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「まかず蕎麦伝説」(本宮町大瀬地区)
 伝える所に依ると昔、弘法大師が修行された時、此の地に立ち寄ったそうで丁度こられた時に日が暮れた。そして一夜の宿を貸してくれないかと頼んだ所、その家の老女が出て来て宿はお貸ししますが何分にも山中でそれに貧乏で食べてもらう物がないと申し、それでもよければお泊まり下さいと言うておとめしましたが食べる物がないとは言うたが、あまりにも可愛そうと思い、夜中、種に置いて有ったそばをひいて置いて、朝食にそのそばをかいてお出ししました。そしたらおいしいと弘法さんが大変喜んで食べてくれたそうです。そして申すには、昨夜は食べる物がないと言うたが此はどうしたと聞かれて、老女がそれは来年まく種で有ることを申した。弘法さんはそれ程までして食べさせてくれた老女に頭をさげそのひいたそばのからをくれと言うて、庭先の畑に出しなまいて、もう来年よりは種はまかずとも生えるからと言うて立ち去った。
 老女は、春の来るのを楽しみに待ってた所、まさのごとく生えた。老女は、びっくりした。そばがまたたく間に大瀬の畑の一面に広がった。

(看板より)

本宮の地名大瀬
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