hack のためのネタ帳, etc,,,

以下の mynavi の記事では次のように述べられている
Retinaディスプレイは、ユーザーが日常的にデバイスを使用する距離において肉眼でピクセルを見分けられないほど高密度のディスプレイを指す。米AppleがiPhone 4で使い始めた。 <中略> ノートPCでは16-24インチ (41-61センチ)の距離でおよそ250ppi (11型:2560×1440、13型: 2800×1800)、デスクトップでは24-30インチ(61-76センチ)の距離でおよそ220ppi (21型: 3840×2160)を高密度としている。
Apple iPhone4S が 3.5in, 960x640, 326ppi
Apple New iPad が 9.7in, 2048x1536, 264ppi

Apple 以外でこのクラスの高密度なディスプレイとしては以下が該当するかな?
SHARP Advanced / W-Zero3 [es] が 3in, 800x480, 311ppi
SONY VAIO Type P が 8in, 1600x768, 222ppi

過不足のない解像度の計算

視力は分単位で表した視角の逆数で表すことになっている。
ただし、通常の視力検査の測定は遠見視力(5m)である。近見視力(30cm)では違う値が出る可能性があるので注意。
ある距離 x で視力 e を持つ人にとって過不足のない解像度は以下のように求めれば良い。
# 視力 e の人が距離 x [m] の位置で判別可能な dpi の近似値を返します
def eyesight_to_dpi(e, x)
  theta = 1.0 / e / (360 * 60) * (2 * Math::PI)
  y = Math.tan(theta) * x
  dpi = 25.4e-3 / y
end

視力と距離のdpi対応表

視力\距離[m]0.20.30.40.50.60.70.80.91.02.03.05.010.0
0.143.729.121.817.514.612.510.99.78.74.42.91.70.9
0.287.358.243.734.929.124.921.819.417.58.75.83.51.7
0.3131.087.365.552.443.737.432.729.126.213.18.75.22.6
0.4174.6116.487.369.958.249.943.738.834.917.511.67.03.5
0.5218.3145.5109.187.372.862.454.648.543.721.814.68.74.4
0.6262.0174.6131.0104.887.374.865.558.252.426.217.510.55.2
0.7305.6203.7152.8122.2101.987.376.467.961.130.620.412.26.1
0.8349.3232.9174.6139.7116.499.887.377.669.934.923.314.07.0
0.9392.9262.0196.5157.2131.0112.398.287.378.639.326.215.77.9
1.0436.6291.1218.3174.6145.5124.7109.197.087.343.729.117.58.7
1.2523.9349.3262.0209.6174.6149.7131.0116.4104.852.434.921.010.5
1.5654.9436.6327.4262.0218.3187.1163.7145.5131.065.543.726.213.1
2.0873.2582.1436.6349.3291.1249.5218.3194.0174.687.358.234.917.5

生成コード

ドット判別可能な限界距離の計算

ある解像度 r [dpi] のディスプレイを視力 e の人が見る場合に、ドットを判別可能な限界距離は以下のように求めれば良い。
# 解像度 r [dpi] のディスプレイを視力 e の人が見る場合にドット判別可能な限界距離 [m] を返します
def dpi_to_distance(r, e)
  theta = 1.0 / e / (360 * 60) * (2 * Math::PI)
  d = 25.4 / r * 1e-3
  l = d / Math.tan(theta)
end
これより遠くに置くと判別できないドットが無駄になるため、解像度に無駄にお金をかけていることになる。
逆にこれより近くに置くと視力を有効に使い切れないので斜線や曲線の荒が見えてしまう。
従ってドット数と視力を最も有効に使い切るためには、この距離に置くのが最もコストパフォーマンスが良くなる。

解像度と視力のドット判別可能な限界距離対応表

インチ解像度解像度dpi\視力0.71.01.21.52.0該当機種等
60in1920x1080FullHD36.71.672.382.863.574.76
50in1920x1080FullHD44.11.391.982.382.973.96
42in1920x1080FullHD52.51.161.662.002.493.33
32in1920x1080FullHD68.80.891.271.521.902.54
55in3840x21604K80.10.761.091.311.642.18
24in1920x1200WUXGA94.30.650.931.111.391.85
17in1280x1024SXGA96.40.630.911.091.361.81
30in2560x1600WQXGA100.60.610.871.041.301.74DELL U3011
31.5in3840x21604K139.90.440.620.750.941.25DELL UP3214Q
10.6in1280x768WXGA140.80.430.620.740.931.24FUJITSU FM/V LOOX T70H
15.6in1920x1080FullHD141.20.430.620.740.931.24Panasonic Let's note B10 CF-B10EWHDR
28in3840x21604K157.40.390.550.670.831.11DELL P2815Q
13.1in1920x1080FullHD168.20.360.520.620.781.04SONY VAIO Z VPCZ21AJ
23.8in3840x21604K185.10.330.470.570.710.94DELL UP2414Q
11.6in1920x1080FullHD189.90.320.460.550.690.92SONY VAIO Duo 11 SVD1122AJ
9.7in2048x1536QXGA263.90.230.330.400.500.66New iPad
3.3in854x480FWVGA296.90.210.290.350.440.59SONY Xperia Ray
3.0in800x480WVGA311.00.200.280.340.420.56SHARP Advanced/W-ZERO3[es]
3.5in960x640DoubleVGA329.70.190.260.320.400.53iPhone4S

生成コード

例えばテレビメーカーは 42in FullHD のテレビは約 1.6m が最適距離だと言っている。
これを上記の表に当てはめると、視力1.0の人が判別可能な解像度として過不足ない値に対応している事が分かる。
つまり、視力1.0の人は、これより遠くに置いてもどうせドットが判別できないので、解像度が無駄にしかならないという事である。
ということは、もしも、あなたが非常に目が良くて視力 2.0 である場合 42in FullHD は 3.3m が最適試聴距離である。

また、折角高いお金を払って 55in 4k2k 買ったとしても 2m より遠くに置くのは全くのお金の無駄であるという事実はなかなか衝撃的である。

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