[424] 名無しさん@ピンキー sage 2007/11/05(月) 20:01:49 ID:ghDgv8wH
[425] 名無しさん@ピンキー sage 2007/11/05(月) 20:03:44 ID:ghDgv8wH
[426] 名無しさん@ピンキー sage 2007/11/05(月) 20:05:16 ID:ghDgv8wH

「あ、主、こ、こんなものを貰いました」
休憩に入ったはやての元にやって来たシグナムが封筒を前に出す。
珍しくたどたどしいシグナムに首を傾げながら、封筒を受け取る。
「なんや、ラブレターでも貰うたんか?」
ニヤニヤと笑いながら冗談を放ち、中身に目を通す。
封筒の中の手紙に書かれていたのは
「…ホンマに…」
愛の言葉。
「ラブレターやんかっ!」
ぐわっと立ち上がる。
「なんや、なんやぁ、なんなんやぁ!」
ラブレターなんて貰ったことのないはやては、シグナムに詰め寄る。
「デスクの引き出しの中に入っていまして…」
少し紅潮したシグナムの顔。
「どうすればいいのでしょう」
こういった類のことに不慣れなシグナムはどうすればいいのか分からない。
すぐに思い立ったのは、主であるはやてに聞くというものだった。
「クイズのつもりか?」
顔を下に下げ、小さな声で呟くはやて。
「主?」
なんとか聞き取ったが、はやての言葉の意味するところが、シグナムに分からない。
「そんなん知らんわぁ!」
シグナムの制服の襟を掴んで、はやては叫ぶ。
「うちは19年間生きてきてラブレターなんて貰ったこと1度としてない!大体
、告白なんてされたこともない!勿論、付き合ったこともない!処女や!19に
もなってキスの味も知らない処女や!」
「あああ主!?」
小さな体の短い腕を動かし、シグナムの体を揺らす。
「付き合うんなら付き合えば、ええやんかぁ!そんでその御自慢のおっぱいでそ
の男のナニでも挟めばええんやかぁ!そんで「私の胸は気持ち良いか?」なんて
聞けばええやんかぁ!」
狂ったかのように叫び、自分を振り回すはやてにシグナムは何も出来ない。
「ええなぁ!シグナムはそんな大きなおっぱい持っててええなぁ!」
「あ、主、落ち着いて下さい」
なんだか泣き出しそうになってきたはやて。
そこに新たな来訪者か現れる。
「はやてぇ!」
鉄槌の騎士ヴィータである。
「ヴィータ、シグナムが汚れてしもうたんよぉ!このおっぱい侍は、男のアレを
自慢のおっぱいで挟んで、イカせるって宣言しよった!」
「そ、そんなことは言ってません!」
ないことないこと口走るはやてにシグナムが否定の言葉を上げる。
「…なんでそんな息切れてるん?顔も赤いで?」
いくら全力で走っても大概の距離では、息1つ切らさない騎士が、ぜぇぜぇと激
しく呼吸しながら、顔を染めていることに漸く気付いた。
そんなヴィータをシグナムも訝し気に見る。
「あ、あいつ今年から入ってきたエリオやキャロと同じくらいの歳のやつ!」
あぁ、あの子か…あの子がどうしたんやろ?
今年から管理局に勤め出したまだまだ幼い少年を思い出す。
周りでは、期待の少年として目を掛けられている。
「あ、あいつがわ、私のこと、す、すすす、すすす」
「す?」
はやては首を傾げるが、シグナムはなんとなく続く言葉に気付いた。
同時にそれに対するはやての反応も想像した。
「すす、好き…だって…付き合ってくれって…」
途中から搾り出すような小さな声に変わり、ヴィータは顔を更に赤くした。
しばしの沈黙。
「はやて…?」
反応を返さないはやての名前を呼んでみる。
「…もか」
「え?」
「ヴィータもかいなぁ!」
何度目かの雄叫びを上げるはやてにシグナムは、やはり、と頭を掲げる。
「なんでやぁ!私の騎士が2人も男に走ってもうたぁ!なんで私には、そんな話が浮かんのやぁ!」
両手を頭に持っていき、頭を振るはやてにヴィータは呆然とする。
「幼マ○コで小さなアレを飲み込むやぁ!」
「そんなことしねぇ!」
慌てて否定するが、はやてには届かない。
「もう、嫌やぁ!2人のビッチが私を追い詰めるぅ!」
「ビッチなどではありません!」
「ビッチなんかじゃねぇ!」
被害妄想に突入するはやて。
「ど、どうしたんですか?」
混沌状態に突入しつつある部屋に今度はシャマルがやって来た。
「シャマル、シャマルぅ!シグナムとヴィータがビッチになってもうたぁ!今日
から毎晩毎晩、男の上で腰を振って喘ぐんやぁ!」
止めることを諦めたシグナムとヴィータは白目を向いている。
「処女の私はどうしたらええやぁ!…しゃ、シャマル、なんで、顔、赤いん?」
シグナムやヴィータと同じような顔の色をしているシャマルにはやては顔をヒクヒクとさせる。
「まさか…シャマルも告白とかされたん…?」
否定してくれ、と懇願するようなはやての瞳に気付かずにシャマルは答えてしまった。
「なんで分かったんですか?」
その答えにはやては口を大きく開いて固まった。
「治療しにきた男の人が突然、私の肩を掴んで…」
「やめろ!シャマル!」
これ以上言えば、はやてが崩壊してしまう、とシグナムが叫ぶ。
だが、シャマルは続けてしまう。
「ずっと前から憧れてんです!好きです!って」
いやん、と恥ずかしそうに体をくねらせるシャマル。
「どうしたらいいか分からなかったから逃げてきちゃったんですけど…」
「いぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁ!ヴォルケンビッチやぁぁぁぁ!主は処女なのに騎士は皆ビッチやぁ!」
狂ったように叫ぶはやて。
「もう嫌やぁぁぁ!」
「主!?」
「はやて!?」
「はやてちゃん!?」
泣き叫ぶはやては、逃げるように扉へ走り出した。
「絶望したぁぁぁ!ビッチな騎士達に絶望したぁぁあべっ!」
はやてが扉から飛び出ようとしたが、そこで何かにぶつかる。
「主、すみません!」
尻餅を付いたはやてに手を差し出すは、ザフィーラ。
「うぅ、ザフィーラ…助けてやぁ…ヴォルケンビッチが19で処女な私を馬鹿にするんやぁ…」
ぽろぽろと涙を流すはやての顔には絶望が浮かんでいる。
その言葉にザフィーラは、周りを見渡す。
シグナム、ヴィータ、シャマルは硬直しているが、表情から「そんなことはしていない」と読み取れた。
「どうしたんだい?」
ザフィーラの肩から顔を覗かせたのフェイトの使い魔であるアルフであった。
「…なんで2人は人型なん?」
はやてが望んでいるので、常に犬型であるザフィーラとフェイトの邪魔にならな
いように犬もしくは、少女の貌を取っているアルフ。
そんな2人が人間の大人の姿をしている。
「実は…」
えらく真剣な顔で緊張した顔で言葉を紡ぐザフィーラ。
後ろのアルフは心なしか応援しているように見える。
「アルフが…に、妊娠しまして…主!」
「はやて!」
「主!」
「はやてちゃん!」
必死に搾り出したザフィーラの言葉を聞いたはやては、後ろに倒れ込む。
そのはやてに騎士達が集まった。
「「「「……」」」」
倒れたはやての顔は、白目を向いて、泡を吐いていた。


その後、毎晩毎晩、街に繰り出し、片っ端から男を逆ナンするはやてとそれを必
死に阻止しようとするヴォルケンリッターの壮絶な光景が展開されたという。



著者:36スレ424

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