「…ふっ!」
バシン!と音を立て、キャッチャーミットにボールが飛び込む。
「ストライク!アウト!」
これで5三振。7回の裏から投げ始めて、今は7人目のバッター。
再び俺は、地面をこするかのような位置からボールを投げる。
外角いっぱいのスライダーを投げようとした。しかし、ボールはあらぬ方向へ行ってしまう。
その棒球が向かったのは、ストライクゾーンのど真ん中だった。
『ホームラン!スリーランホームランです!』
持っていかれた。これで5-2だ。
「監督…」
「なんだ?」
「交代してください…今はこれ以上…」
「む…仕方ないか。よし、さがれ。」
そして俺はベンチへと戻っていく。
ああ、情けない。そんなことを思いながら。


「はぁ…」
今、俺は病院にいる。というのも、最近調子が良くないのだ。
簡単に言うと、いつもはピンクなのに、今は紫みたいな、そんな感じだ。
ここに努めているスポーツドクターは、とても信頼のおける人物だ。
…ちょっとドジだけども。
「小波さーん。13番にお入りくださーい。」
「はーい。」
…いつ聞いても多いよな…


「はい、どうなされました?…って、小波君?」
「やあ、麻美。」
こいつは俺の恋人である七島麻美。詳しくはパワポケ13をやろう!
「あれ?もう仕事終わりの時間?もしかして白夜?」
「んなわけないだろ。見てもらいに来たんだよ。」
「あ、そう。どうしたの?…調子が悪いんだね?」
「なんで分かるんだ?」
「見ればわかるよー。だって、私天才だもん!」
「とりあえず調子の悪い原因を調べてみてくれないか?」
「スルーされたっ!…まあいいや。うん、わかった。じゃあそこに寝て。」
「おう。」
とりあえず、言われたとおりに寝る。うっ…最近あまり寝てないから眠気が…

はっ。こっ、ここはどこだ?
「あっ、目、覚めた?ちょうど終わった時に起きたねー。
 結果、出てるよー!」
「ああ、そうか。で?何が原因だったんだ?」
ほっ。これで135km/hくらいは出るだろうか。
「うん。原因は溜まりすぎだね。もちろん、疲れもあるけど、精子も溜まりに溜まってるみたい。」
「ごほっ!」
どっ、どう調べた!?
「よーし、今日の夜、家に行くよ!待っててね!」
それで、俺の診察は終了した。


その夜。もう9時をまわっている。
「…遅い…」
まだ麻美がこない。待つ。来ない。
さすがに不安になり、探しに行くことにした。
「あっ!小波くーん!」
「…何やってるんだ、そこで。」
なぜか麻美は、俺の家の前の木に、宙ぶらりんになっていた。
「いやぁ〜。家に来たから入ろうとしたら、木に引っ掛かって。
 それで外そうといろいろしてたら、こうなっちゃった!」
「訳わからんわ!」
「とりあえず、助けてよー。」
「へーへー。」
すごいことになってる。なんかもう、木に巻きつかれてるような感じだ。

なんとか取り外して(木はボロボロになった)、家に招き入れる。
「さーて!早速始めるよ!麻美ちゃんの治療教室!キラッ☆」
「うわ…イタッ!」
「えー?みんな嬉しそうにしてたのにー。」
気をつけた方がいいです。そいつら変態です。
「まあ、いいや。それより始めるよ!」
そう言うと、麻美は俺のユニフォーム(私服用)のズボンとパンツを一緒におろした。


「うわっ!お、おい麻美!」
「まあまあ。慌てずにね。はむっ。」
そう言いながら、麻美は俺の露わになったモノを咥える。
「んっ…じゅる…はむっ…」
「くぅっ…」
最近抜いていなかった俺のモノは、あっという間に爆発した。
「くぁぁぁぁぁっ!!」
「んんっ!?んぐ…ごくっ…」
出された精液を、麻美は一瞬驚きながらも、余すことなく飲み干した。
「ごっ、ごめん麻美。我慢できなかった…」
「んぐっ…ぷはぁ!大丈夫だよ。小波君のだもんね!
 さて、そろそろ本番に行こうか…」


麻美は、ベッドに仰向けになる。
「ほら…小波君。早く来て…じらさないで…」
「…ゴクッ…じゃなくて。ああ、分かった。」
そして、俺はモノを一気に挿入する。
「んっ…ふぅ…はぁっ!んっ!ふぁっ!」
「くっ!はぁ、はぁ、はぁ…」
麻美とは結構しているのだが、最近ご無沙汰だったから溜まってしまったんだろう。
「ひゃっ!はっ、激しいよっ、小波君っ!」
「すまん!でも、お前の中が気持よすぎるんだ!」
ぱんっ、ぱんっと音を立てながら、俺のモノが出たり入ったりする。
「ふぁっ!くぅんっ!もっ、もう駄目!」
「俺も、そろそろ…出るっ!くうぅっ!!」
「ふぁぁぁぁぁっ!!」
俺が果てるのと同時に、麻美もイったようだった。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」
俺たちはお互い、息を整えることにした。

次の日。
俺は再び、マウンドに立っている。
あの後、麻美の治療によって、俺はいつもの調子を取り戻した。
麻美は、
「明日も試合でしょ?頑張ってね!」
と言い残し、帰ろうとしたところ、またしても木に絡まっていた。
もちろん、無言でドアを閉めた。

今は9回の裏。こちらが2-1でリードしている。
ツーアウト、ランナーは2・3塁。バッターは4番、名前は…伏せておく。
昨日と同じ相手。だが、今回は大丈夫。自分にそう言い聞かせる。
まずは内角低めにストレート。キャッチャーミットにうまく入る。
「ストライーク!」
よし。次はさっきと同じ位置にスライダー。
カンっ!打球はファールゾーンを転がる。
「ファール!」
ベンチがざわめき始める。無理もない。
この打者はこの試合、猛打賞を記録していて、ホームランも打った。
だけど、ここで負けたのでは、麻美に顔向けができない。
投げる体制に入る。狙いは、外角いっぱいのスライダー。
そして、思いっきり投げた。
ボールは打者のバットを避けるように曲がり、ミットに飛び込んでいく。
「ストライク!バッターアウト!ゲームセット!」
三振。調子は完璧に戻ってくれたみたいだ。

試合が終わって。
俺は早速、麻美に電話をかける。
「麻美か?」
「うん!見てたよ今日の試合!かっこよかったな〜!
 ベターベースボールプレーヤーだねっ!」
「おい。ベターは比較級だ!グッドかウェルだろ!」
「あうっ!」
そんな、いつもと変わらない麻美の声を聞いて。
俺は、少し安心した。

管理人/副管理人のみ編集できます