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FrontPageでは、法務・会計・税務に関するコメントを不定期に掲載しています。
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24-03-12
「生計を一にする」の意義
所得税法上「生計を一にする」の語は、扶養親族の定義など様々な規定等に用いられています。また、小規模宅地等の特例における生計一親族についても所基通2-47の取扱いと同様に解されています。
| 所基通2-47（生計を一にするの意義） 法（所法56）に規定する「生計を一にする」とは、必ずしも同一の家屋に起居していることをいうものではないから、次のような場合には、それぞれ次による。 （1） 勤務、修学、療養等の都合上他の親族と日常の起居を共にしていない親族がいる場合であっても、次に掲げる場合に該当するときは、これらの親族は生計を一にするものとする。 イ 当該他の親族と日常の起居を共にしていない親族が、勤務、修学等の余暇には当該他の親族のもとで起居を共にすることを常例としている場合 ロ これらの親族間において、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合 （2） 親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、これらの親族は生計を一にするものとする。 |
別居（上記(1)）と同居（上記(2)）の場合で取扱いが異なっています。また、上記(1)のイとロについては、イのような場合やロのような場合ということであり、イとロの両方を満たす場合という読み方ではないようです。
昭和51年3月18日 最高裁判決では、生計一要件は次の�，�ら��によって判断されるべきとしていますが、実務上、別居の場合には「�Ｆ�常の生活の糧を共通にして」いなければ、生計一とは判断されないと考えたほうがよさそうです。
| �‘碓譴寮験菽碓未紡阿靴討い襪�（独立した生活を営んでいないか） �∩衂沺覆△い燭后砲韻洞ζ雲験茲魃弔鵑任い襪� �Ｆ�常の生活の糧を共通にしているか |
同居の場合には、特段の事情がない限り生計を一にしていると判断することが所基通2-47に示されていますが、その特段の事情である「明らかに互いに独立した生活を営んでいる」か否かについては、次のような基準で総合判断すべきという解説があります。
| �ゞ菠�所有建物で別々に起居している ��区分所有建物ではないものの、家賃を支払っている �Ｆ�常の生活費がそれぞれの収入で賄われている �げ伐阿諒�理的構造として、自由に往来できない／玄関、台所、風呂などが別々である �ヅ典ぁΕ�ス・水道のメーターが別々に設置されている ��住民票や国民健康保険上、別世帯となっている |
なお、小規模宅地等の特例では、区分所有建物の場合、被相続人の親族の居住の用に供されていた部分は、特例対象宅地には含まれないとされています（措令40の2�ぁ法�
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24-03-04
立替払いとインボイス
インボイスについては、頻繁にＱ＆Ａを更新し、きめ細やかな対応が示されているのですが、ルールがどんどん細分化しているような気がして、途方に暮れます。
（参考）多く寄せられるご質問 問10、問21
◆従業員が立替払いした場合
| 宛名の記載がない簡易インボイスを受領した | 「当該簡易インボイス」 を保存することで仕入税額控除ができる。 |
|---|---|
| 宛名に「当社の名称」が記載されている簡易インボイスを受領した | |
| 宛名に「従業員の氏名」が記載されている簡易インボイスを受領した | � 崕抄醗�名簿」＋「当該簡易インボイス」 �◆嵶�替金精算書」＋「当該簡易インボイス」 を保存することで仕入税額控除ができる。 |
◆協会が会員の経費を一括して立替払いした場合
| 立替金精算書と、宛名に「協会の名称」が記載されているインボイスのコピーを会員に交付する | 各会員の負担額が合理的に計算されていれば、立替金精算書の記載事項に制約はありません。 |
|---|---|
| （インボイスのコピーを交付することが困難なため） 立替金精算書のみを会員に交付する | 立替金精算書にインボイス記載事項を記載すると共に、「※ 本立替金精算書の保存をもって仕入税額控除の適用を受けることが可能です。」といった注意書きも必要とされています。 |
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24-02-29
暦年課税制度における贈与加算〜「贈与による財産取得の時期」とは〜
７年内贈与加算の判定においては、贈与がいつ成立したかが重要です。
| 書面による贈与の場合 | その契約の効力発生時 ※贈与契約書があり（形式が整っており）、且つ、贈与財産が実質的に受贈者に移転していることが前提。少なくとも、贈与契約書の作成と確定日付の取得、所有権移転登記などは遅滞なく行っておく必要がある（相基通1の3・1の4共-11参照）。 |
|---|---|
| 口頭による贈与の場合 | 贈与の履行時 |
| 停止条件付贈与の場合 | その条件が成就した時 |
（参考）
相続税・贈与税の一体的課税制度の構築（令和5年度改正）
暦年課税制度における贈与加算〜「相続等により財産を取得した者」とは〜
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24-02-27
ETC料金のインボイス対応
国税庁からYoutubeで「３分でわかる インボイスETC対応〜ダウンロード不要の取扱い〜」が公表されています。
この動画は、�．�レジットカード会社が発行する「ETCクレジットカード」の取扱いを説明しています。
| ETCカードの種類 | インボイス対応 |
|---|---|
| �．�レジットカード会社が発行する「ETCクレジットカード」 | 利用した高速道路会社ごとに任意の利用分の「利用証明書」を１回だけ取得・保管しておけば、後はクレジットカード利用明細書の保管で足りる。 ※利用証明書は、「ETC利用照会サービス」からダウンロードして取得する。電子インボイスがその提供サイトにて、税法で定める保存期間、検索可能な形で随時確認できる状態であればダウンロードは不要だが、ETC利用照会サービスの保存期間は15ヶ月なので、年1回以上高速道路を利用している場合には利用証明書のダウンロードすら不要（税務調査で求められた時に当該サイトにアクセスしてダウンロードすれば良い）とのこと。 |
| ��ETCパーソナルカード事務局が発行する「ETCパーソナルカード」 | 受領したインボイス（請求書）の保存が必要となる。 |
| �９眤�道路会社が発行する「ETCコーポレートカード」 | |
| �ち塙腓�組合員に交付する「ETCクレジットカード」 | 組合が「クレジットカード利用明細書」と「利用証明書」を保存しておくことを条件に、組合員は組合が交付する「精算書」又は「請求書（インボイス）」の保管で足りる。 |
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24-02-11
賃上げ促進税制における中堅企業の範囲（令和6年度改正）
「中堅企業向け賃上げ促進税制」が新設されたこともあり、措法42の12の5の条文構成が大きく変わっています。なお、条文上は「中堅企業」という用語は用いずに、「特定法人」という用語を用いています。
| 改正措法42の12の5�ソ� ◆１０ 特定法人 常時使用する従業員の数が二千人以下の法人（当該法人及び当該法人との間に当該法人による法人税法第二条第十二号の七の五に規定する支配関係がある他の法人の常時使用する従業員の数の合計数が一万人を超えるものを除く。）をいう。 |
この条文のかっこ書の意味について、経済産業省より「中堅企業向け賃上げ促進税制の適用対象に関するよくあるご質問について」が公表されています。
| （参考）措法42条の12の5の条文構成 | |||
|---|---|---|---|
| 改正前 | 改正後 | ||
| 項 | 内容 | 項 | 内容 |
| 1 | 大企業向け賃上げ促進税制 | 1 | 大企業向け賃上げ促進税制 ※資本金1億円超かつ特定法人に該当しない会社向けの税制 |
| − | 2 | 中堅企業向け賃上げ促進税制 ※資本金1億円超かつ特定法人（期末従業員数2,000人以下かつ子会社従業員数と合わせて1万人以下）に該当する会社向けの税制 | |
| 2 | 中小企業向け賃上げ促進税制 | 3 | 中小企業向け賃上げ促進税制 ※中小企業者（資本金1億円以下）であれば、特定法人に該当したとしても「中小企業向け税制」を適用できる。 |
| − | 4 | 繰越税額控除 ※繰越税額控除限度超過額（5項12号）の定義により、中小企業向け賃上げ促進税制を適用した事業年度において控除しきれなかった金額をその後5年間繰越して税額控除できることがわかる。 | |
| 3 | 用語の意義 | 5 | 用語の意義 |
| 4 | 月数の計算（端数処理） | 6 | 月数の計算（端数処理） |
| 5 | 控除対象雇用者給与等支給増加額等に係る書類の確定申告書への添付 | 7 | 控除対象雇用者給与等支給増加額等に係る書類の確定申告書への添付 |
| − | 8 | 繰越税額控除限度超過額等に係る書類の確定申告書への添付 | |
| 6 | 政令委任 | 9 | 政令委任 |
| 7 | 措法42の4第22項、第23項の準用 | 10 | 措法42の4第22項、第23項の準用 |
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24-01-30
令和6年分所得税の定額減税の給与収入に係る源泉徴収税額からの控除について
（参考）令和6年分所得税の定額減税の給与収入に係る源泉徴収税額からの控除について 国税庁
| 定額控除が受けられる従業員 | 令和6年分の合計所得金額が1,805万円以下の居住者 |
|---|---|
| 特別控除の額（所得税） | 3万円×減税対象人数（本人＋同一生計配偶者＋扶養親族） ※特別控除の額（住民税）は、1万円×減税対象人数 ※同一生計配偶者：居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの（青色事業専従者等を除く。）のうち、合計所得金額が48万円以下である者。合計所得金額48万円超の配偶者は、配偶者自身が定額控除を受けられる。 ※扶養親族：居住者の親族（その居住者の配偶者を除く）でその居住者と生計を一にするもの（青色事業専従者等を除く。）のうち、合計所得金額が48万円以下である者。当該居住者が提出する扶養控除等申告書に記載された者に限り、他の居住者が提出する扶養控除等申告書にも記載された場合はいずれかの居住者の扶養親族となる。 ※居住者に限り、減税対象人数に含まれる。 |
| 源泉徴収税額から控除する者 | 主たる給与等の支払者 |
| 源泉徴収税額からの控除方法 | �［疣�6年6月1日において主たる給与等の支払を受ける者を対象として、 �⇔疣�6年6月1日以後最初の給与等（賞与を含む）の支払日までに提出された扶養控除等申告書に基づいて特別控除額を計算する。 ※従業員に（配偶者控除等申告書で把握できない）非源泉控除対象同一生計配偶者や（扶養控除等申告書で把握できない）15歳以下の扶養親族がいる場合には、令和6年6月1日以後最初の給与等（賞与を含む）の支払日までに【新設】源泉徴収に係る申告書の提出を求め、特別控除の額の計算に反映する。 ※非源泉控除対象同一生計配偶者とは、合計所得金額が900万円超である居住者の同一生計配偶者のこと。この非源泉控除対象同一生計配偶者については【新設】年末調整に係る申告書の提出を求めて年末調整時に考慮することが原則になっているが、【新設】源泉徴収に係る申告書だけで済ませるほうがシンプルと思われる。 �Ｎ疣�6年6月1日以後最初に支払う給与等に係る源泉徴収税額から特別控除の額を控除し、控除しきれなければ次の給与等に係る源泉徴収税額から順次控除する。この控除は従業員の合計所得金額に係わらず実施する。 �ぜ，里茲Δ幣豺腓砲蓮�年末調整で控除実施済額を調整する。 ・基礎控除申告書で把握した従業員の合計所得金額が1,805万円を超える場合 ・令和6年12月31日の時点で、扶養控除等申告書や【新設】源泉徴収に係る申告書に記載した事項に異動がある場合 ・同一生計配偶者が国外転出した場合 ※年末調整では、住宅借入金等特別控除後の所得税額から特別控除の額を控除（当該所得税額を限度として控除）する。また、特別控除の額を控除した金額に付加税率を乗じた税額を加えて、復興特別所得税を含めた年税額を計算する。 ※給与収入が2,000万円超で年末調整が受けられない従業員については、確定申告で控除実施済額を調整する必要がある（税務通信3787号）。 |
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24-01-27
納付書の事前送付の取りやめについて
（参考）納付書の事前送付に関するお知らせ 国税庁
＜ポイント＞
- 令和６年５月から、納付書の事前送付を取りやめます。
- e-Taxにより申告書を提出している法人や納付書以外で納付（例：ダイレクト納税）している方などが対象です。
- 源泉所得税の徴収高計算書や消費税の中間申告書兼納付書については、引き続き納付書が送付されます。
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24-01-24
申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて
（参考）令和7年1月からの申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて 国税庁
＜ポイント＞
- 令和７年１月から、申告書等の控えに収受日付印の押なつを行いません。
- そのため、控えは郵送しないでください。
- 基本的に郵送提出の場合には、申告書の提出日を証明することができなくなりました（簡易書留の控えで提出日を証明することが考えられますが、提出した申告書を特定できるものではありません。郵送物が税務署に届いたことは確認できます。）。
※所得税の確定申告書については過去3年分に限り、申告書等情報取得サービスにより申告書の提出日を確認することができるようです（少なくとも、電子申告した申告書については提出日が確認できました）。
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24-01-01
今年もよろしくお願いします
昨年は大変お世話になりました。今年もよろしくお願いします。
（2019年9月の風台風で倒れてしまった木に代えて植えられた苗木）
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