[259] ビター・バラッド(第1話、1/4) sage 2008/01/04(金) 21:32:47 ID:q78rAPM5
[260] ビター・バラッド(第1話、2/4) sage 2008/01/04(金) 21:34:01 ID:q78rAPM5
[261] ビター・バラッド(第1話、3/4) sage 2008/01/04(金) 21:35:17 ID:q78rAPM5
[262] ビター・バラッド(第1話、4/4) sage 2008/01/04(金) 21:36:30 ID:q78rAPM5

雨の降る、クラナガンの西廃棄区画、ビルの間にひっそりとたつ聖王教会跡。

それをゲンヤは路地裏からながめる。

通信端末をオフにし、コートの中からタバコをとる。

妻から禁煙を言いつけられて10年以上。

久しぶりの味をかみしめ、色々と思いをめぐらせた。

タバコの灰が、ゆっくり落ちて消えていく。覚悟は決まっている。

吸殻を水溜りに落とすと、ゲンヤは廃墟となった教会へゆっくりと歩いていった。



「ビター・バラッド」



JS事件から数ヵ月後、季節はすでに秋。
地上の事後処理も終わり、ゲンヤ=ナカジマ三佐も通常勤務に戻り始めていた。
すなわちロストロギア密輸の捜査である。

『ナカジマ三佐、準備できました』
『全員配置に付いたな』
ミッドチルダの東港倉庫、ここでの違法取引の現場に組織の幹部が顔を出すという
情報をつかみ、一気に逮捕する手はずを整えた。
あたりに思念通話と無線が飛び交う。
『確認しました。幹部のワン・ターレンです』
『前回は証拠不十分で追い込めなかったから、ナカジマ三佐、今度こそですね』
『やつの組織がジェイル・スカリエッティのスポンサーの一つだったというあれですか』
今回の逮捕はロストロギアの密輸の現行犯とJS事件の後始末の2つを含んでいた。
『各自、私語を慎め』
『取引終了と同時にふみこむ、よし3,2・・・』
(ドーン!!)
突然、取引現場に空から無数の魔法弾がとんできた。
「何!?」
ゲンヤは叫ぶが、あたりは混乱して、答えるものはいない。
そして上から男が一人降りてきた。BJはボロボロで手には
ミッド式のストレージデバイスの杖を構えている。
「誰だてめぇ!!」
組織の魔導師たちが杖を構え、いっせいにシューターを放ったが
男はプロテクションやシールドを張らずにシューターを難なくかわし
フラッシュインパクトのなぎ払いで2人、
そしてシューターで残りの魔導師を一瞬に倒した。
その出来事に驚き、組織の幹部は腰を抜かして倒れた。
男は向き直りゆっくり幹部に向かって歩いていく
「た、頼む、殺さないでくれ!!金はやる!!」
「・・・」
男は無言のまま、杖をボスの頭に押し付けると魔力を溜め始めた。
「ひっ・・・」
(そうはさせない!!)
撃とうとするまさにその瞬間、男の目の前にウイングロードが形成され
ギンガが飛び込みリボルバーナックルを放った。
不意をつかれた男は吹き飛ばされたが、吹き飛ばされた態勢で多くの
シューターをけん制して放ち、爆発させた。
爆発から防御していたギンガは男を見失った「あいつは?」
『Break Impulce』
デバイス音で後ろを振り返ったときには遅く、男はギンガに杖を叩き込み、気絶させた。

その直後、後から突入してきた、管理局の魔導師たちが集まってくるのを見て、男は逃げ出した。

「どうした!?」
ゲンヤは状況を確認しよう指揮車からおりた、するとすぐ横の壁の一部が爆発し
そこから男が姿を現して、ゲンヤと対峙した。
「ゲンヤ・・・」
「マーロゥ・・・」
その直後、2人の間で誘爆が置き、ゲンヤは身をふせた。
顔を上げると男は消えていた。

to be continued



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目次:ビター・バラッド
著者:44-256

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