いつもの登校日の朝、私はいつもリコと待ち合わせをするT字路で待っていた。
時期は10月で、紅葉が舞い散る。さすがに寒くなってきたので、衣替えの時期になった。
暫く待っていると、リコの声が聞こえた。
とっさにリコの元へ走り出したが、私の目に飛び込んできたのは、小波と楽しく話しているリコの姿であった。その姿を見て、私はムカっとする。

無言のまま、私は小波とリコの前に立つ。
「お、夏菜。リコを待ってたのか?」
「夏菜〜、おはよ〜。」
と話しかけてくるが、私は
「…ふーんだっ!」
と不機嫌な顔で言って、舌を突き出した後、ずかずかと先に行ってしまった。
「リコ、お前夏菜に何をしたんだ?怒ってるみたいだぞ。」
「…さあ?」
二人は不思議そうに私の後ろ姿を見送っていた。


放課後、私は一人で不機嫌な感じで速足で帰り道を歩いていた。
しかし、何か寂しい。一人だと何か不安になる。
一瞬、私の脳裏には、最愛のあの人の姿がー
「ー夏菜!」
後ろから急に声をかけられる。
「ひゃうっ!?」
びっくりして後ろを向くと、リコの姿があった。
「夏菜、一緒に帰ろう。」
リコは手を差し出すが、私は不機嫌な顔を変えなかった。


「ふ、ふんだ。小波と一緒に帰ればいいじゃないか。」
「何言ってるんだ。彼女である夏菜を一人にするわけにはいかないだろ?」
彼女、という言葉を聞いて、私は顔を赤く染める。
「だ、だ、だから何?朝みたいに、小波と話してればいいじゃないか、バカ。」
私がそっぽを向くと、リコが顔を近づけてきた。
「ははーん?さては誤解してるな?あれは偶然、小波と通学路で会ったから、少し話してただけだよ。」
リコの話を聞いて、私は理解するが、不機嫌な顔を変えない。
「う、五月蝿い!リコは私の彼女なのに、どうして男子と話してるんだよ!許さないんだからな!」
私は赤くなりながら、ツンツンな態度で答える。
しかしリコは、笑顔を絶さない。
「じゃあ、夏菜は私がどうしたら許してくれる?」
リコは私に聞いてきた。
「そ、それは…」
私は悩むが、答えはすぐに出てきた。
「二つある。一つ目は…今日は、リコ家に泊まっていきたい。」
「あれ?夏菜の家じゃないの?」
私はリコをジト目で見つめる。
「分かった。泊まらせてあげる。」
リコは軽く謝り、私の頭を撫でる。
「ふんっ…。そして二つ目は、今日の主導権を全て私に譲る。」


「主導権?」
「そう。この後のリコの主導権を全て、私に譲ってくれれば、許してあげる。」
私はさらに顔を赤くそめながら、リコに言う。
「…分かったよ。今から私の主導権は、夏菜に与えてあげるよ。」
リコは単刀直入に答えを返した。
「本当に?嘘じゃない?」
「嘘じゃないよ。夏菜の笑顔が見れるなら、私は何でもする。」
リコは笑顔で言う。
「…リコ。」
私はリコの胸に顔を埋める。
リコの匂いがして、あったかい。
暫くした後、私はリコの腕を掴んで、走り出した。
「ちょ、夏菜!?どうしたの、いきなり!」
「このまま遊びに行くぞ!リコは私についてきて。」
「ち、ちょっと待った!いきなり遊びに行くとか言われてもー」
リコは戸惑うが、私は
「今のリコの主導権は私の物なんでしょ?反論は却下するから、覚悟しとけ!」
と言い、リコの腕を引っ張って商店街へと走って行った。


本屋で立ち読みしたり、モールで買い物をした後、私はリコの家にあがらせてもらっていた。
「此処がリコの家の中…」
「そう、何の変わりもないただの部屋だよ。」
中は人形が多数置いてあったり、漫画等があって、リコの趣味が現されている。

「そういえば、リコって一人暮らし?」
「え?うん…まあね。」
リコは一瞬、言葉を詰まらせる。
どうやら、何か事情があるみたいだ。両親の事を聞くのはよしておく事にした。
「あ、夕食の支度をするからリコは待ってて。リコに手伝う主導権は無いからな!」
「はいはい、指を切らないようにな。」
リコに釘を刺すと、私は裸エプロンになって夕食の支度を始めた。
途中、リコに後ろから襲われないか少しドキドキしたが、特に何もされなかった。
残念な様な、ホッとした様な、私は複雑な気分になった。

夕食を作り終えて、テーブルに並べる。
そして私とリコは向き合って、食事を始めた。
「ん〜!やっぱり夏菜の作った料理は美味しいね〜。」
「褒めても何も得しないぞ。」
「ホントだよ。流石家庭科部だけの事はある。」
「あはは、ありがと。」
私はほんのり頬を赤く染める。

平和な時間を過ごし、夕食を片付け、風呂に一緒に入った後、私とリコは、隣り合わせでコタツの中に体を潜らせていた。
…どうやらリコは10月に入ってすぐにコタツを出したらしい。
「あ〜、お風呂気持ちよかったね。」
「うん。コタツもあったかい…寝ちゃいそう…ふぁぁ。」


リコは大きく欠伸をする。
「おいおい、コタツの中で寝るなよ?風邪をひくぞ。」
「大丈夫、寝やしないよ。」
とリコは言うが、目をうとうとさせている。
その姿が何か可愛いく見えて、私の性欲が増される。
そして、私は唐突にリコに口付けを交わし、口の中を舌で犯した。
「んんっ…、夏菜いきなり何をー」
「何を?だって今のリコの主導権は私の物でしょ?だったら、何をしてもいいよね?」
「それは…そうだけ…うああっ!」
リコが喋ってる途中で、私はコタツの中でリコのパジャマの中に手を潜りこませ、胸を揉みだした。
「だから…リコを犯す主導権も、私の物よ。」
「ああぁ、んあぁっ…」
リコのブラを剥ぎ取り、乳首を刺激する。
私の性欲は更に増し、リコのパジャマのボタンを外して脱がし、露になった胸の乳首を舐め回した。
「くぅっ…あああぁぁ!」
リコの快感は頂点を超えたらしく、息を荒くする。
「はぁ…はぁ…」
「おや?もうイっちゃったの?リコって案外もろいんだな。」
「か…夏菜程じゃあ…うああっ!?」
再び喋ろうとした時、リコの下着の中に手を潜りこませて、秘拠を指先で刺激し始めた。


「もうこんなに濡れてる。リコってこういう所に打たれ弱いんだね。」
「ああぁ…はぁ…はぁ…っ」
リコの片方の乳首を舐め、もう片方を揉む。
さらに愛液で濡れている秘拠の中に指を入れ、くちゅ、くちゅと音と共にかきまわす。
舌と揉みによる乳首への刺激と、秘拠への刺激による快感が再び頂点を超え、リコが絶叫をあげる。
「んあぁ…あぁ、あああああぁぁぁっ!」
リコは絶叫をあげて、深く息を荒く吸って後、私に軽くキスをしてきた。
「あはは…リコって…Sの資質もあるんだね。」
「私だって、やる時はやるさ。はは。」
私とリコはお互いに笑い合う。
「つー訳で、後で私が夏菜を気持ちよくしてあげる。」
「え?リコの主導権はー」
「今日まででしょ?だったら、0時を越えたら無効でしょ?」
時計を見れば、0時ジャスト。
私の握ってた主導権が無効になった瞬間だった。
「ごめん、じゃ許してくれないよね?」
「分かってるじゃない。」
その後、私は気を失う程リコに犯されたのであった。

そして次の日の朝、私はリコに引っ張られていた。
「ねえ、なんで寝坊してないのに走らなきゃいけないの〜!?」
「あははっ!今日1日の夏菜の主導権はいただいたからだよっ!」
「はぁ!?何だよ、それ。」
「昨日のお返し、今度は私が主導権を握ったからねっ!」
「うへぇ〜、勘弁してくれよ〜。」
そう言いながらも、私は悪くは思っていない。
そしてリコに引っ張られながら、私とリコは学校に向かって走っていった。

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