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福清型は1970年代後期から80年代前期にかけて4隻が建造された中国海軍初の洋上補給艦。NATOコード名はFUQING CLASS(中国語では同音の「福清」の表記が成されることが多い)。

1970年代、中国は南太平洋に着弾させる大陸間弾道弾の試験を計画した。中国海軍ではこれを観測するための観測艦を護衛する名分で外洋航行型駆逐艦と補給艦を建造する事を提案し、中央軍事委員会の了承を得ることに成功した。この計画に従って建造されたのが051型駆逐艦(ルダ型/旅大型)遠望級衛星追跡艦(ユアンワン級)、そして本稿で取り上げる福清型であり、それまで沿岸防衛を主任務としてきた中国海軍にとっては外洋艦隊へのささやかな第一歩となった。中国海軍では福清型を4隻建造してその内3隻を北海、東海、南海艦隊に各1隻ずつ配備する計画であった。1、2番艦は就役直後の1980年5月、南太平洋での大陸間弾道弾試験のために派遣された観測艦隊に参加。365時間の航行期間、8810海里の航程の間に64回の洋上補給を実施し、総補給重量は14,000tに及んだ。

補給物資の搭載量は燃料11,550トン、航空燃料1,000トン、養缶水200トン、清水200トンで、このほかドライカーゴも若干搭載できる。洋上補給ポストを3組装備しており、このうち2組は給油用である。また縦曳き給油も実施できる。液体燃料の補給用機材はフランス製装置を搭載していたが、1980年代末には中国で開発された補給用機材に換装された[4]。就役当初は搭載できるドライカーゴの量には制限があり、砲弾やミサイルといった兵装の補給能力は限定された物であった。そのため1980年代後半から、洋上でのドライカーゴ補給用装置の開発が行われ「HZC重型海上垳乾貨補給接受裝置」として福清型に搭載された。さらに1990年代にはドライカーゴ補給能力を向上させた「WJX型海上航行垳乾貨補給接受裝置」が実用化されている[4]。船体後部にはヘリコプター発着甲板を備えているが、格納庫はなく艦固有の艦載ヘリコプターは搭載できない。

1977年8月29日、中国海軍では福清型に続く総合補給艦の建造計画に着手したが、その後経済成長優先政策による国防建設の絞込みが実施され総合補給艦の調達計画は打ち切られた。また現有艦3隻については当時中国海軍の外洋活動がそれほど活発でなかったため、必要最小限の2隻を残して1隻は民間タンカーに転用、1985年に竣工した4番艦は1887年にパキスタンに輸出され同国海軍の補給艦「ナスル」(A47)となった(なお4番艦については当初からパキスタンの発注により建造されたとの説もある)。

2003年、中国海軍の艦艇命名規則の改定に伴い1番艦「太倉」は「洪澤湖」と、2番艦「豊倉」は「鄱陽湖」と改名して現在に至る[4]。2018年8月、CCTV軍事・農業チャンネルの報道番組で「洪澤湖」の退役が報じられ、同艦の38年におよぶ艦歴に幕が下ろされたことが明らかになった[7]。

【2008年11月3日追記】
2008年11月2日昼頃、フーチン級補給艦1隻と051C型駆逐艦1隻及び053H3型フリゲイト1隻、他1隻が沖縄本島北西約400kmの東シナ海を南東進しているのを、海上自衛隊のP-3C(鹿屋基地所属)が発見した。

【2009年6月26日追記】
2009年6月25日早朝、フーチン級補給艦1隻と051C型駆逐艦1隻及び054A型フリゲイト2隻、他1隻が沖縄本島の西南西約170kmの太平洋上を北西進しているのを、海上自衛隊第4護衛隊群第4護衛隊の護衛艦DD-158「うみぎり」(定係港:呉)が発見した。この艦隊は6月19日に東シナ海から南西諸島を通過し太平洋に出ていた。6月22日午後には沖ノ鳥島北東約260kmの海域において054A型フリゲイトの近傍で艦載ヘリコプターが活動しているのが確認されている。

【2010年3月19日追記】
2010年3月18日午前、フーチン級補給艦1隻と艦種不明1隻が宮古島の南約140kmの太平洋上を南西進しているのを、海上自衛隊のP-3C(那覇基地所属)が確認した。

性能緒元
基準排水量7,500t
満載排水量21,750t
全長168.2m
全幅21.8m
喫水8.4m
主機Sulzer 8RL B66 ディーゼル2基(15,000hp) 1軸
速力18kts
航続距離18,000nm/14kts
搭載量燃料10,500t、航空燃料1,000t、養缶水200t、清水200t、冷蔵食料50t
乗員130名(24名士官)

【兵装】(福清型)
近接防御76式37mm連装機関砲4基
搭載機なし(ヘリ発着艦可能)

【兵装】(ナスル)
近接防御ファランクス20mmCIWS1基(1995年に搭載)
搭載機シーキングMk451機(伸縮式格納庫を設置)

【電子装備】
航海レーダーFin CurveもしくはRacal Decca 12901基

同型艦
1番艦太倉→洪澤湖Taicang→HóngHongzéhúX-575→北運575→8811979年就役、2003年に現艦名に改称。2018年8月退役[7]。北海艦隊所属→退役
2番艦豊倉→鄱陽湖Fengchang→PóyánghúR-237→X-615→東運615→8821979年就役。2003年に現艦名に改称東海艦隊所属
3番艦海倉Haichang南運9501989年海軍籍を離れ商業用タンカー「海浪」となる-
4番艦X-3501985年竣工。1987年8月27日、パキスタン海軍の補給艦「Nasr」(A47)として就役[5]-


052型駆逐艦#113「青島」に給油する#575「太倉」(現#881「洪澤湖」)


【参考資料】
[1]艦船知識2009年3月号「27年磨一剣 - 我国総合補給艦総師専訪 描述:張文徳、708所研究員、我国新型総合補給艦総設計師」
[2]世界の艦船別冊 中国/台湾海軍ハンドブック 改定第2版(2003年4月/海人社)95頁。
[3]中国武器大全
[4]MDC軍武狂人夢「福清級油彈補給艦」
[5]Jane's Fighting Ships 2009-2010(Stephen Saunders (編) /2009年6月23日 /Janes Information Group)160頁。
[6]Pakistan Military Consortium www.PakDef.info「FUQING CLASS」
[7]新浪网-军事「中国2万吨巨舰退役 仅几个大国能造曾绕地球航行一圈」(2018年8月30日)http://mil.news.sina.com.cn/jssd/2018-08-30/doc-ih... (2018年8月31日閲覧)

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