133 聖王様はとんでもない発情災害を起こしてしまいました (1/20) sage 2008/04/01(火) 02:42:01 ID:V3hfL76f
134 聖王様はとんでもない発情災害を起こしてしまいました (2/20) sage 2008/04/01(火) 02:42:49 ID:V3hfL76f
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149 聖王様はとんでもない発情災害を起こしてしまいました (17/20) sage 2008/04/01(火) 02:54:14 ID:V3hfL76f
150 聖王様はとんでもない発情災害を起こしてしまいました (18/20) sage 2008/04/01(火) 02:55:06 ID:V3hfL76f
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152 聖王様はとんでもない発情災害を起こしてしまいました (20/20) sage 2008/04/01(火) 02:58:48 ID:V3hfL76f

『聖王様はとんでもない発情災害を起こしてしまいました』


 ある日、無限書庫司書長のユーノは書庫の未整理区画で、とっても古そうな絵本を見つけた。
 調べたところ、特別に貴重なものというわけでないらしい。
 無限書庫に置くより、町の図書館に置く様な本ということは解ったので、その処置は簡単である。
 無限書庫にどうして混じっていたのか不明だったが、ヴィヴィオにちょうど良いと思い、図書館に寄付するまえに持って帰って上げる事にした。
 昔ながらの、いかにも子供向けな可愛い挿絵つきが入ったその絵本を。

   絵本の題名【千の赤ちゃんを産んだ森の黒ヤギさん】

☆機動六課 正面玄関

「あ、ユーノパパだ〜」
「やぁヴィヴィオ、なのは」
「もぅ、来るんだったら連絡くれれば迎えに行ったのに」
「あはは、ちょっと驚かしたくてね。はいコレ、事件解決のお祝いと、なのはたちが無事だったお礼に……」

 そういうと、ユーノは車に乗せていた大き目の包みを持ってくる。
 中にあったのは本局で開いている高級菓子店の詰め合わせだ。

「ありがと、ユーノ君。アイナさんに渡して皆が楽しめるようにしておくわね」
「うん、あとこれはヴィヴィオにプレゼント」

 そう言ってユーノはしゃがんで、愛娘に直接絵本を渡してあげる。
 嬉しそうに受け取るヴィヴィオ。
 感謝の言葉もそこそこに、本を読みたくて駆け出してしまった。
 
「ありがとう、ユーノ君」

 ヴィヴィオの代わりに感謝を言ってあげるなのは。
 微笑むなのはとヴィヴィオの喜ぶ姿でほころんでしまう司書長だった。

「そういえばなのは、見かけた車が駐車場にあったけど」
「アコース査察官ね。六課隊舎引渡しの書類を受け取りにわざわざ来てくれたんだ」
「そっか、ということは」
「うん、いまごろはやてちゃんと室内デート中ね♪」



☆隊長室

「ほんまおーきにな!ヴェロッサ。この書類整理の借り、後でちゃんと返すから」
「はは、困ってるのを助けるのはお互い様さ」

 デートどころではなかった。
 実は隊長のみが書かなくてはならない書類仕事は結構あるのだ。
 中間管理職はツライ……



☆ヴィヴィオのお部屋、もとい託児室
 
 なんでもパパとママはお仕事のお話があるらしく、その間ヴィヴィオは今来たユーノパパから貰った絵本を声を出して読んでいた。
 
『いえ、しゅぶ、にぐら〜す。
せんびきのあかちゃんをうんだもりのくろやぎさん。
  みんなにあなたのしゅくふくをわけてあげてください。
  かぜのかみさま、はすたーのこえにのせて。
  みんなをなかよくして、しあわせにするまほうのことばを。
  このまほうのじゅもんをとなえてください、せいおうさま』

 ヴィヴィオが声に出して、その先を読み終わった瞬間、室内にも関わらず風が吹いた。
 窓は閉まっているにも関わらず、だ!
 風は巡る。
 ヴィヴィオのいた部屋から廊下伝い、先へ、その先へ……。



☆なのはフェイトの個室

 扉が開いた瞬間、10年来の付き合いとなる友達が真ソニックフォーム&ザンバーで斬りかかってくるのに備え、ユーノはシールドの重ねがけをして防ぐ。
 親友とのいつものやり取り。

「フッ、もう君の行動パターンはお見通し……て、あ、アレ?」
「あはは……ユーノ君ったら。フェイトちゃんは執務官の仕事のほうで本局に出かけてるわよ。ホラ、遊んでないで荷物をダンボールに入れるの手伝って」

 もうすぐこの隊舎ともお別れ。
 その前に持ち運べるような物はそれぞれの住居に持っていくために引越し会社のマークがついたダンボールに詰めるのだ。
 荷物運びの手伝いを頼まれたが、自分が男として頼られているので悪くないと感じる司書長だった。

   ……………その時風が吹き抜けた



 ☆機動六課隊舎沖 アースラ艦橋

「もうすぐこの船ともお別れだね……」
「うん、あの事件で復帰できるかなと思ってたんだけど……やっぱり老朽化はさけられなかったからね〜」

 アルトとルキノは、アースラのコントローム・ルームで感慨に浸る。
 『アースラ』は事件が終息しても暫くの間、隊舎が再建するまで六課の司令室として使われていたのだ。
 紫のショートヘアが理知的な面よりも可愛さを引き立たせる、ルキノ・リリエにとってアースラは昔懐かしい職場である。
 ルキノは過去にアースラの艦船事務員として働いていたのだ。
 それが本格的に廃艦が決まってしまったと言うのは少し悲しい……。
 コントロールパネルを開き、友人のアルト・クラエッタと一緒に最後の引継ぎのための作業をする。
 ルキノにとって、そんなに多くの時間をかけるようなことではなかたが、アルトが一緒に仕事をしてくれて助かったと思う。
 アルトも、ほんの一時だが過ごしたアースラに最後のお別れというかたちで打ち込みたかったのだ。

「そういえばさ、ルキノ。もうすぐアースラ引き受けで本局から担当者がくるんだよね」
「うん、アースラの元ブリッジオペレータのアレックスさんとランディさんっていう方で私の大先輩ね」
「ねえルキノ……ひょっとして男の人?」
「うん……?」
「もしかしてさ〜。……その人、フリーだったりする?」
「そッ……な、な、なな、ナニ言ってるのよアルト!!」
「だってさ〜〜。……ヴァイスさんとティアナちゃんのラブラブぶりが見てて熱くて熱くて!
 それにルキノもグリフィスさん狙ってたジャンッッ!!世界が平和になった今、私たちも春を謳歌すべきよ!!
いいえ、全ての女性は幸せになる義務があるのよッッ!!」
「アルト、落ち着いて落ち着いてって!」

 失恋というか……もともとアタックしなかったアルトが悪いといえば悪い。
 残酷なことに、恋路というモノは、一種の早いもの勝ちの買い物競争みたいな側面が確かに存在する。
 そのため、ヘリ整備士兼通信士にして、ついにヘリパイロットになったアルト・クラエッタという努力女の子は、同僚で前の所属場所から一緒だったヘリパイロットの心をつかみ損ねてしまった。
 少女が憧れた青年、ヴァイス・グランセニックはティアナ・ランスターと六課公式カップルとなってしまったのだ。
 何が悪かった、というのではない。
 ただ時期を逸してしまったといって言い。
 おかげでアルト・クラエッタの通信士の仲間で同性のルキノ・リリエに時々絡む日々だ。
 そのルキノはグリフィス・ロウランのことを虎視眈々……とはいかないでも、いつか自分の思いをつたえたいな〜、と思っている。
 しかし彼には幼馴染というシャリオ・フィニーノ、愛称"シャーリー"が居るのだ。
 ……正直、彼女に負い目を感じてしまう。幼馴染なのだ。きっと自分の知らないグリフィスを知っているに違いない。
 いや、ひょっとしたら、もう愛し合ってるのかも………そう思うとルキノの心に陰りが出来てしまう。
 ブラウンの髪で、自分と似かよったショートヘアという髪形で、親友よりもボーイッシュな感じのさせるアルトの言葉に、顔を真っ赤にして慌てるルキノだった。
その時、アラームと共に、空間モニターが開く。
精悍な顔つきの、長い間『海』で生きたという感じを嫌がおうにもさせる男性二人の姿が映る。
どうやら、件の交代要員が到着したようだ。
ルキノが許可を出してドアを開けてコントローム・ルームに入れた。
 あ、ちょっとこの人たち、カッコイイかも……。
 アルトの第一印象はそれだった。
 
  ………………その時風が吹いた。



      ☆無人世界・医療観察施設

「いや〜。だいぶ良くなったみたいで安心したぜ」

 陸士108部隊隊長、ゲンヤ・ナカジマは眼前の女性に対し、本当に安心した感情で話しかけた。

「いえ、皆さんが支えてくれたお陰です。娘もあんなに笑い、喜べるのも……」

 メガーヌ・アルピーノ。
かつてゼスト部隊の一員よしてクイント・ナカジマらと戦闘機人プラントに突入し、想像を絶する戦力差で全滅。
囚われの身となり、娘のルーテシアもスカリエッティの尖兵として犯罪に関わらせてしまった。
メガーヌ自身、ゲンヤの見舞を快諾したものの、その胸中は複雑だった。

「ご、ごめんなさい……!もっと私がシッカリしてればクイントさんをッ……ごめんなさい、ごめんなさい………」

 耐えてしまおうと思っていた堰が切れてしまった。
 ゲンヤという人は、メガーヌの身に何があったのか知って判ってくれるのはわかる。
 だけど……。

「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……ゲンヤさん、ごめんなさい、ギンガちゃんスバルちゃん!
 ウあァァ………ごめんなさい、ごめんなさい……………」

 メガーヌはゲンヤの手をとり、泣き出してしまった。
 あの部隊で、自分"だけ"が生き残ってしまった現実に……潰れてしまった。
 
「メガーヌ!」

 ゲンヤが一喝する。
 ビクッと震え、泣き腫らした顔を上げるメガーヌ。

「もう終ったことだ。それに、そんなんじゃルーの嬢ちゃんも哀しんじまうじゃねえか……。
 そんなのクイントのやつも、ゼストの旦那も望んじゃいない……。
 お前を捕まえて娘を利用したとんでもねえ悪いやつがいた!
そんで、運よく助かった……ただそれだけだ」

 やさしい声だった。
 微笑む男の顔を見て思い出した。自分にはかけがえの無い娘、ルーテシア・アルピーヌがいることを。
 そのこは今、ゲンヤにプレゼントすると言って野花を摘みに外に出て行ってしまった。

「ありがとうございます。ゲンヤさん……」
「ほら、そんなんじゃ綺麗な髪も台無しだぜ?」

 涙を拭う。
 メガーヌ紫色の美しいロングストレートの髪がハラリと落ちた。

  ……………その時、風が吹いた。



     ☆機動六課屋上

 晴天の日差しを浴びながら日向っこしているのは、久しぶりに成人体型になった使い魔と守護獣。

「ハァ……もうすぐ『アースラ』ともこの隊舎ともお別れか〜」
「隊舎は他の者に使われ続けられるが、『アースラ』はそうもいかんからな」

 体をゴロンと横回転して、蒼き守護獣のすぐ隣に来るオレンジの使い魔。
 彼女は恥ずかしそうに微笑みながら、仏頂面の男に問いかける。

「なあ、ザフィーラ……結局、一度も人型にならなかったんだって?」
「操は立てるものだろ?アルフ」

 彼氏の台詞に嬉しくなり覆いかぶさるように恋人と唇を重ねる。
 アースラ時代からコイツはカッコ良過ぎて、一時期は本局中からラブレターが送られて来る始末だったのだ。
 まあ、そこらのやわな魔導師とは違って外見的な逞しさがあったのだろう。
 冷静さを前面に出した顔つき、褐色の肌に加え頭には犬耳……もとい狼耳にときどき尻尾をパタパタさせるのだ。
 これにハートを射抜かれない女子は少なくない!
 しかもアルフが見せ付けるように腕を組んだり、お姫様だっこしてもらったり、カフェでお茶しててもラブレターの弾幕は止まらないのだ!
 なかにはアルフさんと一緒で構いません、などという文面のが来るようになり、一考したアルフがザフィーラに言った一言で、その後のザフィーラの生活は決まった。
 それでも時々、「貴方のペットにさせてください」という手紙が届くたびにふくれっつらになるアルフだった。
 顔を離す。
 陽光に負けない笑顔がそこにあった。

   ……………その時、風が吹いた。



   ☆訓練場

「……だめだッ!やっぱデバイスがねえと当たらねえ!!」
「ヴァイスさんはスジが良いんですから、訓練を重ねればデバイス無しでも命中できるようになりますって」
「それ……なんかいつか誰かに言ったような気がするな……」

 JS事件の一件いらい武装魔導師復帰を目指し、暇な時間を見ては魔法訓練を繰り返すヴァイス・グランセニック。
 その隣で指導するオレンジ色のツインテールの少女、ティアナ・ランスターは、指導する立場が逆になってなんか偉そうだ。
 そしてもう一人……。

「はい、ヴァイスお兄ちゃんにティアナさん」

 左目に眼帯をかけた女の子が水分補給用のスポーツドリンクを持ってきてくれたのだ。
 
「わ……悪りぃ、ラグナ。ありがとよ」
「ありがとう。ラグナちゃん」

 感謝されて年頃の女の子らしく微笑む。
 ラグナ・グランセニック。
 6年前、人質にされたときに悲劇にも兄ヴァイスの誤射によって左目が失明してしまった12歳の少女は、JS事件を契機に今日、思い切って兄の職場に見学に来たのだ。
 ヘリパイロットの自慢……だけで終らせようとしたヴァイスを訓練に引っ張り出したのはティアナ。
 シグナム副隊長からは、「アイツを妹のことが気にならなくなるくらい扱いてやってくれ」と訓練場使用許可を貰っている。
 管理局魔導師は訓練も立派な"勤務"なのだ。
 ティアナも悪い気はしない。兄妹の仲が良くなることは良いことだと思うからだ。
 グランセニック兄妹のやり取りを見てて改めてティアナは思う。
 ヴァイスサンて、まるで不器用な私の兄さんみたい……。

   ……………その時、風が吹いた。


  ☆なのはフェイトの個室

「やッ、はぁン……ユーノくぅん、もっと、もっとお……」
「なのはぁ!なのはあああ!うううッッ!!」

  ビュクッ!
恋人の最奥まで到達した陰茎の先端が爆ぜる!
ドクドクドク……と二人が交わるベッドの外にいても聴こえるような精液の濁流音。
それが最奥の奥、二人の愛の結晶を育む秘密の小部屋に溜まっていく感覚が、三度スターズ分隊隊長を達せさせる。

「ふあ、ふあああ!?んにゃああああッッ!!!」
 
 仰け反りつつも彼氏の身体に回した手足に力を入れ、接がれまいとギュッとする。
 なのはの思いが伝わってきたような感じがしてユーノ・スクライアの男根は射精直後にも関わらず再び硬くなった。

「はぁ、はぁ……ま、マズイよなのは。こんな昼間に、こんなところで……誰か着ちゃったら」
「わかんないよ……欲しいのぉ……ユーノ君が欲しくて欲しくてたまらないのおッ!頂戴!もっともっともっと!!」

 締め切った室内に風が吹いたと思ったら、ユーノはなのはに抱きしめられていた。
 そのとたん感情が昂ぶりキスをして……。
 前戯も早々に、もう三回も彼女の中で射精してしまった。
 それでも彼もおさまらない!
 グッチュ!グッチュ!!
 ユーノの精液となのはの愛液が、ユーノの腰の動きで攪拌され、今の二人のように混沌と交じり合う。

「あッ……、アッ、アッあッあッあん、アッ、あん、ああん!うぁああーーー!」
「なのは!なのは!!なのはァーーー!!」

 ユーノは快感で霞む脳裏で思った。
 彼女のイク間隔が早い、と。
 なのはがまたイッてしまった。
 キュウとしまりながらもグネグネ動く膣の煽動でユーノも子宮口に押し付けたまま射精……。
 時と場所をわきまえれば、愛の営みとしてこれ以上無いだろう。
 未来の夫は、涙を流す蕩けきった顔の妻の唇を塞いであげる。
 好きで好きでたまらないけど、でも優しく、彼女をいたわる様に……舌を絡め合い、唾液を飲み込む。
 二人のヘアバンドが解けた髪も、ベッドの上で互いを慈しむように混ざり合っていた。
 ユーノの長く伸ばした金髪と、なのはの豊かで美しい茶色の髪が………。



   ☆隊長室

「あ、あかんて、あかんよ!ヴェロッサ!もうヤメ――ッッ!!?んンンッッ!!」

 ブルブルと震える八神はやての子宮内に、恋人の熱い精液が流し込まれて……イク。

「やめろ、なんてヒドイことを言うんだね。最初に誘ったの、はやてじゃないか?」
「せ、せやけど。もう止めにせんと誰か来た、ら!?ああっ!イッてる中で動かさんでぇッッ!!」

 達した膣内を容赦なくグラインドする剛直。
 ヴェロッサは三回の射精ぐらいでは衰えないのだ。
 別名『無限の精液』という特殊スキルだけあって、出す量も半端じゃない。

「あ、あ、あっ、アア!あッ、んあ!んあ!アアッ!!ちょっと、ま、またぁッッ!」
「はやて……愛してるよ………」

  ビュウゥゥッッ!!!

「―――――ッッッ!!??」

 膣内の敏感な所を擦り上げ、敏感な子宮口をクチュクチュと刺激し続け………。
トドメは恋人ヴェロッサの言葉と射精。
 機動六課隊長・八神はやては、涙を流し続ける目を見開き、声にならない声をあげて絶頂に達する。

「はぁ、はぁ、はぁ……フゥ、確かにちょっとおかしい気がするけど……」

 隊長の執務机の上で、繋がったまま荒い息と痙攣を続ける、ショートヘアの美女の裸体を見ながら査察官は考える。
 風が吹いたような感じがしたら、仕事そっちのけでデスクに身を乗せた彼女がボクを挑発した。
 で、乳を中心に前戯で二回イかせた後に服を脱がせ、現状に至るわけだが……。
  キュゥウ……
 はやての膣壁が自分のを実感すると、それよりも彼女を喜ばせたくて腰の動きを再開するヴェロッサ。
 粘り気のあるイヤラシイ音と、19歳の女の子の喘ぐ声が隊長室に響く。
 男のグリーンの爽やかな長い髪が、彼女を陵辱する運動で艶やかなモノになる。
 そう感じるのは、男の腰に足を回してガッチリ固定させた、はやて自身だった。

「あ、あん、アッ、あっ、アア、あかん……あかんよぉ……リンク、精神リンクがぁ………」
「いいさ! ボクたち愛を感じさせてあげようよ、みんなに!」
「お、鬼ィ!バカヴェロッサァあああ!あああああッ!?ああッッ!!く、クルッッ!イッちゃうッ!!うあああああ!!んやああァーーー!!!」



☆機動六課隊舎沖のアースラ

 隊員宿舎と隊長室で異常が起きていたその時、神聖な『アースラ』の心臓部、コントロール・ルームでも異常が発生していた。

「ウウッ……く、クラエッタさん!オレ……」
「ルキノ……な、名前で!ランディ……ゥ、アッ、よ……呼んでください!!」
「ルキノ!ルキノォ!!出します!膣内で出します!!」
「んっ、ンンッ……!オ、お願いしますッッ!!」

 その間にもコントロールパネルの上に腰掛けたルキノの秘唇に、ランディの男根が高速で出し入れされる。
 溢れるルキノの愛液が、制御盤を濡らす。
 耐水設計されていなかったらどうなることやら……。

「ランディ!ランディイイ!!わ、わたしの奥で思いっきりだしてぇッ!!」
「ルキノォーー!ッッッ!!」

 ひさしぶりに会ったのに……。
 想いはあったけど……恋人でもなかったのに……。
 しかも二人の思い出の職場で……。
 ビュク……
 
「や、あつッッ……うあああーーーーーッッ!!」
「ううッ……」

 しっかりと抱きしめあう二人。
 繋がった場所からは、ルキノが今日の今日まで純潔だった証が一筋の線を作る。
 男のものはまだ硬い……。
 動きを再開する前に、ランディは確認を取るようにルキノの唇を自分の唇で重ねる。
 ゆっくりとしたキス……。
 ルキノは拒否しなかった。彼女の潤んだ瞳から涙が落ちる。
 キスしたままゆっくりとルキノの膣内を、ランディのが動き始めた。

「ふあ……はああッ、ああ……。あ……アあ……あ…ん……あん……くうう……」

 薄紫の髪をショートカットで短くまとめた女の子は、突かれる度に熱い吐息を吐いた。
 自分の息より、もっと熱い液体がおヘソの下あたりに溜まってるのを実感する。
 ルキノ・リリエが身に着けているのは、黒のストッキングだけだった。
 恥ずかしさと気持ちよさで生じた汗が、形のいい胸の狭間を流れる。
 少女の身体を、下から制御盤の光で照らされ、えも言えないエロティズムな光景を出す。
 初めての人がこの人でよかった……。
 ルキノがそう思った瞬間、ランディが二度目の射精をする。
  ドグン、ビュ、ビュ……
 今度はもっと深く、子宮口に先がねじ込んで大量に吐き出された。
 それはルキノがランディの腰にまわした両足でギュウウ、と締め付けたから……。

「ッッッ!!………ふぁあああーー……………」

 ま、また届いた……。
 膣の動きと連動して、自分と繋がる想い人の精液をお腹一杯に飲み込もうと、子宮口が開き、子宮に流れ込むのを少女は体感できた。
 愛という名の快楽で蕩けたルキノの視界に、アルトとアレックスの姿が入る。
 あんなにキスして……二人とも……とても気持ちよさそう………。
 そう思うのも無理はない。
 ルキノとランディとは違って、アルトとアレックスは初対面なのに最初から全力全快で行為を行っていたからだ。
 風が吹いたかなと思ったら、アルトはアレックスの唇を奪っていた……。
 アレックスはアルトを抱きしめ、舌を絡ませる……一般に言うディープ・キスに及んだ。
 ルキノもランディも止めることが出来なかった。
 まるで名伏しがたい力場によって身体が動かなくなり、暫くの間、初対面同士の凄まじき性行為を見せ付けられた。
 異常な状態だと警告を出していた脳は、ランディの股間を見た瞬間にスイッチが切り替わってしまい、もうそんなことを考えられなくなってしまった。
 アレックスは昔ブリッジオペレータとして使っていたイスに腰掛けると、アルトがその上に跨り自分の服を脱ぎ捨てる。
 全てをさらけ出したアルトの姿に賞賛の言葉を送りながらアレックスは少女の繊細な皮膚をその舌で味わいはじめたのだ。
 艦橋はしばらくアルトのアレックスを求める声と、アレックスのアルトを賛美する言葉で響き渡った。
 ……ルキノとランディの身体が元に戻ったときには、騎乗位に乗ったアルトとアレックスの接合部分から二人の液体で溢れていた。
 床に大量の白く濁った液体が床に水溜りを作っていたのだ。
 そして現在、アルトとアレックスの二人は、恋人のように唇を重ねている。

「ふッ……んンゥ……ぷはっ!あ、アレックスゥ……」
「アルト……好きだ……。もう……どうしようもなく……」
「アレックス………」
「アルト………」

 しばし見つめあった後、再び長いキスをはじめるふたり。
 今度はアルトがゆっくり腰を上下させて、赤黒いアレックスの剛直をシゴいてあげる。
 恥ずかしくないわけがない。
 アルトは耳まで真っ赤にしているし、それはアレックスも同じ……。
 世の中には『一目惚れ』という言葉があるが、彼女たちの経緯は明らかに異常だった。
 しかし、歓喜と快楽と愛欲がそれらを押し流す。
 水音、というより、もはや粘着質な音が繋がった場所からたつ。

「んあああ!やあぁ!!飛んじゃう!ランディ、私また飛んじゃう!ランディ!!」
「アレックス!アレックスゥーー!!うッ、うあああああああああーーーーー!!」

 暫くして男の呻き声と同時に、二人の少女の達した喜びの声が『アースラ』のブリッジに木霊した。
 そして少女たちの子宮内に噴出される鈍い音……。



   ☆某無人世界 医療観察施設

「クソッ……お前の中、メチャクチャ良すぎるぞメガーヌ!」
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
「だ〜か〜ら、もういいって……」

 ゲンヤの腰の上で女性としての喜びで涙を流していたメガーヌ・アルピーノは、再び謝罪の言葉と共に涙を流し始めてしまった。
 手を差し伸べ、その彼女の涙をぬぐってやる。

「しっかし娘たちにどう言やいいかな……」

 ゲンヤ・ナカジマは、ギュっとメガーヌの身体を抱きしめながら、今後のことを思案する。
 自分も一端の男だったと再認識させられた一時だった。
 メガーヌの赤みのかかった紫の髪を、優しく撫でてあげながら思い返す。
 風が吹いたと思ったら、メガーヌにバインドを掛けられてベッド上に押し倒されて、チャックを降ろされて一物を頬張られ、元気になった所を挿入させられた。
 そして気持ち良さと、妻を亡くして以来の久しぶりの膣の感触で……覚えてるだけでも3回くらい出した。
 メガーヌの蕩けた表情とゲンヤの名を呼ぶ声、そして膣奥の子宮口と自分の先が擦れる感触がゲンヤの男としての部分を刺激したからだ。
 
「ウッ、グス……ゲンヤさん……。わ、私、クイントにどう言ったら……」
「身体が本調子になったら、オレと一緒に墓参りしたとき謝ればいいや」

 メガーヌの震え続けている身体が、自分が何をしてしまったかという自責の念の強さをゲンヤに伝わらせる。
 それよりも自分の胸板に押し潰される、彼女の豊かな胸の感触が気になりだした。

「悪ぃメガーヌ……。謝るのはオレのほうだ……」
「ふぇ? い、ひゃあっ!?げ、ゲンヤさん!!」

 驚いたのも無理はない。
 男の右手は、彼女の髪を掻き分け、左耳を露出させ、そこに口付けした。

「〜〜ッッ!!? ふあああ!!」

 ビクッと身体が痺れるように蠢く。
 自分が襲った相手に耳たぶに息を吹きかけられ、舐められて甘噛みされているのだ。
 そして……

「……………あッ」

 他人の夫を咥え続けていた、一児の母の膣が感じ取る。
 精が尽き果てて、萎えていた中年の男根が再び硬くなり………一度出産を経験した子宮の入り口に到達してのだ。
 ゲンヤが自分に感じてくれたことが嬉しく……、同時にやはり彼の亡き妻に対して申し訳ないと思ってしまった。
 また涙が溢れてしまう。
 だが、今度は少し喜びの成分が含まれている女の涙だ。
 女性の敏感な耳を攻めていたゲンヤの舌が移動し、彼女の涙を舐め取ってあげた。

「ゲンヤさん……」
「ゲンヤだけでいいよ。メガーヌ」
「……じゃあ、……ゲンヤ、キスさせてください」

 二人の唇が重なり合う。
 性欲での口付けでない、心が重なった本当のキス。
 優しく静かに……だけど次第に深く激しくなっていく。
 メガーヌは自身の舌先でゲンヤの舌を口内に入れてあげる許可をだしてあげる。
 男に蹂躙される喜びで顔が真っ赤になる母親……。
 腰も少しずつ動かしてやる。
 抱きしめたやる体が疼きだすのが男にわかる。

「ん……んん……ゲンヤァ……」
「なんだメガーヌ?」

 答えは解り切ってるが、あえて訪ねるゲンヤ・ナカジマ。

「……もっと動かして……ください。メガーヌの中を、め、メチャクチャにする感じで……」
「ん。それじゃちょっと身体を動かして普通の体勢にするから、力抜いてくれ」
「はい……」

 コロンと、呆気なく攻守の体制が逆転する。
 いわゆる正常位というもの……。
 ゲンヤに覆われる形となったメガーヌの顔がさらに真っ赤になる。
 ゲンヤは一度彼女の額にキスした後、最奥に対し本格的な攻撃を始める。
  ヌゥ……
 カリ首まで抜き、外れそうな瞬間再び根元まで一気に突き入れてあげる。
  ズシュウウ!!

「ふぅやん!やぁんッ!!ふんんッ……んんーー!!」

 それを繰り返すうちに、自分が放出した白く濁ったものより、サラサラな液体が多く分泌されはじめた。
 メガーヌが再度感じ始めている証拠だ。
 髪が白くなっても、日々の鍛錬は怠らないおかげで、微塵のスキをい与えず彼女を攻め立て続ける。

「あん、あん、あん、あん、やあ、ッッンン!そ、そこ!そこだめですゲンヤ!だめ、だめ、だめええ!!」

メガーヌはクイントとは違う反応を見せると思った瞬間、ゲンヤは妻に対して悪いと思ってしまった。
悪いなクイント。もう居ないお前の代わりに、こいつとルーちゃんを幸せにしてやるからな……
二人とも汗が吹き出る。

「メガーヌ、そろそろイクぞ!」
「は、はい!……また奥にくださいッッ」
「ッ! うおおおッッ!!」

  ドバッッ!!

「うわあああああ!熱い!熱いのがッ、届いてる!アナタのが私の奥に、子宮に来てるぅッッ!!あなたぁあああああーーー!!」

 メガーヌは最後の絶頂の際に、ゲンヤの名前を呼ばず、別の呼称を使ってしまった。
 それは妻が夫を呼ぶ単語……。
 絶頂の果てに気を失い、そのまま眠りについてしまったメガーヌ。
 悪いと思いながら、彼女と絡み合った自分の指を離してやる。
 お湯で濡らしたタオルで彼女の身体をなるべくキレイにふき取ってあげ、その後自分のも拭いた。
 最後に彼女の唇に軽いキスをしてあげて毛布を肩まで被せてあげる。
 どこか安らいだ表情をしたのは気のせいだろうか?
 本当なら一風呂あびたい気分だが、今まで姿を見せないルーテシアのことが気になってしまった。
 近い将来、自分の家族になることが決定してしまったのだ。
 父親として気にして当然だろう。
 まあ、あの子には心強い戦士が見守ってくれてるから大丈夫だと思うが……。

「それより、本当に娘たちになんて言えばいいんだろうか?」



     ☆ 機動六課屋上

「ザフィーラァ……」
「ま、まずいぞアルフ……こんな明るい時間で、しかもこの場所は、グゥッッ!!」
「ふああぁ!!」

 子宮口に密着した鈴口から、粘度の高い白濁した液体が浴びせられる。
 そして、口を開けたアルフの子宮口は胎内にそれを誘導する……。
 
「わかんないよぉ、わかんないのぉ……なんか急にザフィーラの欲しくてしかたないのぉ……」

 瞳をうるわせながら眼下の恋人に懇願する。
 そして再び、オレンジ色が美しい、フサフサの尻尾を振りながら腰を上下に動かす。
 羨ましいが、容赦がない動きだ。
 ザフィーラはアルフの束縛から逃れようと努力するが、完全なマウントポジションを取られてしまっては仕方がない。
 それに加え、主の八神はやてが勤務時間中にも関わらず、交尾の精神波を押し寄せてくる。
 これでは魔法を使おうにも使えない。

「い、いったい主とアルフの身に何が起きたンッ」

 自問しようにも今度は口を塞がれる。
 彼女の唇の柔らかさは、確かに悪いものではない……。
 またジリジリと恋人の膣で擦られている陰茎がむず痒くなり、張り詰めていくのを自覚する。
 アルフは達して膣を締め付けながら、なお腰を振るのだ。
  ン……チュ……
 舌の絡め合いがそれを催促させた。

「ンンンッッ!!」
「ンッッ、ぷは、ああああぁ……………ザフィーラの熱いのが、お腹に溜まってるの……感じるよ……」

 濁流が敏感な部分掻き分け"本当の最奥"に到達する刺激で唇を離す。
 そして、聴く者すべてに気持ちの良さをあらわす声を出して仰け反る使い魔。
 恋人の姿と声と。主が達した感覚で、解けてはならない守護獣の理性が……蕩けた。

「アルフゥゥーーーーーッッッ!!!」
「あ……」

 彼氏に自分の名前を呼ばれて抱きつかれ、目尻に喜びの涙を浮かべる。
 ザフィーラはアルフを抱きしめながら、下から腰を突き上げる。
 既に何度も射精して、その精液が彼女の愛液と混じりあい、肉棒の動きで飛沫となる。
 突かれるのがそのまま声になってしまう。

「あ、うあ、う、あ、うあん、あん、あん、ああ、あ、あ、あ、あ、あ、……―ッッく、来る!!」 
「フゥーーーッ!」

 ドクッ……トクン、トクン……

「―――ッ!クウウウン……!!」

 アルフはギリ、とザフィーラの両肩に爪を立てる。
 しかしザフィーラにとってそんなのは苦痛にならない。
 むしろ恋人が自分のもので達したことへの、確かな実感となって心地良いぐらいだ。
 尽きず、もっと貪りたいとい貪欲な欲望に駆られる。
 今度の絶頂で意識が溶けてしまったアルフは、気づくと四つん這いになっていた。
 けど怖くはなかった。
 確かに自分の中に"彼"が居ることを実感できているから……。
 それが自分の中を激しく前後運動する。
 鼻にかかったような喘ぎ声が自然に出てしまう。
 いや、もっと出したい。
 もっといっぱい出して、彼を自分の声で激しく駆り立てたいと思ってしまう。
 その瞬間、中の彼がググっと押し上げて先から噴出した。
 噴出されたものが、さらにその先にある、もし命を宿せたら最初の"ゆりかご"となる子宮に渦を巻いてたまる。
 嬌声が機動六課隊舎屋上をピンク色に染めた。


     ☆ 訓練場

「んん、ティアお姉ちゃん………」
チュ…チュウ……
「ら、ラグナちゃん……ッ。あゃ……っ、んん〜〜ッ!!」
 
 ヴァイスから後背座位での繋がっている状態で、乳首をラグナに吸われ犯され続けていた少女、ティアナ・ランスターが身体を小刻みに震わせて、また達する。
 精液を搾り取ろうとキュッと締まる膣の感触をヴァイスは堪える。
 あれからどれくらい時間が経ったか?
 一陣の風が吹いたと思ったら、妹ラグナがその場に居るのに関わらずティアナから求められ、それによくわからず応じてしまってから……。
 ラグナが、兄とティアナの行為を見たいと言いだしたのもヴァイスにはよくわからない。
 そして様々な体位でティアナを絶頂に登らせ、そのたびにヴァイスも彼女の中に出した。
 今やっている後背座位はティアナ自身の要望からだ。
 ラグナちゃんに自分たちのことを良く見せてあげたい……。
 その台詞を恋人の口から言われた瞬間、ヴァイスはティアナの中で射精してしまった。
 こんなセリフ言うキャラクターじゃねーぞ、とヴァイスは思ったが、ティアナの気持ち良さそうな喘ぎ声と、妹の熱い眼差しが掻き消してしまった。
 今は……乳首を吸うラグナを優しく、本当の妹に接するように頭を撫でてあげるティアナが愛しくてたまらなかった……。
 
「はぁ……すごいよぉ……お姉ちゃんとお兄ちゃんので、地面に水溜りが出来ちゃってる……」

 11歳のラグナが、頬を赤く染めてティアナとヴァイスの接合部分の下を見つめる。
 いったい何度射精して、潮を吹かせればこんなのができるのか……。
 ラグナは精液と愛液と尿で構成された濁った水溜りを舐めたくてたまらなかった。
 けど我慢した。
 これは兄と義姉、二人の愛の結晶なのだ。
 それを自分が吸収することはおこがましい。
 ラグナはそう思った。
 味わうことができる権利は、本当に好きな人のものだという、大人びているというか、淑女的な考えはどっから得た物か?
 良く出来た妹は、再びティアナの豊満な胸に顔を埋める。

「ん……ラグナちゃん………」

 本当に刹那さそうに言って、ティアナは将来の義妹の頭をまたゆっくり撫でてあげる。
 ティアナの背後からだと良く見えないが、その仕草と言葉から改めて本当の妹のように接してあげてくれる恋人の存在に胸が詰まる。
 男なのに涙が込み上げてきたのが良くわかった。
 だからヴァイスは繋がっているティアナの体を、妹ごと抱擁してあげた。
 妹に見られながらの屋外プレイという異常極まりない状況を完全に忘れてしまっている。

「あ、ヴァイスさん、もしかして泣いてる?」
「ち、ちげーよ!」
「お兄ちゃんもお姉ちゃんも、二人とも泣いてるよ……」

 顔を上げたラグナが指摘してあげると、繋がっている二人は涙を流しながら笑ってしまった。
 ティアナにとって、ラグナもヴァイスもかけがえのない存在。
 特にラグナには今日初めて会ったのにも関わらず、慈愛の対象となってしまった。
 その経緯には恋人ヴァイスに性交をもち掛けてしまったというのもある。
 思い返すと、なんで自分はあんなセリフを言ったのかわからない。
 ただ、風が吹いただけだったのに……。
 そしてそれを許し、むしろ積極的に恋人の仲を見せて欲しいと願ったラグナの言葉もあった。
 この子に、ティアナ・ランスターという自分の全てを見て欲しい……。
 これは我侭な考えであろうか?
 そしてキスから始まる前戯、後背座位まで行った全ての体位を見てもらった。
 ラグナは愛し合う兄と将来の義姉を、その残った瞳で見つめつづけた。
 ティアナが最初の膣内射精でイッた姿のラグナ言葉が耳から離れない。

 「ティアお姉ちゃん、すごくキレイ……」
 その賛辞の言葉を聴いた瞬間、再び絶頂に達してしまったティアナである。
 もっと繋がってる所を見てもらいたく、後背座位をしたいとヴァイスに願ってからが、今の状態である。
 前が空いたおかげで、ラグナに胸を貸すことが出来た。
 赤ちゃんのように乳首を吸われてイケたのは、ヴァイスがティアナの体を貫いていたのと吸われる快感もあるが、何よりも自分がまるで母親になれた感動があったから……。
 両親も他界して、兄が亡くなった今、ついに天蓋孤独の身である。
 そんなティアナが姉に、そして母親になれると感じたのだ。
 溢れる涙を止める理由はない。

「あっ、ヴァイスさんのがおっきくなってきた」

 一通り涙を流したお陰か、ティアナの膣を満たしていたヴァイスのものが再び硬くなる。

「たぶんこれが最後だ。ティアナいいか?」

 それは激しくするという合図だ。
 ラグナは何も言われずに二人から離れる。
 ティアナ空いた手を、後ろの恋人の頬にあててあげて許可を出した。

「はい。私を気持ちよくさせてください……ヴァイスさん」

 恋人の体を上下に動かしてあげる。

「ンッ……くうゥ!はああ!あっ、あっ、アッ、うあ、うああ!」

 持ち上げて、降ろす。
 浅いながらも、この動作だけでティアナの膣奥が突かれた。
 程よく16歳の少女の子宮口を刺激する。
 ドーナッツ状の肉の輪に、ヴァイスの鬼頭がくすぐった。
 ティアナの胸も上下に揺れる。
 目の前の妹は、耳まで真っ赤にするが、家族の愛の営みを見届けようとする。
 それがかえってティアナの心情を安らかにさせて、自分の最奥を抉りつづける恋人の剛直を感じさせた。

「フッ!クッ!クッ!ツウウッ!……ティアナ!!」
「は、はい!んッ、ンっ、んンッ!わ、私も。いつでも……は、ま、待ってッッ!」
 
 行為を一時中断させる。
 まだ本当の私を妹に見せていなかった……。
 ツインテールに結んでいた髪留めを解く。
 ファサ……
 ラグナが目を見開く。
 そこには17歳の大人の女性がいた。
 ストレートになったオレンジの髪が陽光に反射して輝く。

「ヴァイスさん、動いていいですよ」

 改めてティアナの両太ももを抱え、彼女を動かし始める。
 膣の感触も良かったが、鼻に触れる彼女の髪の匂いがたまらなく男を刺激する。
 歯を食いしばり力を入れて揺すった。

「ッッ!!やああ、は、激しい!あ、ああッ!んあッ、んあ、ふああーー!!」

 ヴァイスの視界で揺れる、ティアナの髪の一本一本が美しかった。
 それを自分で揺らしている。
 ヴァイスの股間から突然射精感が込み上げてきた。
 ラグナの耳に、兄のモノがティアナの膣で擦れる音が聞こえる。
   ジュッコ! ジュッコ! ジュッコ!
 そして兄が恋人の名前を叫びながら、彼女の腰を深く落とす!

「ティアナ、ティアナ……。ティアナ! ティアナァァ!!!」
「――――ッッッ!!!んあああッッ、うあああああーーーーーーーーーーッッ!!」

 妹は、姉の嬌声の中で、そのお腹の奥に、兄の非常に粘り気の有る液体が注がれる音を聴いた。
 それはとても鈍い音だったが、命の鼓動のように思え……ラグナは眼帯を外し『両目』で見ていることに気づかなかった……。


……………これが一部の顛末である。
いったい誰が想像しえよう!!
幼い少女・ヴィヴィオが「みんな仲良くなれる魔法」を唱えたことが原因などということはッッ!!
これが後に言う、次元ベビーブーム到来の内約である。



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目次:『聖王様はとんでもない発情災害を起こしてしまいました』
著者:224 ◆otG9KZTbuo

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