短縮など）されたこと（円則6①四）。

◆借入額が借入総額の20％以上となる主要取引先金融機関からの借入れが困難になったこと（円則6①五）。

◆代償分割や遺留分減殺請求に関する判決の確定や和解により、後継者が非後継者に金銭を支払う必要があること（円則6①六）。

◆その他会社の事業活動の継続に支障を生じさせること（円則6①八）。

金融支援措置の内容

１）信用保証協会の債務保証枠の拡大（円法13）
　債務保証枠が拡大する（※※）ことにより、金融機関からの資金調達が行いやすくなります。この特例の適用を受けられるのは会社又は個人事業主です。
　※認定要件に係る資金の借入れに限ります。
　※※具体的には、信用保証協会の債務保証制度に係る普通保険、無担保保険、特別小口保険のそれぞれについて特別枠が設けられます。

保険種類	保証限度額	特別枠	保証限度額の合計
普通保険	2億円以内	2億円以内	4億円以内
無担保保険	8000万円以内	8000万円以内	1億6000万円以内
特別小口保険	1250万円以内	1250万円以内	2500万円以内

２）後継者個人への融資（円法14）
　日本政策金融公庫・沖縄振興開発金融公庫から後継者個人が融資を受けることは原則できませんが、当該認定を受けることにより、後継者個人が融資を受けることができます。
　※認定要件に係る資金の借入れに限ります。
◆事業承継支援資金の融資条件（日本政策金融公庫HPより抜粋させていただきました。）

融資限度額	直接貸付　7億2千万円（うち運転資金　4億8千万円）
融資期間	設備資金　15年以内運転資金　7年以内
主な利率	2億7千万円を限度に　特別利率

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