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概要

2004年2月25日、今治市の小学校で、サッカーのゴールキックの練習で、サッカーポールが学校から出て、車道に出て、そのサッカーポールをよけようとしたバイク運転の当時85歳の男性が転倒し、骨折の末、1年半後に死亡した事件。
2007年、遺族側より提訴があり、民事裁判となる。
第一審では、1500万円、第二審では、1100万円の損害賠償の判決が下りる。
なお、最高裁判所第一小法廷では、2015年4月9日、遺族側の請求を退ける判決を下す。

一連の経過

2004年2月25日
今治市の小学校で、サッカーのゴールキックの練習で、サッカーポールが学校から出て、車道に出て、そのサッカーポールをよけようとしたバイク運転の当時85歳の男性が転倒し、骨折する。

2005年7月10日
バイク運転の男性が、寝たきりのまま、誤嚥性肺炎で死亡する。

2007年2月
バイク運転の男性の遺族が提訴し、5000万円の損害賠償を請求する。

2011年6月27日
大阪地方裁判所の田中敦裁判長が、1500万円の損害賠償額を認定し、「蹴り方次第でボールが道路に飛び出すことを予見できた」として、両親に支払い命令を下す。その後、両親は控訴する。

2012年6月7日
大阪高等裁判所の岩田好二裁判長は、1100万円の損害賠償額を認定し、「球が道路に飛び出て、事故が起こると予想できたのに漫然と蹴った」として、両親に支払い命令を下す。その後、両親は上告する。

2015年4月9日
最高裁判所第一小法廷では、遺族側の請求を退ける判決を下す。なお、山浦善樹裁判長である。裁判長以外の裁判官は、櫻井瀧子、金築誠志、池上政幸、で、合計4人であり、全会一致の判決である。

判例

「通常では危険性のない行為による予測不可能で偶発的事故について、親は賠償責任を負わない」

争点

「親は監督義務を尽くしたか」というところが、争われた。
民法第714条では、「前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。」としている。
最高裁判所では、小学生の行為については「ゴールに向かってボールを蹴る通常の行為で、道路に向けて蹴ったなどの事情はうかがわれない」として、両親が普通のしけつをしていたことを考慮した。

問題点

今治市の小学校でのサッカーゴールの設置場所が問題であり、学校側の管理責任が問われるはずであったが、この裁判では、当時小学生の両親相手であった。

関連条文

民法第709条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

民法第712条
未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。

民法第713条
精神上の障害により自己の行為の責任を弁識する能力を欠く状態にある間に他人に損害を加えた者は、その賠償の責任を負わない。ただし、故意又は過失によって一時的にその状態を招いたときは、この限りでない。

民法第714条
1.前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2.監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者も、前項の責任を負う。

反響

2015年4月9日のサッカーボール裁判の最高裁判決に、賛同する意見が、インターネット上で多数である。
加害者とされた元小学生および、両親に、同情的な意見も、数々上がる。

ウィキペディア関連

今のところ、「サッカーボール裁判」および「サッカーボール訴訟」または、この事件そのものの項目はない。
これからの実現が待望される。

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