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 ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……もとい。

 ごめんなさぁいぃ、ごめんなざあぁい……と大号泣しての謝罪。


 夜の『お散歩』で高町なのはとティアナ・ランスターが和解してから数日後。
 機動六課では今日も基礎訓練と模擬戦漬けの毎日が繰り返されていた。

「それじゃあ、今朝の訓練はここまでね」 
「ありがとうございましたっ!!」

 早朝訓練を終え、隊舎に戻る隊長陣とフォワード陣。
 それはいつも通りの朝の風景で、なのはもまたいつも通りにその最後部を歩く。
 そのなのはに、いつもとは違う真剣な表情を浮かべたヴィータが近づき声をかけた。

「なあ、なのは隊長……」
「わかってるよ、ヴィータ副隊長……ティアナの事だよね?」

 気づいていたか、という表情でヴィータは頭を掻く。

「ありゃなんとかしねえとまずいぞ、下手すりゃ使いもんにならなくなる」
「わかってる……ちょっと荒療治になるけど、私に任せてくれる? こういう時に使う、教導隊で伝統
的に伝わってる方法があるんだ……」


 この会話の三十分後、ティアナはなのはに呼び出される事になる。
 これから語られるのは、誰にも知られぬうちに師弟二人が行っていた秘密の特訓、その一部始終であ
る。




『最強の凡人、誕生秘話なの!』





「失礼しま……ってええっ!?」

 ティアナはその瞬間、自分が開けたドアに転送魔法か何かが仕掛けてあって、まるでどこ○もドアの
ように別の空間、例えばいかがわしい店か何かに繋がっているのではないかと思った。

「ああ、よく来たねティアナ。さあ……気にせず入って」

 しかし、部屋の中で手招きしているのは確かに自分のよく知る人物であり、自分をこの場所に呼びつ
けた自分の上司である。つまり自分はこの部屋に入らざるを得ない。たとえそこに何か『罠』とでも呼
ぶべきものが仕掛けてあったとしてもだ。

「し、失礼します……」

 おずおずとティアナは部屋の中へ足を踏み入れる。
 この部屋は平時は六課への来客が宿泊する際に使われている部屋であり、ティアナ達の部屋にある二
段ベッドとは違う、かなり大きめのベッドが置かれている。

 今、そのベッドに彼女を呼びつけた人物――高町なのはが座っている。


 下着姿で。



(どどどどどどういう事……!? ま、まさかなのはさんって……レ、レズ……)


 冗談じゃない。 
 隙を見せれば胸をモンデヤルしてくるのは同室者と部隊長だけでもうお腹いっぱいだ。既に二人もセ
クハラ魔がいるのに、この上さらにガチレズまで加わったとなっては本格的に貞操の危機である。

「えっと、驚かせちゃったよね……でも逃がさないよ」
「ひいっ!?」
 
 思わずドアに向かいかけるその足を、なのはのアクセルシューターが止めた。

「もし少しでも部屋から出ようとする動きを見せたら、その時はこの部屋にあるシューターが全部ティ
アナに向かって発射される事になるよ……『お話』聞いてくれるよね?」


 そう。これがティアナが妙な勘違いをしたり『罠』の存在を疑った理由。
 分厚いカーテンで日の光が遮られた部屋は、桜色に光る無数の魔力スフィアによって怪しく照らされ
ていた。

「ねえ、ティアナ……」
「聞きますっ! 聞きます聞きますっ!!」

 しかし、今やるべき事は話を聞くか人間をやめるか二つに一つ、部屋中に魔力スフィアがばら撒かれ
ている理由を考察することではない。ティアナは首を凄まじい勢いで縦に振ると、なのはに勧められる
まま椅子に腰を下ろした。
「……失礼します」
「うん……じゃあティアナ、早速だけど……どうしてここに呼ばれたか、理由がわかる?」
「いえ……」


 実は嘘だッ! ……というのは少し大袈裟だが。
 なんとなく心に浮かぶものはある。しかし、それとなのはが下着姿である事は関係ないはずなので口
には出さない。だがそんなティアナの予想とは裏腹に、なのはの口から出たのは今まさに彼女の心に浮
かんだ心当たりそのものだった。

「ねえティアナ……最近、魔力光が怖いと思った事があるはずよね。私やキャロみたいに、ピンクに近
い魔力光を」
「そ、それは……」
「あるよね?」
「はい」

 なのはに凄まれティアナは素直に認めた。

 そう、彼女はここ最近、ピンク色の魔力光を見ると体が恐怖を覚え、硬直してしまう現象に悩まされ
ていたのだ。
 理由はハッキリしている。
 先日の模擬戦、なのはに撃たれた二発のクロスファイアーシュート。特に二発目はスフィアを集束し、
まるで砲撃のようになったそれが直撃した。
 非殺傷設定であったとはいえ、一撃食らっただけで死ぬかと思うほど痛かった。特訓による睡眠不足
があったとはいえ、その日の夜まで意識が飛んだほどである。それまでも模擬戦などで魔力による攻撃
を受けた事はあったが、この二発ほど強烈なダメージは受けた事がない。一撃で防御も反撃も不可能に
され、無抵抗な状態で受けたさらなる追い討ち。災害担当時代でも意識した事がなかった『死』の恐怖
が、彼女の心に深刻な傷を刻んでいたのだ。

「フェイト隊長やヴィータ副隊長から同じような報告を受けてるの……普段の動きに問題はないのに、
私に対した時やキャロとの連携だけ微妙に動きが悪くなるって……それに、私自身も少し変だなとは
思ってたんだ」
「そう……ですか……」
「ちなみにシグナム副隊長からの報告は受けてないわ」
「それは……別にどっちでもいいです……」

 余談だがシグナムのパンチも痛かった。スバルに習ったシューティングアーツの応用で衝撃の瞬間後
ろに飛んでダメージを緩和していなければ、奥歯の一本くらいは持っていかれていただろう。訓練時と
違いバリアジャケットを着用してないのだから本気で殴られても困る。まあどうでもいい話であるが。

「でもまさかあの程度でトラウマになるなんて……」

 あの程度って……とティアナは心中で呟く。
 もちろん彼女は知る由もない。目の前の女性には9歳の時四肢をバインドで拘束された上で魔力弾の
一斉射撃に晒された経験があるという事など。
 ちなみにその魔法――フォトンランサー・ファランクスシフトは使用者であるフェイト・T・ハラオ
ウン曰く『38基のフォトンスフィアから毎秒7発の斉射を4秒継続することで、合計1064発のフ
ォトンランサーを目標に叩きつける一点集中高速連射』だそうである。それだけの攻撃を受けた後、逆
に消耗したフェイトに大威力砲撃の二連発を叩き込んで撃墜した化け物と比較されてはティアナも気の
毒というものである。
 スポーツの世界においては名選手が全員名指導者に成り得ないものだが、おそらくはこれと似た部分
に原因があるに違いない。

「……聞いてる、ティアナ?」
「は、はいっ!?」
「……もう、自分の話なんだよ。もっとしっかり聞いて! このままトラウマが克服できなかったら、
機動六課にいられなくなるのはあなたなんだよ!!」
「それはっ……!」

 ティアナだってそれはわかっている。
 隊長であるなのはや同じフォワードのキャロと連携が取れない。たとえそれが僅かコンマ数秒の遅れ
だったとしても、時にはそのコンマ数秒がチームの運命を左右する事がある。自分ひとりならともかく、
仲間までも危険に晒す人間を置いておく部隊はいないだろう。それに管理局の仕事を続け執務官を目指
すのであれば、敵味方に関係なく多くの魔導師と同じ場に立つ事になる。その中で魔力光が桃色の人間
は何人居るだろうか。味方ならばまだいい、だが敵ならば命に関わる恐れもある。

「でも……!」

 それが自分でもわかっていたから、隊長達にも仲間にも話さず一人で何とかしようとしていたのだ。
 ……結局どうしようもできなくとも。

「でも……私にはどうしたらいいのか……! 今だって周りに浮いてる魔力スフィアやスフィアの放つ
桃色の光のせいで体がこんなに震えてるんです……怖くてっ……どんなに大丈夫って体に言い聞かせて
も震えが止まらないんです! 怖くて仕方ないんです……!!」

 一度感情が爆発するともう止められなかった。
 数日前と同じようにティアナは泣いた。

 泣いて。泣いて。泣きじゃくった。

「大丈夫」

 そして、それをじっと見守っていたなのはは、数日前と同じように彼女を抱き寄せる。

「大丈夫……教導隊には昔から、魔法がトラウマになった魔導師を助ける為の方法が伝わってるの……
ちょっとハードかもしれないけど、私を信じて言う事を聞いてくれる?」
「……いうごど?」
「そう。この方法を使えば、きっとティアナの中にあるトラウマは消えるはず。どう、試してみる?」

「ばい"……」

 ティアナはなのはの言葉に頷いた。
 方法があるというのであれば、今はそれに懸けるしかない。
 彼女には夢を諦める事などできないのだから。

「うん、いい子だ」

 なのははニッコリとティアナに微笑む。

「じゃあ、まず今着ている服を全部脱いで」





「……ふぇ!?」





    ◆


 数分後。

「ぬ、脱ぎました……」
「オッケー……これで準備は完了、と」


 なのはの指示に従い、ティアナは着ていた六課の制服から下着まで全てを脱ぎ捨て一糸纏わぬ姿にな
っていた。

「じゃあ次はそのベッドに寝転んで」
「あ、あの……なのはさん」
「なあに?」
「その……私、これから何をされるんですか?」
「そっか、ティアナには言ってなかったね。大丈夫、痛い思いとかはしないから。むしろ気持ち良くな
るだけだよ」
「そうですか、気持ちよく……ってええっ!? そ、それってまさか……」

「そう、そのまさかだよ。ティアナの抱えているトラウマを、それを上回る衝撃で掻き消す……ピンク
の魔力光が部屋に溢れているこの状態で私がティアナの事を思い切り気持ちよくしてあげれば、きっと
次にピンクの魔力光を見ても思い出すのはこの部屋での出来事、トラウマは蘇らない!!」


 なのはがグッと拳を握り込む。そのあまりの力強さにティアナも一瞬「あ、そうなんですかー」と納
得しかけるが、生来のツッコミ気質が直前でそれを踏み止まらせる。


「ちょ、ちょっと待ってください!」
「うん?」
「き、気持ちよくって、やっぱりその、全身をマッサージとか……?」
「それも確かに気持ちいいけど、そんなのじゃトラウマを超える快感なんて得られないでしょう」
「そ、それじゃあやっぱり……その……胸を揉んだりとか……」
「それもあるけど……って、はっきり言わせないでっ! わ、私だって本当は恥ずかしいんだよ!? 
でもティアナがまた元のように戻りたいって言うから、こうやって……もうっ!!」
「それなら誰か別の人に頼んだらいいじゃないですか!?」
「誰に頼むの!? ヴァイス君でも呼んで来たらいいの!?」
「ななな、なんでそこでヴァイス陸曹の名前が出るんですかあっ!?」
「うるさーい! もうっ、さっさと始めるよ!! ティアナも覚悟を決める!!」

「や、やっぱり私遠慮しま――ってバインド!?」

「今さら逃げるなんてダメだよティアナ! 女は度胸、なんでも試してみるものなの!!」

 そう言うが早いか、なのははバインドで拘束したティアナに覆いかぶさり両胸を鷲掴みにする。

「あふっ!? あ、やめ……あんっ……くうっ」
「さすがはやてちゃんのデータ通りだね……『痛いぐらいに強く揉まれる方が感じやすいようだ、おそ
らく生来のM気質と思われる』」

「そん……なっ……ど……こで……えっ……」

 最初の一揉みで情けなく大声を上げてしまったティアナだが、なんとか声を上げまいと抵抗する。

「ダメだよ、抵抗しても! 素直に感じるっ!!」
「いぃっ、ぁうあーっ!? ちょ、なのはさんっ、痛い、痛いですーっ!!」

 そんなティアナを感じさせるべく、なのははさらに力を込めて両手を握り込む。
 だが、当然愛も何もない一方的な搾乳が気持ちのよいわけがなく、敏感な箇所を思い切り痛めつけら
れてティアナは悲鳴を上げた。

「おかしいな……どうしちゃったのかな? もしかして、これでもまだ刺激が足りないとか……」
「違いますっ、お願いですっ、やめてくださいぃっ!!」
「こうなったらバインドで思い切り絞り上げて……」
「無理ですよおっ、ていうか話を聞いてください! このままじゃ死んじゃいますっ! 誰か助けてえ
えぇー!!」
「無駄だよ、この部屋には予め防音結界を張っておい……」



「そこまでやああああぁぁぁっ!!」
「は、はやてちゃーん!?」

 その時、ティアナにとっての救世主―あくまでこの時点では、であるが―が部屋に飛び込んできた。

「八神部隊長!?」
「な、なんではやてちゃんがここに……」
「ふっふっふ……なのはちゃん、アンタが昨日私のパソコンに忍び込んで、秘蔵のmyおっぱいデータ
にアクセスした事に私が気づかへんかったとでも思うとるんか? 甘い、甘いで! 上等な料理にハチ
ミツをブチまけるがごとき思想や!! 私の秘蔵データを楽し……ゲフンゲフン、おかしな事に使われ
へんように、今日のなのはちゃんの行動は魔法でしっかり監視されとったんよ。そしてこんな展開にな
ったからには、私も放っておくわけにはいかへん」

 はやてはつかつかとなのはの元まで歩み寄ると、思い切りその頬を張り飛ばす。

「痛っ……は、はやてちゃん……!?」
「痛いか? せやけどな……大切なおっぱいをもがれた女の子の心はもっと痛いんやで!!」
「べ、別にもいでな……」
「口答えせえへんの!」
「はいいっ!!」

(い、いったい何がどうなってるの……)
 すっかり蚊帳の外に置かれたティアナには見向きもせず、はやてはなのはを正座させおっぱい道なる
ものについて熱弁を振るっている。

「……ええかなのはちゃん、おっぱいとは女の命や、魂や! そんなもんをいきなり鷲掴みにされて感
じる子なんかおらへん、居ったとしたらその子は筋金入りの超絶ド変態だけや……でもティアナはそん
な変態やあらへん。そうやんな、ティアナ?」
「え!? は、はいっ!! ところで部隊長、このバインドを」
「でも私が見たはやてちゃんのデータには確かに……」
「それは時と場合によるっちゅう話や。例えば好きな相手にめちゃくちゃにされてみたいっちゅう感情
は誰にでも少しはあるもんや、なのはちゃんかて少しはそういう気持ちがあるやろ?」
「そ、それはまあ少しは……」
「ティアナはその気持ちが人よりほんの少し強いっちゅうだけの話や。何もただ強く揉んだらええわけ
やないんよ。そこのところをきちんと分かってる人やないと、あのデータを100%使いこなす事はで
きへん」
「ごめんなさい……」
「あのー……部隊長?」

「まあ私もヴィータやフェイトちゃんからティアナの話は聞いとったし、なんとかしてあげたいってい
うなのはちゃんの気持ちもようわかる……ちなみにシグナムからの報告は受けてへん。せやから今日は
これからこの『おっぱいマイスター』八神はやてがなのはちゃんに女性にセク……もとい気持ちええ事
をする時の基本を一から叩き込んだげるよ」

「ちょっと待ってええええええ!!」

「訓練は厳しいで、ついてこれるか?」
「サー、イエッサー!」

 当事者の悲痛な叫びは無視され、二人に増えた悪魔がティアナを囲む。その様子はまさにまな板の上
の鯉、生贄に捧げられる祭壇上の処女そのものである。

「ほんなら始めるけど……私のセクハラはおっぱいありきや。せやからいきおいおっぱいを中心に説明
していく事になるわけやけどかまへんか?」
「うん、それでいいよ」
「ちょっと待ってください! 良くないです!!」
「了解や。まずは一口におっぱいとゆーても人それぞれ敏感な場所が違う、それを見つけるのが胸部セ
クハラの第一ステップや」

「あ、ひゃんっ、くうっ、くすぐっ、たいっ、ですぅ……んんっ!」

 はやてはまるで楽器の調律をするかのように、様々な角度からティアナの胸をまさぐりティアナの口
から漏れ出る声に耳を傾ける。

「場所と同時に、強さも重要な判別要素や。もっともティアナの場合は既に強めがええってわかっとる
けどな」

「んっ、あっ、やっ、ふぁあっ!」

 さらに胸を揉む強さを微調整していたはやてがその先端を摘まんで小さく擦り上げた瞬間、ティアナ
の上げる声の質が変わったのがなのはにもはっきりとわかった。

「反応が……変わった!?」
「どうやらティアナは乳首が弱いみたいやね。まあ割と一般的なパターンやけど、中には下乳や谷間を
内側からいじられるのが一番効くゆう人もおるからこの作業は必須やな」
「ひゃうっ……!!」

 はやては乳首をピンと指で弾くと、一旦ティアナの胸から手を離す。

「第二ステップは指の緩急や。よく感じる場所を見つけても、のんべんだらりと指を動かしとったら刺
激に耐性がついてしまう。せやから……」

「ふぅっ……やめ、あぁっ……や、がみ……ぶた……いいぃっ!?」

 はやては巧みな指使いでティアナの胸に刺激を与えてゆく。

「刺激に強弱を与えてみるとか、一定のタイミングで刺激を与え続けてからいきなりそのタイミングを
崩してみるとかな。それから」
「……あ……っ!!」
「途中でわざと手を離してみるとか。相手が『え、なんで!?』みたいな顔をしたらもう八割方こっち
の勝ちやね」

「っ!!」

 まさに今自分がそんな表情を浮かべていた事に気づいたティアナが、羞恥で真っ赤になった顔をはや
てから逸らす。

「後は好きなタイミングで責めを再開したらええけど、焦らし過ぎにだけ注意してな。余裕があるんや
ったら言葉責めで相手におねだりとかさせるのもええかもなあ、一回屈服させてタガが外れたら後が楽
やし」
「そ、そうなんだ……」
「まあ今回はただのレクチャーやからこのまま続けるで、よかったなティアナ」
「よ、くぅっ……な、ん……か……あ、ぁあっ!!」

 はやては右手でティアナの乳首を弄りながら、左手でティアナの体をまさぐり始める。

「最終ステップは第一ステップと第二ステップの発展系や。胸以外の性感帯を見つけてそこにも刺激を
与える……確かにおっぱいは大事や、せやけどメインディッシュを美味しく頂くためには付け合せにも
こだわらなあかん。胸以外の場所も一緒に責める事でいつまでも相手に新鮮な刺激を与えられる、転じ
てこっちも色々な反応を長く楽しめるっちゅうわけや」
「んひゃうっ! はっあぁっ!!」

 はやての手が腋、へそ、太股……と縦横無尽に駆け回る。その度にティアナは悲鳴を上げて腰を浮か
せる。

「なのはちゃん、ちょっとティアナの体を持ち上げてくれる? うなじとかも責めてみたいから」
「うん、わかった」

 なのははティアナの両手足を拘束したバインドを操作しティアナの体を持ち上げる。

「ひいっ!?」
「はあー……一回空間に固定したバインドをそのまま動かせるんか、相変わらず器用やなあ」
「ええー、はやてちゃんがやってって言ったからやったのに……」
「あははーまあそうなんやけどな」
「ひっ、あんっ、ま、あっ、たぁっ……!」
「まあそもそもただおっぱいの触り心地や柔らかさを楽しむだけやったらこういう技術はいらんねんけ
どな……ほんでも私ら『おっぱいマイスター』は相手におっぱいを触らせてもらってるっちゅう意識を
常に忘れたらアカン……『こんなに気持ちのええもんを触らせてくれてありがとうな、楽しい時間を過
ごさせてくれておおきにな』……そういう気持ちを常に忘れんと持っとる真の『おっぱいマイスター』
なら、こっちがおっぱいを触っとる間相手にも楽しんでもらえるように心を砕くのが当然や。その為に
は胸だけやなくていろんなセクハラの知識が必要になってくるわけよ……とまあ最後はちょっと話が横
道に逸れたけど、『おっぱいマイスター』式のセクハラ講座初級編はこんな感じや」

 講義を終えるとはやては息も絶え絶えのティアナから離れた。

「どないやろ? 胸に傾斜しすぎとるとは思うけど、こんなんでも女の子の体を気持ちよくする方法論
として手助けくらいにはなるやろか?」
「それはもう、十分すぎるほどに……でも、本当に私の力でティアナを気持ちよくする事なんてできる
のか心配になってきちゃった……」
「まあそないに構える事はあらへんよ。ほんでも教導隊伝統の方法ゆうぐらいやから、なのはちゃんも
以前にこういう経験はしとるんやないの?」
「ううん……私もこういう方法があるって聞いただけで……」
「……どうりで無茶苦茶な責め方するわけや」
「ほら、六課のフォワードは女の子が多いけど、やっぱり戦闘魔導師ってほとんど男性でしょ? だか
らなかなか実行する機会がなくて……」
「ああー、確かに色々とマズイわな……あれ? ほんならトラウマになった男の魔導師はどないすんの?」
「それは男性の教導か」

(※しばらくお待ちください)

「ごめん私が聞いたんが間違いやったわ。軍ネタとホモネタは微妙に生々しいから堪忍して」
「私も初めて聞いた時は結構凹んだよ……」
「ドンマイや……まあとにかく! こういうもんはテクニックも重要やけど、それにもまして相手への
愛情が大事や! 共に行為を行う相手を慈しむ事、その事だけ忘れんとおれたら後はもう何とかなるも
んや!!」
「わかったよ! ありがとうはやてちゃん!! 私頑張るよ!!」
「その意気やでなのはちゃん、とりあえずティアナはこれまでの愛撫で限界が近いはずやから、まずは
一発イかして楽にしたげてな。その後はなのはちゃん次第やで」


 言うべき事を言い、うら若き乙女の胸の感触を十二分に楽しんだ部隊長は悠々と部屋を出て行った。


「さて、と……ティアナ?」
「はぁ……いっ……」

 はやてが部屋を出るのを確認したなのははティアナの方に向き直る。
 潤んだ瞳でなのはを見つめるティアナは、体の疼きを堪え切れないとでもいうように両の太股を必死
に擦り合わせていた。
 無理もない。先程までひたすら体中の敏感な箇所を責められ続けていたのだ。
 体を襲う快感の連続に為すがまま。しかし最後は寸止めの状態で放置され、自分の手で欲望を開放し
ようにも両手はバインドで塞がれている。たとえ見ている人間がいたとしても、16歳の少女にとって
自分を冷静に保つのはあまりに困難な状況だった。

「ごめんね、つらかったよね……少し……楽にしてあげようか……」
「は、いっ……お願、いっ……し……あぁっ!!」

 なのはは既に濡れそぼったティアナの秘所に手を伸ばす。
 薄い茂みを分け優しく指を挿し入れ、膨らんだ陰核に触れるとティアナの腰が大きく跳ね上がった。

「どう……かな?」
「くあぁあっ、あ、あっ! い、いい、ですうぅっ!」
「よかった……」

 なのはの指がティアナの膣内で踊る。
 はやてに教わったように、時にはゆっくりと、時には強めに……できるだけ刺激に幅を与えるよう努
め、相手を慈しむ気持ちを忘れずに。
 やがてティアナの声がだんだんと切羽詰ったものになりはじめ……


「あっ、あ、あ、ふぁあああぁっ!!」


 強く擦り上げた瞬間、ピンと張っていたティアナの体がだらりと垂れ下がるのがわかった。


「……はっ……あ、あ……はぁっ……っ……」
「よかった、イけたんだね」

 なのはは再びバインドを操作しティアナの体をベッドに横たえる。

「……でもまだこれだけじゃトラウマは払拭できないよね」

 少し逡巡する素振りを見せた後、なのはは自身の体をぴったりとティアナの体に沿わせた。

「ふふっ、いい匂い……シャワー浴びてきたんだね、朝練の後……」
「それは……浴びます、よ……それに……なの、は……さん……だって……」
「そうだね……でも、自分ではよくわからないから……ねえティアナ……上手くできるかわからないけ
ど、できるだけ頑張るからね……」


 そして荒く息をつくティアナの唇を、強引に奪った。


    ◆


 それから数十分の間、なのははティアナの体に快楽を与えるべく思いつく限りあらゆる方法を試した。
 
 体中を撫で上げる。
 あるいは舐め回す。
 耳たぶを食み、息を吹きかける。
 秘烈同士を擦り合わせる。
 もちろん、はやてから入念なレクチャーを受けた胸も揉み解す。


 そうしてティアナを喘がせ、悶えさせ、愉しませるうちなのは自身もいつしか今までになかった感情
が生まれつつあった。


「……な……のは、さん……もう……じゅ……ぶ、ん……ですっ……」
「ダメ……だよ……ティアナ……まだ、大事な、仕上げが……残ってるから……」

 なのははティアナの体をうつ伏せにすると、何か呪文のようなものを唱え始める。

「な、のは……さん?」

 自由にならない体で、首だけを動かしてその様子を窺ったティアナの目に飛び込んで来たもの。

「えっと……ちょっと、大きい……かな?」


 幼少の頃に両親と兄を失い、天涯孤独の身だった彼女。 

 ゆえにソレを見た経験はほぼ皆無、あっても遥か記憶の彼方という状況でも――


 なのはの股間に生えているソレは、『剛直』と表現するに相応しいものだとわかった。

「ごめんね……私、あんまりこういうの見た事がないから……イメージで作ってみたんだけど」


 無理だ。

 あんなものを差し込まれたら……死ぬ。

「あ……や、だめ……なのは……さん……」

 ティアナは必死に首を振って拒絶の意志を示すが、なのはは全く意に介さずティアナの尻肉に手を伸
ばす。

「大丈夫だよ……ティアナ、初めてがまだなんだよね……だから」

 両手で尻肉を掴み、魔法で生み出したそれを宛がう。


「後ろの方に……挿れるね」


 ティアナの菊門に。


「い、やっ……やめてくださいっ……なのはさん……いや……」


 そんなもの、もっと無理に決まっている。

 そもそも、なぜソレをそんな場所に挿れるのだ?

 至ってノーマルな性癖のティアナにとって、なのはの行動はまったくの予想外である。
 確かに先程までの全身への愛撫の中に、尻への責めもあった。気持ちもよかった。けれどそういうち
ょっと特殊な愉しみ方がジャンルとして確立されているという知識は持ち併せてはいないのだ。指が入
ったのだから男根(仮想ではあるが)も入れるだろうという予想など到底立てられなかった。
 ちなみにこちらも至ってノーマルな性癖のであるはずのなのはがなぜ『前がダメだから後ろにしよう』
という思考に至ったかというと、この話を最初に教導体の先輩から聞いた際の、

「……あれ、でも男の人って……前についてますよね? どうやって、その……繋がるんですか」
「確かに前はついてるが、後ろなら空いてるだろ? つまりだな、向かい合うのではなく……」

というやり取りが強烈に記憶に焼き付いていたからである。ちなみになのはにこの魔法を教えたのもそ
の先輩である。


 ただなのははそんな経緯をティアナに説明しないし、なぜソレをそこに挿れるのかについても当然説
明はしない。
 ゆえにティアナはただ異常事態を感知した本能の警告に従い、なんとかバインドを解こうともがく。
 

「い、いやあああぁぁぁぁっ!!」


 そして悲鳴を上げる。

 客観的に見ればトラウマを消すためにさらなるトラウマを上塗りしているようなものだが、慣れない
行為を繰り返した結果完全に別のスイッチが入ってしまったなのはは、半ば自身の欲望に従って容赦な
くティアナの菊門に剛直を押し付ける。

「だいじょうぶ、怖くないよ……ちゃんと濡らしてあるから、最初でもそこまでは痛くないと思うし、
慣れればクセになるって先輩言ってたから……」

 めりっ……という音とともに、なのはの剛直がティアナに押し込まれた。


「あっ、ああぁあっ、うああぁああぁあーーっ!?」

 膣にすら挿入された事のない少女に与えられた、体内に異物が侵入していく感覚。
 痛みなのか、快感なのかわからない。
 わかるのは、感覚器官の限界を超えた刺激が今体に与えられているという事だけ。

「ひゃああっ、ふぁ、ああぅあっ、ふ、あ、あ、あ、あ、あああっっ!!」
「凄い、ねっ……ひくひくっ、してる……すご、い、勢い、でっ……締め……付けて……くるっ……」

 作り物のそれにも感覚があるらしく、異物を押し出そうとする筋肉の動きになのはが息を詰まらせる。
それでも何とか剛直を押し込みきってしまうと、今度はゆっくりと差し込んだ剛直を抜き取ってゆく。
 
「はあぁ、たしのっ、なかでえぇっ! う、ごいてっ、るうぅっ!!」
「……そう……だね。少し……動かしてる、から……!」

 ティアナは我を忘れてひたすら奔流に押し流される。
 一方のなのはも、ゆっくりとだがティアナの中で動く事で自身のコントロールを失いつつあった。

「ら! あ! めぇっ! で! すうぅっ!!」

 強すぎる刺激にティアナの意識は明滅する。

「くうっ! あ、あつっ、いっ!」

 未知の刺激を受けているのはなのはも同じ。敏感な場所を押し広げられるのではなく、締め付けられ
るという感覚に頭が真っ白になってゆく。

「く、あ、あ、ああぁっ!!」
「っく、う、ぅっ――!!」

 それでも精神力の違いからか、ティアナよりも先に意識のコントロールを取り戻したなのはが徐々に
だが出し入れの速度を上げていく。

「あ、はぁっ! なっ! なっ、のっ、はぁっ……さぁんっ!!」
「ティ、ア、ナっ! なか……にっ……出すよっ!!」

 どうやら剛直には擬似的にだが精を放出する機能まで再現されているらしい。
 しかしそんな事に想いを巡らす余裕はティアナにはもうなく――


「ふわあああぁぁぁあぁぁああーーっ!!」
「くうぅううぅっ!!」

 剛直がティアナの中に勢いよく精を解き放ち、二人は同時に絶頂に達した。


    ◆


「く……これ、すごい……」

 魔力を絶って剛直を消し去り、ティアナと結合を解いたなのははバッタリとベッドに倒れた。

「……でも……こんなにリアルに作らなくても……」

 そもそも彼女にこの魔法を教えてくれた先輩は男性である。いったいどんな風にこの魔法を活用して
いるのだろう。二刀流にでもするのか? さっぱり謎だ。

「ティアナ……?」

 なのははつい今まで繋がりあっていた教え子に声をかけるが反応はない。

「眠って……るの、かな……」

 いいえ、失神です。

「……ま、いっか……これだけやれば、確実に記憶の上書きもできたよね……それにしても」

 私のレイジングハートで突かれて悶えるティアナ、かわいかったな……女の子って、責められてる時
あんな声出すんだ……今度フェイトちゃんに……ってあれ? 私、何考えてるんだろう……

 
 なんだか新しい世界への第一歩を踏み出してしまった教導官であった。



 ――その頃、部隊長室。

「はあ、今頃なのはちゃんうまくやっとるかなあ……」
「はやてえええええええええええええっ!!」
「おわわっ、なんやフェイトちゃん、そないに慌てて? もしかしてなんや事件か!?」
「ううん! 違うけど! なんだかすごくはやてに感謝したくなって!!」
「はあ、さよか……」

 さっぱり意味は分からないが、とりあえず目の前の女性があまりにいい笑顔だったので釣られて笑う
はやてだった。


 ――その頃、無限書庫。

「う、うわああああああぁぁぁーーー!!」
「ど、どうしたんだよユーノ!?」

 いきなり奇声を上げた十年来の友人に、書庫の手伝いに来ていた犬耳の使い魔が驚いて叫ぶ。

「き…切れた。ぼくの体の中でなにかが切れた…決定的ななにかが……!」

 たぶん赤い糸的なやつね……と呟いて倒れる司書長だった。彼の感じたものがただの錯覚だったのか
どうかはその後の本編が示す通りである。


 ――その頃、駐機場。

「の、のわああああああぁぁぁーーー!?」
「ど、どうしたんですかヴァイス陸曹!?」

 いきなり奇声を上げた前所属からの同僚に、ヘリを洗っていた整備員兼通信士が驚いて叫ぶ。

「き…切れた。オレの体の中でなにかが切れた…決定的ななにかが……!」

 たぶん赤い糸的なやつが……と呟いて倒れるヘリパイだった。切れたも何もまだ繋がってすらなかっ
た気がしないでもないが、結果的には好きな相手に繋ぎ放題になった感もあるので良かったのか悪かっ
たのか微妙なところである。





 ――そして、この秘密特訓から数ヵ月後。

「旧式とはいえ、タイプゼロがこのくらいで潰れるかよ」

「戦闘……機人……」

(マズい……この状況……)
「ティアさんっ……」
(……あ、でもなんかこの周囲をピンク色の弾に囲まれてる状態、あの時に似てる……)
「ティアさん、どうしましょう……」
(……正直、凄く怖かったし痛かったけど、でも……気持ちよかったな、アレ……なんてったって今で
も思い出すだけで興奮して体が疼くくらい……)
「ティア、どうする? ……ティア、ティア!?」
(あ……なんか……テンション上がってきたっ! アドレナリンがガンガン出てくるっ!!)


(……お、おい、ウェンディ!? なんか一人だけ様子が変じゃないか?)
(心配ないっスよ。周りは完全に包囲してるっス、怪しい動きを見せたらすぐに……)




「クロスファイアアアアアアァァァァーッ!!」
「「「え、えええーっ!?」」」
「シュウウウウウゥゥゥーーーーートオォォッッッ!!」




 ドガガガガガガガガガガガガガガガッ!!





(いいっ!?)
(……やる……っス……)


「……一瞬で!?」
「……周りの魔力弾を全部!?」
「……撃ち落とした!?」
「スバル、エリオ、キャロ! アタシに作戦がある、指示通りに動いて!!」
「「「……は、はいっ!!」」」

(……イケる! 前から薄々感じてたけど、なんかあの日以来ピンクの光を見ると体に妙な力が漲って
くる!! 動きもよくなる!! 脳汁も出る!! 他のも!!)

「ティアさん、ブーストかけますっ!」
「おっしゃー!! ばっちこーーい!!」


 新たなレアスキルに目覚めた凡人の最強(?)伝説は、ここから始まる。



著者:ておあー

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