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▼「第五届天津国际直升机博览会:直-8G首次亮相直博会」 第五回天津国際ヘリコプター博覧会で展示されたZ-8G汎用ヘリに関する報道。


性能緒元
ローター直径18.6m
全長23.04m
全高6.67m
空虚重量7,250kg
通常離陸重量11,485kg
最大離陸重量13,800kgもしくは14,200kg
エンジンWZ-10BNターボシャフトエンジン(最大1,820eshp)×3
最大速度265km/h
巡航速度230km/h
ホバリング限度1,900m
実用上昇限度6,000m[3]
最大上昇限度8,000m以上[1]
航続距離600km(通常)、1,000km(最高)
武装固定武装なし/QJH001型12.7mm重機関銃×1を搭載可能
乗員2〜3名+兵員30名
搭載能力機内5,000kg
基本データは[4]に依拠、一部[1][3]も利用。

Z-8G輸送ヘリコプター(直昇8G)は、フランス製SA-321Jaシュペル・フルロンをリバースエンジニアリングにより国産化したZ-8ヘリコプター(直昇8/SA-321Ja)(海軍)の発展型、Z-18ヘリコプター(直昇18)の陸軍航空隊向けバージョンとして開発された[1][2]。開発・生産を担当するのは、昌河飛機工業(集団)有限責任公司[1]。当初はZ-18Aと呼ばれていたが、後に制式名はZ-8Gであることが明らかになった[3][4]。Z-8Gの「G」は、中国語の「高Gāo」を意味しており、陸軍航空隊の課題であった高原地帯で運用可能なヘリコプターとして、良好な高地運用能力が求められた機体であった[3]。

【性能】
Z-8Gの機体設計は、原型となったZ-8と比較して空気抵抗を低減させた外観、フラットにされた機体下部、機体構造の50%を占める複合材の多用などZ-18との共通点が多い[4]。機首はわずかに全長を伸ばして先端が垂れ下がった形状に成形され、地上視界確保のためガラス部分を増やしている点がZ-18とは異なる[4]。機首レドームには気象レーダーを内蔵し、レドーム直下には地形追随レーダーを内蔵した小型レドームと敵味方識別装置(IFF)が装着されている[4]。コクピットは5つの大型MFDを備えたグラスコクピットであり、北斗/GSP衛星位置測定システムや衛星データリンク機能を備えている[4]。2019年10月に公開された機体はテイルブームに衛星通信用アンテナを装着しているのが確認されている[4]。高度なアビオニクスに支えられ、Z-8Gは悪天候や複雑な地形においても、全天候運用能力を備えており、高原地帯や山岳地帯などで有効に活用できる能力を有している[1]。

乗員や貨物の搬入には、胴体左前部のスライド式ドアと、貨物室後部の積み下ろしランプを兼ねる動力式ドアを用いる[4]。積み下ろしランプを展開することで、乗員は迅速な乗降が可能となる。降着装置は固定式で、前脚がコクピット下部に、主脚が胴体側面から張り出した短翼に取り付けられている[4]。

エンジンは最高出力1,820eshpの渦軸10BN型(WZ-10BN)ターボシャフトエンジン3基を搭載[4]。なお、参考資料[2]だとP&Wカナダ製PT6B-67A搭載としている。3基のエンジンは、機体上部の大型フェアリング内に補助動力機関(APU)と共に収納されている[4]。メインローターは6枚ブレードで、ヒンジを持たないエストラマーハブを採用[4]。テイルローターは5枚ブレードで、機体中心線から左側に向けて配置され、その反対側には比較的長い安定翼を配置している。テイルローターを駆動するドライフシャフトも新しいものが採用された[4]。飛行性能は、最高速度265km/h、巡航速度は230km/hで、航続距離は通常600km、最大1,000kmとなっている[4]。Z-8Gは、高地運用能力の強化が図られたのが特徴であり、Z-8Gは、海抜4,500mでの離陸が可能で、上昇限度6,000m以上という性能を有するが、これは中国で開発されたヘリコプターの中では最高性能を有する機体の一つであるとされている[3]。2014年に開始された飛行試験の中では高度9,000mに到達している[4]。

Z-8Gは固有の兵装は搭載していないが、必要に応じて胴体左部のスライド式ドア部分にQJH001型12.7mm重機関銃一丁をピントルマウント式に装着することが可能[2]。自己防御能力改善のため、コクピット側面には付加装甲を装着し、機首側面にレーダー警告装置を、ミサイル接近警告装置を機首側面と胴体後部に装備するなど改修を施した機体が確認されている[3]。すでにZ-10攻撃ヘリコプターも複合材製付加装甲をコクピット側面に装着して生存性の向上を図っているので、Z-8Gの付加装甲も同様のものと考えられる[3]。エンジン3基を搭載している点も生存性には有利に働き、仮にエンジン一基が停止しても、残り二発で正常な飛行を継続でき、エンジン二基が停止した状態でも安全に着陸できることが保証されている[3]。

【運用と派生型について】
Z-8Gの配備は2018年1月4日に開始され、最初の二機が陸軍航空隊のヘリボーン部隊である第161空中突撃旅に配備され、既存のZ-8と合わせて運用に着手した[4]。Z-8Gは、最大離陸重量13t級の大型汎用ヘリコプターとして陸軍航空隊のZ-8A/Bを更新する機体として配備が進められており、兵員輸送、物資輸送、傷病者の搬送、災害救難、ヘリボーン作戦など多様な任務での運用が想定されている[1][3]。

Z-8Gは、配備から間もないが、戦場でのジャミング任務を行うタイプや、空挺部隊の空中コマンドポスト任務を行うタイプなどの派生型が確認されている[2]。しかし、既存機をベースに開発を行ったため、陸軍航空隊の要求と合致しない点が存在した。特に問題になったのが、高原や山地部隊で「歩兵の足」として多用されている「山猫」全地形車の機内搭載が不可能な事であった[5][6]。

Z-8Gの胴体キャビンは高さ1.83m、横幅1.9mと、一見、全幅1.792mの「山猫」全地形車を搭載するだけの余裕があるように思える[5]。しかし、問題は胴体後部のランプドアで、その幅は1.6mと、「山猫」全地形車の搭載は不可能なサイズに留まっていた[5]。そのため、ペイロード的には余裕があるにもかかわらず、Z-8Gで「山猫」全地形車を空輸するのは空気抵抗の大きな吊り下げ空輸に頼らざるを得なかった[5]。また、1.83mという天井高も、近年その数を増やしている高身長の兵士にとっては窮屈なものでヘルメットが天井にぶつかる事態を招いていた[5]。

この問題を解決するには胴体の全面的な設計変更が不可避であり、陸軍航空隊では2017年にZ-8胴体拡大型(中国語だと直8宽体型)の開発要求を提示して、それに基づいた機体が同年末に初飛行に成功し、Z-8Lとして部隊配備に向けた動きが進んでいる[3][6]。

【参考資料】
[1]每日头条「直-8G“魔改”:高原飞行性能突出,一次可空运一个战斗排」(2019年8月25日)
https://kknews.cc/military/5rz5pp、3.htm
[2]Chinese Military Aviation「Helicopters III―Z-8G」
http://chinese-military-aviation.blogspot.com/p/he...
[3]新浪网「我军加强版直-8G曝光:加装附加装甲和导弹告警系统」(2021年09月13日)
https://mil.news.sina.com.cn/china/2021-09-13/doc-...
[4]Yefim Gordon、Dmitriy Komissarov『Chinese Air Power』(Crecy Pub、2021年10月7日)268-272ページ “Changhe Z-8G(Z-18A)transport helicopter”の項
[5]腾讯新闻「宽体版直8正式亮相,能吊运超轻型155毫米榴弹炮,堪称中国版灰背隼」(2020年8月21日/钢铁保卫者)https://new.qq.com/rain/a/20200821A0TDJW00?pc
[6]观察者网「直8宽体型直升机曝光」(王世纯、2020年8月19日)https://www.guancha.cn/military-affairs/2020_08_19...

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