日本イービジネスの技術的メモ等を記述します。

画一の内容か、個別の内容か

メールの一斉配信は一般に、同じ内容のメールを大量に送ることが多い。
しかしながら、これは誰にとっても必要なお知らせのような情報を送るには良いが、商品のお薦めメールのような用途で送るにはあまり向かない。一言にユーザーといっても千差万別で、ニーズもそれぞれ異なるものであるから、個別にカスタマイズしたメールを送ったほうが好ましいことは多々ある。旅行好きの女性ユーザーになら女性専用のパック旅行を紹介したいところだ。逆に男性ユーザーに対して女性専用パック旅行の紹介をするのはナンセンスだろう。

そのようなわけで、現在はユーザーの要素や行動履歴をトレース・分析し、各ユーザーにできるだけあった内容のメールを送ることでレスポンス率を高める工夫がなされることが多い。良い例はAmazonのリコメンドメールが良い例であろう。Amazonはユーザーの購買履歴を保存し、そこから推定した反応がよいであろう内容のメールをユーザーに送っている。

同一の内容を送るだけがメール配信ではない。

※どのような内容のメールが好まれるのかは、
・古典的統計やデータマイニングなどの手法を用いて分析しつつ、地道に検証して調べる
・ユーザーにアンケートをとる(自己申告なので鵜呑みにしてはならない)。
といった手法がある。手っ取り早いのは、ユーザー登録時に”興味のあるもの”を自己申告してもらう方法だが、これはユーザーにとっては無駄な入力数を増やすためEFOの観点からはあまり好ましいとは言い難い。

個別の内容の送信の作業の流れ


各会員ごとにカスタマイズしたメールを手書きで用意するのは、手間がかかり過ぎて現実的でない。そこで、あらかじめ決めた書式と条件に従って、自動で送るべき相手と内容、タイミングを判別し、送信する、といった手順で行う。
相手と内容を選ぶのはもちろんだが、タイミングも重要なファクターとなるので注意が要る。これは特に、バレンタインデーのようなイベントや、配偶者の誕生日のような記念日が関係する場合はそうである。例えば、普段花など買わない男性であっても、配偶者の誕生日や結婚記念日のような特別の日には、贈り物にするため花を買うことがある。ということは、花のプレゼントを代行するサービス(実際にある)をその誕生日の数日前のタイミングで送れば、高いレスポンス率を得られるかもしれない。

システムの作業の手順は、例えば次のようなものになる。

  • 負荷の少ない時間帯にバッチ処理を行い、既定の条件(嗜好やタイミング等)に応じて相手の抽出、内容の生成を行い、キューに入れるためのメールデータを作成する。
  • 作成したメールデータを元に順次送信する。

手順自体は単純だが、高いレスポンス率を得られる条件や内容を用意するためには高度な技術とノウハウが必要となる。適当にやってもある程度効果はあるだろうが、成果もそれなりだろう。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Menu

メニューサンプル1

管理人/副管理人のみ編集できます