後腹膜の解剖 
後腹膜腔は腎筋膜や外側円錐筋膜などにより、前腎傍腔、腎周囲腔、後腎傍腔の3腔に大きく分けられる。
前腎傍腔：膵臓、十二指腸の一部、上行下行結腸の一部を含む
腎周囲腔：腎臓、副腎、尿管近位部を含む
後腎傍腔：内容臓器なし
後腹膜腫瘤性病変においては、内部の性状や病変の境界、浸潤の程度の評価など多くの面で組織コントラストに優れるMRIが優位
CTの優位性は石灰化、出血、脂肪性分の有無など限定された性状の把握にある。
前腎傍腔：膵臓、十二指腸の一部、上行下行結腸の一部を含む
腎周囲腔：腎臓、副腎、尿管近位部を含む
後腎傍腔：内容臓器なし
後腹膜腫瘤性病変においては、内部の性状や病変の境界、浸潤の程度の評価など多くの面で組織コントラストに優れるMRIが優位
CTの優位性は石灰化、出血、脂肪性分の有無など限定された性状の把握にある。
CT診断でのチェックポイント
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��存在部位：腎、副腎、膵臓など由来でないことを確認
�Ｂ腓�さ：大きいものは悪性腫瘍が多いとされる。経時的な変化が全くなければ良性腫瘍と判断できる。
�な娜錣寮�状：浸潤傾向あれば悪性
�ド楕僂凌堯�多発性病変⇒神経線維腫症、脂肪腫、血管腫、Castleman病、悪性リンパ腫、転移性病変
�Ψ疎屐Э牲个箸力�続性やダンベル状形態をとるものは神経原性腫瘍を疑う
��内部性状
��存在部位：腎、副腎、膵臓など由来でないことを確認
�Ｂ腓�さ：大きいものは悪性腫瘍が多いとされる。経時的な変化が全くなければ良性腫瘍と判断できる。
�な娜錣寮�状：浸潤傾向あれば悪性
�ド楕僂凌堯�多発性病変⇒神経線維腫症、脂肪腫、血管腫、Castleman病、悪性リンパ腫、転移性病変
�Ψ疎屐Э牲个箸力�続性やダンベル状形態をとるものは神経原性腫瘍を疑う
��内部性状
- 充実性で内部に出血、壊死、変性など不整な領域を認められれば悪性を疑う
- 石灰化：種々の病変で出現
- 脂肪性分：脂肪腫、脂肪肉腫、奇形腫、デルモイド、腎臓外血管筋脂肪腫、副腎外骨髄脂肪腫など
- 粘液腫様成分：水に近い濃度。神経鞘腫、神経線維腫、神経節主、粘液脂肪肉腫、粘液悪性線維性組織球腫、粘液平滑筋腫など。
- 嚢胞性病変：比較的良性のものが多い
- 造影効果：多血性腫瘍の場合には傍神経節腫、Castelman病、血管腫、多血性腫瘍（腎、肝）の転移巣、悪性線維組織球腫、横紋筋肉腫、血管周囲腫／乏血管腫瘍では高分化型や粘液型脂肪肉腫、脂肪腫を考える
後腹膜非腫瘍性疾患
後腹膜出血、血腫
外傷に伴う血管損傷、腎腫瘍、血管病変（動脈瘤破裂など）抗凝固療法時などに見られる
尿瘤(urinoma)
後腹膜腔への尿の貯留
外傷性の尿管損傷、尿路結石、尿管及び膀胱腫瘍などによる尿路閉塞が主な原因
腎、尿路周囲に薄い平滑な被膜を有する液体貯留として描出
外傷性の尿管損傷、尿路結石、尿管及び膀胱腫瘍などによる尿路閉塞が主な原因
腎、尿路周囲に薄い平滑な被膜を有する液体貯留として描出
後腹膜線維症
後腹膜に線維組織が慢性進行性に増殖する
尿管、リンパ管、大血管の狭窄や閉塞⇒水腎症で見つかることが多い
特発性（Ormond病）が2/3
比較的左右非対称性に境界明瞭で均一な腫瘤を形成し、大動脈、下大静脈、尿管を取り囲む
尿管、リンパ管、大血管の狭窄や閉塞⇒水腎症で見つかることが多い
特発性（Ormond病）が2/3
比較的左右非対称性に境界明瞭で均一な腫瘤を形成し、大動脈、下大静脈、尿管を取り囲む
後腹膜の腫瘍
原発性腫瘍は脂肪組織、結合組織、血管、神経、筋肉、リンパ組織など間葉系組織から発生
悪性の頻度80％に達する
悪性の頻度80％に達する
リンパ管腫
多房性または単房性嚢胞性の大きな腫瘤
軟らかい組織の為周囲臓器圧排などの変化は乏しく、くびれができていたりする
軟らかい組織の為周囲臓器圧排などの変化は乏しく、くびれができていたりする
奇形腫
２〜３胚葉成分を含み石灰化も多い
液面形成を見ることがある
液面形成を見ることがある
脂肪腫
成熟した脂肪細胞からなる良性腫瘍
軟部に発生する良性腫瘍で最多
正常脂肪と区別できないものも多い
軟部に発生する良性腫瘍で最多
正常脂肪と区別できないものも多い
脂肪肉腫
後腹膜悪性腫瘍の中で最多
中年の男性に多い
組織学的には脂肪芽細胞からなり、組織型は高分化〜低分化まで見られる
予後：高分化型、粘液型＞多形型
腎臓周囲に多く見られ、大き目の腫瘤を形成
中年の男性に多い
組織学的には脂肪芽細胞からなり、組織型は高分化〜低分化まで見られる
予後：高分化型、粘液型＞多形型
腎臓周囲に多く見られ、大き目の腫瘤を形成
平滑筋肉腫
後腹膜悪性腫瘍の中で2番目に多い
血管壁や精索、wolff管やmuller管の遺残から生じるとされる
中高年者に好発し、女性が男性の6倍多いとされる
血管壁や精索、wolff管やmuller管の遺残から生じるとされる
中高年者に好発し、女性が男性の6倍多いとされる
悪性線維性組織球腫
未分化で異型性の強い繊維芽細胞様細胞と組織球様細胞からなり、きわめて多彩な組織像を示す悪性度の高い肉腫
中高年のやや男性に多い
中高年のやや男性に多い
横紋筋肉腫
乳児の軟部肉腫の中では最も頻度が高い
後腹膜神経原性腫瘍
自律神経節の神経細胞由来のもの（神経節細胞腫、神経芽細胞腫、神経節芽細胞腫）
傍神経節の神経細胞由来のもの（傍神経節腫）
末梢神経の神経線維（神経鞘）由来のもの（神経鞘腫、神経節腫、悪性末梢神経鞘腫瘍）
傍神経節の神経細胞由来のもの（傍神経節腫）
末梢神経の神経線維（神経鞘）由来のもの（神経鞘腫、神経節腫、悪性末梢神経鞘腫瘍）
paraganglioma（傍神経節腫）
交感神経性のものと副交感神経性のものがある
30〜40代に多く、性差みられず
多くは腹部大動脈周囲の傍神経節から発生
内分泌作用が多いことが多く、悪性の頻度が高い
CTでは比較的境界明瞭、内部不均一な腫瘤で、造影早期から濃染
30〜40代に多く、性差みられず
多くは腹部大動脈周囲の傍神経節から発生
内分泌作用が多いことが多く、悪性の頻度が高い
CTでは比較的境界明瞭、内部不均一な腫瘤で、造影早期から濃染
神経鞘腫
良性神経原性腫瘍の中で最も高頻度
20〜50代に好発し、女性に多い
20〜50代に好発し、女性に多い
神経線維腫
シュワン細胞から発生する
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