「それでサラ、何の用だ?」
「はい、実は…」


日も落ちる頃に突然の来訪者。誰かと招いてみれば、魔族の娘、サラだった。
何でもお嬢様から俺に渡したい物があるそうだ。
あのメイドぐらいはお供させると思ったのだが。
正直意図が読めないし、明らかに怪しいのだがせっかく訪ねてきたサラを追い返すわけにはいかないしな。
…多分、追い返したらお嬢様のとこにも帰れないだろうし。


「これを渡して飲ませろとイオ様が…」
「…アクア・ヴィテ?」
「は、はい。私の分もあるので必ず2人で一緒に飲め、と」
中々粋な計らいをするじゃないか。

「しかし、一体なぜ?依頼の前払いとかか?」
「い、いえ、特に何も仰ってませんでした…な、何が何でも飲ませろとは言ってましたが」

…ますますわからん。だがこのまま飲まないわけにもいかないしな。何よりサラが困るだろうし。

「仕方ない。とりあえず飲もう。…ってサラ、これ一応酒だぞ。大丈夫なのか?」
「の、飲んだことないからわからないです…」
まあ、あのお嬢様が俺たちの為によこしたんだ。恐らく大丈夫だろう。

「じゃ、早速乾杯といこうか」
「は、はい!」

瓶に入れられた蒸留酒をコップに注ぐ。うん、いい香りだ。一口でグイッと飲み干す。

「お、うまいなこれ。流石はお嬢様の差し入れといったところだな」
「あ、私にも飲めますこれ。おいしいです…」
「ホントか?ならどんどん飲むか」


飲み始めて5分が過ぎた頃――


「…うっ…な、に…これ…」
「サ、サラ?おい、大丈夫か!」

突然崩れ、気怠そうにするサラ。
そんなに飲んでないはずなのに、顔もやけに赤い。
「なんだか…変な感じ、です…」
「まさかこれは…うぐ!?」

自分の体にも異変が表れる。俺たちが飲んだのは酒に入った一種の興奮剤、所謂媚薬だろう。
しかしまずい、このままではお互いの理性がもたないだろう。

「はぁ…は…コナミ…さん…私…」
「サ、サラ…ダメだ…このままじゃ…」

(つっ、薬、強くなってきてるぞ…)

もう俺には自制心が一切無くなった。今ある感情はこのたぎる性の欲望を目の前の少女で発散するだけだ。

「すまない、サラ…俺には、我慢が」
「コ…コナミさん…」

サラの服を剥ぎ、一糸纏わぬ姿にする。胸を揉み、蹂躙しながら舌を触れあわせる濃厚すぎる口づけを交わす。


お互い高ぶっているせいか、遠慮がない。
暴力的に求めるコナミと、されるがままの受け身なサラ。
息を荒くさせて、口と胸を犯す。

長い長い口づけ。略奪し、呼吸してまた略奪。その繰り返し。
胸を弄りまわす手は休ませず。

ひたすら味わったところで一旦動きを止め、コナミは服を脱いだ。

「下もいじるぞ…」
サラの秘所に指を挿入する。
人差し指で激しく膣内を掻き回す。

「あ、ひぁん!ああ、ああん!」
「そら、もっと、乱れろ…!」

ひとしきり堪能したところでサラが甲高い声を上げて絶頂を迎えた。
指を引き抜くとサラの愛液でベトベトになっていた。
それを歪んだだらしない顔のサラの口に突っ込み、味わわせる。

「ほら、サラ、お前の愛液だ」
「あ…あぁ…んぷ…」

上下に指を動かし、無理やりしゃぶらせる。
なんとも官能的な、ヴァイオレンスな光景。
口調も高圧的になっているのは薬の効果に依るものなのか。
これが俺の本心なのかと考えると多少怖くなる。
破壊的な攻めで、相手を屈伏させる。
だが、そんなどうでもいい考えもこの脳を支配する一つの欲望にかき消される。


「サラ、そろそろ俺のも限界だ。悪いがつきあってもらうぞ」

硬化し、肥大した肉棒をサラの秘所にあてがう。
そのまま一気に突き入れ−−

「ひぃ、あああ!!」
奥まで入れきったところで、腰を前後に動かす。
薬の所為か、生半可な動きでは快感が得られない俺は容赦ない速度で叩きつける。

「そら、サラ!どうだ!気持ち、いいだろ!」

あまりの衝撃、快感に喘ぎ声しか出せないサラ。
そんなサラを尻目に構わず圧倒するコナミ。
十分に腰を突き入れたところで、一旦肉棒を引き抜きサラをうつ伏せにさせる。
もはや自力で体を動かすことができないサラの両腕を持ち、後ろから再び挿入させる。

「ああ、あああああ!コナミさん、コナミさぁん!」

尻に腰を、肉棒を膣内に打ちつける。
なんて醜い、動物的な交わり。
膣内で擦れ合う肉棒。
キュウキュウと締めつけてくる膣に、下半身が熱くなってくる。

「くっ、サラ、でるぞ…でる、ぞ!」

また甲高い声を上げて果てたサラ。
それに合わせて白濁色の液体を膣内に流しこむ。
けたたましい量を放出する。


それからというもの、時間を忘れて、というか時間なんて気にも留めもせず2人は体を交えた。
出して、また動き、出す。
一連の流れを繰り返し行っても2人の性欲は絶えることを知らなかった。
結局薬の効果が切れたのは三時間後だった。


――そして明朝
ハッ、と俺は目を覚ました。
(ん、いつの間にか寝てたか…頭が痛い…)
昨日の出来事を少しずつ思い出す。
サラが来て、酒飲んで、…酒飲んで…?
(確か…サラを…)
隣では静かに寝息を立てて眠るサラ。

(…)
これには流石に頭を抱えた。
妊娠してもおかしくないくらいの量を流し込んでしまった…しかもサラは魔族の娘ときたものだ。もし魔族と人間の間の子でも成したら…イーベルの如く大変なことに…

(し、仕方ない。こうなったら諦めて責任を全部取るしかないな。サラが何と言うかわからないが…)

「あ…コ、コナミさん。おはようございます」
サラが目を覚ました。
「あ、おはよう」
「コ、コナミさん、どうしよう…子供できたら…」
…やっぱり覚えてるか。忘れてるなんて体のいい話があるわけないか…


「大丈夫だ、俺が責任を取る」
「コ、コナミさん?」
「魔族と人間の子供でも世間が何と言おうが俺は認めてやる。だから…」
サラが割りこむ。
「コナミさん!わ、わ、私、嬉しいです」
「え?」
「その、そ、それって、私とコナミさんが結ばれるってこと…」
「…俺でいいのか?」
「は、はい!ちょっと順序がおかしくなったけど…幸せです」
やれやれ…大変なことになったな。
だがサラのためだ。愚痴をこぼしてる場合ではないな。こうなった以上、あのお嬢様にも説明をしないとな。…そういえばあの酒は…


――その頃レヴィン家では


「お嬢様」
「なに…ジュン」
「あの品には何の意図があるのでしょうか」
「人間と魔族に子はできるのかという検証…あの男は、サラの当て馬」
「お嬢様、魔族と人間のハーフが『銀の盾』に所属しているという情報を掴んでおりますが」
「そう……………残念」

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