MIM-104長距離地対空ミサイル「パトリオットPAC-2」
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rglc85tj8h 2008年10月05日(日) 08:32:43履歴
▼台湾軍のPAC2
■性能緒元（MIM-104C）
| 全長 | 5.18m |
| 直径 | 41cm |
| 翼幅 | 92cm |
| 重量 | 900kg |
| 弾頭重量 | 70kg（HE 近接信管） |
| 最大速度 | マッハ5 |
| 最大射程 | 80〜160km |
| 最小射程 | 3,000m |
| 射高 | 60〜24,000m |
| 誘導方式 | 指令更新付慣性、セミアクティブTVM(Track-Via-Missile) |
| 装備機種 | M901 ランチャー・ステーション(4連装ミサイルランチャー) |
台湾は1996年から97年にかけて、アメリカからパトリオットPAC2長距離対空ミサイル・システムとミサイル200発を13億ドルで調達した。これは、国産の天弓1/2型対空ミサイルが弾道ミサイル迎撃能力を有していない事による物であった。PAC2を配備した三個防空営（大隊に相当）が編成され現在も運用中だが、中国が増強している弾道ミサイルに対処するため、弾道弾迎撃能力を持つPAC3 6個大隊分をアメリカから購入する計画だった。しかし台湾立法院（議会）で野党国民党が執拗にアメリカからの兵器購入計画を拒否し続けたため、2006年12月末に結局PAC3の購入ではなく既存のPAC2を改修するに留める事が決定した。PAC2のアップグレードに掛かる費用は総額1億9,200万ドル。
【追記】
2007年6月15日、PAC2をPAC3対応型にアップグレードする予算案が台湾立法院を通過した。ただし、PAC3の新規購入は国産の「天弓3型」対空ミサイルの開発もあって行われない模様。
【追記】
2007年11月13日、アメリカ国防総省は、パトリオットPAC-2のアップグレード用の各種機材を台湾に売却する見通しであることを下院に通知した。契約総額は9.39億ドル。
【追記】
長らく紛糾していたPAC3 6個大隊分の購入計画であるが、2007年12月11日に立法院の国防委員会は、PAC3 4個大隊分の装備を146億台湾ドル（約4億5090万ドル）で調達する件を承認した。これは、立法院で多数派を形成する国民党の政策転換によるものである。
【2008年6月11日追記】
DefenseNewsの6月9日付の報道では、アメリカ国務省は議会に対して120億ドル相当の台湾への兵器輸出を凍結することを通知したとのこと。この中には、AH-64D戦闘ヘリ30機、UH-60汎用ヘリ60機、潜水艦8隻、パトリオットPAC-3地対空ミサイル4セット、F-16C/D 66機を含んでいる。凍結の理由としては中台関係への緊張を高めたくないとの配慮があるとされる。凍結の期限がいつまで継続されるか現時点では不明であるが、状況の展開によっては台湾の防衛政策に深刻な影響を与えかねない事態であるといえる。
【2008年10月5日追記】
10月4日、アメリカ国務省は議会に台湾向けの64億6300万ドルに及ぶ兵器輸出を通知した。ブッシュ政権末期の駆け込み通知によって上記の兵器供給の一時凍結が解除された形になる。これによってパトリオットPAC-3 330発と関連装置が台湾に輸出されることが決定した。パトリオット関連の輸出費用は31億ドルになる[1]。
【参考資料】
台湾月報
BBC中文網 2007年10月8日「台湾；双十節慶典将展示新式導弾」
AFPBB News 2007年11月14日「米国、台湾にミサイル防衛システムを売却」
星島環球報 2007年11月14日「大陸反対美国出口愛国者-2、台湾軍購或擱浅」
NOWnews【今日新聞】「美對台軍售已送國會 包括阿帕契直升機、不含潛艦案」(2008年10月4日)[1]
FAS
Kojii.net
DefenseNews 「U.S. Freezes $12B in Arms Sales to Taiwan」
Missile.index
SIPRI “The SIPRI Arms Transfers Database”
台湾陸軍