702 名前:次元世界の管理局ジョーク 1 [sage] 投稿日:2011/07/11(月) 23:45:54 ID:.h.pRcuA [2/5]
703 名前:次元世界の管理局ジョーク 2 [sage] 投稿日:2011/07/11(月) 23:47:19 ID:.h.pRcuA [3/5]
704 名前:次元世界の管理局ジョーク 3 [sage] 投稿日:2011/07/11(月) 23:48:12 ID:.h.pRcuA [4/5]

 機動六課が解散してから数年の後、高町なのはは十年来の恋愛の末、その名をなのは・T・スクライアと改める運びとなった。
 そして、結婚式の前夜。
 なのはは真剣な面持ちで親友である八神はやてに一つの相談をした。

「ねぇ、はやてちゃん。初夜って何をすればいいのかな?」

 その一言ではやては、危うく飲みかけていたコーヒーを吹く所であった。。
 嗚呼そう言えばこいつ等、公衆の面前で平気でアーンとかやる癖に、ファーストキスから半年も経ってなかったんだっけ。
 けっして、この地の文は筆者による誇張表現ではなく、はやての気持ちの純然たる文面化であるのだが、
勿論はやてはそんなことをおくびにも出さない。

「う〜ン、そうやねぇ……」

 おしべとめしべが云々という抽象概念を語るのは相応しくないし、
かと言って秘蔵の無修正裏ビデオ「星の数より○ンコの数 バツイチ陸佐 美人捜査官に夜の捜査協力」を見せるわけにもいかない。
 とくに「星の〜」は、ヒロインのヤッカミ旋風をはじめ捜査官は全員巨乳だし、全然ラブラブな内容じゃなかったし、
次元犯罪者のスカトロッティによる放尿プレイもあるし、最後は出演者全員の大乱交だしで、
初夜の参考どころか、下手をすればトラウマものである。
と言うか、持っている事自体ばれるわけにはいかない。
 実践的かつ、オブラートに包んだ表現はないかと悩んでいるはやての耳に、甘ったるい猫の鳴き声が聞こえた。
 そう言えば、今猫たちは恋の季節だ。
 あれなら実践的であるし、人間ではないからオブラートにも包まれている。
 だからはやては窓を開き、声の主の居場所を探す。
 隣の家の屋根で、白猫と青い狸みたいな猫が身体を寄せ合い、互いの愛を確かめ合っていた。

「見てみぃ、なのはちゃん。猫かてああいう風に触れあっとる。人の初夜も同じや」

 なのはは白猫と青狸に自分とユーノの姿を重ね合わせたのだろう、その姿を食い入る様に見詰めていた。

 □


 さて、なのはもユーノも万年人員不足の管理局に置いて要職を務めている為に、
結婚式からそのまま新婚旅行というわけにはいかず、式の翌々日である月曜日は二人ともいつもの様に出勤をしていた。
 結婚間もないのだから、定時に帰れればいいのだが、生憎と超過勤務当たり前、
国際公務員? 国際ボランティアの間違いでしょ。
と言われる管理局である為に、早速ユーノは泊まり込みの資料調査に捕らわれた。
 そしてはやてが結婚式の後になのはと会ったのは、なのはがユーノに夜食を差し入れたその帰り道であった。
 当然の事ながら、なのはの機嫌はすこぶる悪かった。
 どのくらいご機嫌斜めかというと、目視できそうなほど濃い障気を出しているなのはの姿を発見したはやてが、
回れ右しようとした瞬間にレストロックで取り押さえられるくらい機嫌が悪い。
 だから二人の帰り道はひたすらなのはの愚痴が続いた。次の角を曲がると八神家だというのに、まだ終わらない。
 このままでは、泊まり込みでなのはの愚痴を聞かされそうだ。
内容も高級局員が口にするにははばかられる所まで非難の矛先が広がっている。
 やばい、下手をすれば自分の局員人生が終了しかねない。
 そう判断したはやては無理矢理に話題を変える。

「そういえばなのはちゃん、ユーノ君との結婚初夜はちゃんと甘えられた?」

 その瞬間、なのはの表情がフニャアと溶ける。
 よし、セーフ。
 半月は甘いものが見たくもなくなるかも知れないが、人生はセーフだ。
 よくやった、淫獣。後で乳の揉み心地を根掘り葉掘り教えろ。
 心の中であらん限りの賛辞をユーノに送る。

「うん、ヴィヴィオが眠った後にね、はやてちゃんに教えて貰った通り屋根の上に昇ってね……」

 ちょ、初めてが野外プレイ!?
 安心した所にすっ飛んだ告白が飛び込んできたので、はやては突っ込む事すら出来ない。

「屋根から落ちない様にユーノ君が後からぎゅっと抱きしめくれて、耳元で囁くの。
『ごらんなのは、あれがアストロワン、十月の流星群はあの星座を中心に全天に向かって流れ星が降り注ぐんだ』
とか、素敵なお話を沢山してくれたの」

……
………
…………

 つまりあれである。
 なのはとユーノは、男女の関係になっていないのだ。
 教え方が不味かったのだろうかと、頭を抱えたくなる。

「あのな、なのはちゃん……」

 より具体的に夫婦の夜の生活について指導しなければ、と覚悟を決めて、はやてはなのはの肩を掴む。
 また甘えきった猫の鳴き声が二人の耳に届く。

「なのはちゃんはあの猫たちが何をやっとるのか理解しとらへん!」

 声のする我が家の屋根に向かって指さしながらはやては叫ぶ。
 そしてその先には、猫姉妹の尻穴調教をする見知った顔の提督がいた。

「人んちの屋根で何ヤッとんやーーー!!」

 ブラッディダガーが変態提督目掛けて飛んでった。

おわり


著者:超硬合金

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