最終更新:ID:HfMj83yAOA 2009年01月18日(日) 22:56:08履歴
激しい落雷の音で、エリは目を覚ました。
カーテン越しに閃光が走る。
恐る恐る、窓を覗こうとした途端、またガラスを震わせて雷が落ちる。
「きゃあっ」
慌てて頭まで布団を被るが、胸のどきどきがおさまらない。
「フッキー・・・フッキぃぃ」
彼女は、布団を被ったまま、白瀬を呼んだ。
けれど、すぐ隣のベッドで寝ているはずの白瀬は、起きないのか返事がない。
「フッキぃ・・・起きてよ、フッキー・・・!」
最後の声は、とうとう涙声になる。
それでも白瀬は起きてくれない。
「ふぇっ・・・ぇぇっんっ・・・・フッキぃぃーー」
エリは、布団に包まってずるずるとベッドから降りた。
白瀬が寝ているはずのベッドに、そっと手を伸ばす。
「フッキー・・・・フッキー・・・・??」
けど、そこにあるはずの手応えが何もなかった。
「フッキー・・・どこにいったのぉっ?」
きょろきよろとあたりを見回すけど、旅館の小さい部屋のどこにも、白瀬の姿はなかった。
「やぁっ・・・やだよーっ・・・フッキぃぃ・・・きゃあっ!」
また落雷。
今度は、とても近い。
雨がバチバチと窓を鳴らし、風が旅館を揺さぶっているようだ。
ここには二人部屋しかなくて、小波君たちは他の部屋に泊まっている。
・・・この部屋には今わたし一人しかいない。
急に、狭かった部屋が広く感じて 、エリはベッドにしがみついた。
ぎゅっと握った布団の端を胸の前で掻き合わせ、ぐっと涙をこらえる。
祈るような気持ちで雷が止むのを待ったけど、どんどん激しさは増す。
フッキーも、帰って来ない。
その時、一層激しい光りが部屋を明るく照らした。
そして、バリバリと何かを引き裂くような破裂音。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁっっっ!」
たまらず、エリは部屋を飛び出した。
カーテン越しに閃光が走る。
恐る恐る、窓を覗こうとした途端、またガラスを震わせて雷が落ちる。
「きゃあっ」
慌てて頭まで布団を被るが、胸のどきどきがおさまらない。
「フッキー・・・フッキぃぃ」
彼女は、布団を被ったまま、白瀬を呼んだ。
けれど、すぐ隣のベッドで寝ているはずの白瀬は、起きないのか返事がない。
「フッキぃ・・・起きてよ、フッキー・・・!」
最後の声は、とうとう涙声になる。
それでも白瀬は起きてくれない。
「ふぇっ・・・ぇぇっんっ・・・・フッキぃぃーー」
エリは、布団に包まってずるずるとベッドから降りた。
白瀬が寝ているはずのベッドに、そっと手を伸ばす。
「フッキー・・・・フッキー・・・・??」
けど、そこにあるはずの手応えが何もなかった。
「フッキー・・・どこにいったのぉっ?」
きょろきよろとあたりを見回すけど、旅館の小さい部屋のどこにも、白瀬の姿はなかった。
「やぁっ・・・やだよーっ・・・フッキぃぃ・・・きゃあっ!」
また落雷。
今度は、とても近い。
雨がバチバチと窓を鳴らし、風が旅館を揺さぶっているようだ。
ここには二人部屋しかなくて、小波君たちは他の部屋に泊まっている。
・・・この部屋には今わたし一人しかいない。
急に、狭かった部屋が広く感じて 、エリはベッドにしがみついた。
ぎゅっと握った布団の端を胸の前で掻き合わせ、ぐっと涙をこらえる。
祈るような気持ちで雷が止むのを待ったけど、どんどん激しさは増す。
フッキーも、帰って来ない。
その時、一層激しい光りが部屋を明るく照らした。
そして、バリバリと何かを引き裂くような破裂音。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁっっっ!」
たまらず、エリは部屋を飛び出した。
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