ゆらぎの神話百科事典

国

王族や貴族はいるが、共和制。人類の誕生以前から存在し、界層雲?と呼ばれる高度７メフィーテ程上空に位置する雲の上に築かれた国家。

アルカン?、というのはラカスーリの国の人々の姓の前に付けられる尊称であり、【空】という意味をもっている。ラカスーリでは東方の諸国と同様に称号・姓・名前の順に並べる慣習があり、称号とは彼らの「飛行能力」を示すものであり、ラカスーリにおいては血統や家柄などよりも重要視される。
蜘蛛人の宙歩や空気の民の浮遊など、その速度が速く安定しているほど良いとされる。

特殊な立憲君主制を取るこの国では国王は一切の権力を持たず、国政に参加できない。その代わり国家の象徴、空を制覇するものの象徴として扱われる。

アルカンシュタット?は最高位の称号であり、ミブレルは若くして国王と同等の飛行能力を有していた
ミブレルの幼馴染である空撃ちのアルカンダルットは第二位の称号を持つ公爵であり、ミブレルの苦境の中でただ一人の味方だった。

余談だが、当時の国王と交わった地上人の女とは地人のデルミーニャ?といい、一度立ち入れば二度と出てこれないとまで言われたハール盆地?の主にして盆地そのものである大地の化身であった。
キュトスの姉妹は大地から生まれるというのが定説だが、ミブレルも例に漏れずこのハール盆地から誕生した。
分かたれたキュトスの因子は四方八方に飛び散ったのだが、その一つが丁度二人が交わっている最中に女の方の腹部に直撃し、同時に国王が達した為に身篭ってしまったのである。

後年、『空使い?』リーナ＝ゾラ・クロウサーと死霊使いガルズ、『回転する武士道?』魚住らの所属する魔術教団の襲来によって滅びる。
ちなみに、その時既にクエリは国外に引っ越していた。