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九大コーチは現在、より社会に貢献できるよう、九州大学の公認サークル化を目指して活動しています。

2006年度九大法学部AO入試・2次試験集団討論

面接試験の前に、次の問題用紙と下書き用紙2枚(A4)が配られ30分ほど自分の考えを練り上げる時間がとられる。
その後、1グループ6〜7人で面接試験が行われる。問題は以下の通り

『口頭試問では、次の問いに対する皆さんの考えを説明してもらい、その上で議論をしてもらいます。
<問い>ある日、急ぎの重大案件を抱えた某部長は、部下のA君とB君に 下命することにした。その案件は、期限は翌朝まで、合格ラインは80点とした。
A君は、頭脳優秀な職員で、要領よく夕方五時までに仕上げて、 さっさとアフターファイブを楽しみに帰った。出来栄えは85点だった。
B君は頭脳はあまり優秀ではないが、まじめで努力家で、徹夜をして仕上げた。 出来栄えは90点だった。
さて、上司としてどちらに良い評価をつけるべきであろうか』

―解説―
通常このような問題はA、Bのどちらが正解というわけではない。
どれだけ論理的に説明できるかという能力が問われるのである。
特に法学部の入学試験では客観的かつ論理的に、納得のいくような意見が求められるだろう。
私はまずA、Bの評価できる点、出来ない点を書き出し、それぞれの立場から論理的な説明を考えてみた。
数分後、Aを評価すべきという主張の方が論理的に展開しやすいことに気付いた。

結果、主に以下の主張を展開することにした。

「B君は徹夜をしたため、次の日の業務に支障をきたす。
そのため今後より多くの重大な案件を受け持つような立場にB君を昇進させると毎日徹夜をすることになり、昇進させるわけにはいかない。
A君なら今後より多くの重大な案件を受け持つような立場に昇進させても毎回楽にこなせる。
そのため、A君をより高く評価すべきである」

「Bは『徹夜をして仕上げ』ている。
上司である部長は過労などの防止の責任者(監督者)であるため、部下に仕事で徹夜などをせぬよう注意しなければならない立場である。
よって部長はBを評価することはできない。」
私のこの主張をB支持者が論破するには「仮に労働法に違反していようと、Bが過労で倒れたとしても別にいいじゃないか」という立場を採らざるを得なくなるはずである。
もちろんそのような意見を法学部の入試の場で主張できるはずがない。
少なくとも今回の問題に関していえばA支持の主張をした方が論理としてスムーズな主張が近づくのではないだろうか。
2006年07月15日(土) 22:29:24 Modified by kyudaicoach




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