[390]ScryaS SideStage01 第1.5話 「不安と不眠」<sage>2007/06/20(水) 01:33:32 ID:XdFk8UnK
[391]ScryaS SideStage01 第1.5話 「不安と不眠」<sage>2007/06/20(水) 01:35:15 ID:XdFk8UnK
[392]ScryaS SideStage01 第1.5話 「不安と不眠」<sage>2007/06/20(水) 01:36:19 ID:XdFk8UnK
[393]ScryaS SideStage01 第1.5話 「不安と不眠」<sage>2007/06/20(水) 01:37:01 ID:XdFk8UnK
[394]ScryaS SideStage01 第1.5話 「不安と不眠」<sage>2007/06/20(水) 01:38:27 ID:XdFk8UnK
[395]ScryaS SideStage01 第1.5話 「不安と不眠」<sage>2007/06/20(水) 01:40:26 ID:XdFk8UnK
[396]ScryaS SideStage01 第1.5話 「不安と不眠」<sage>2007/06/20(水) 01:42:13 ID:XdFk8UnK

「すまぬな。お前をこれ以上、この里へ置く訳にはいかんのじゃ」

「とてもじゃないけど、まともな部隊でなんて働けませんよ」





出て行け

役立たず

出て行け

役立たず

出て行け
役立たず
出て行け
役立たず

「やめて!」
 
 午後23時00分 機動六課キャロ個室

「ゆ、め?」
 キャロにとってはいつものことのはずだった。
 フリードもいる。昔だったら当然一人で耐えられた。
 なのに、なぜか今それができないことに戸惑うキャロ。

(フェイトさん、助け……)
 フェイトは絶対に慰めてくれる。でもだからこそ頼るわけには行かなかった。
(フェイトさんに心配かけてはダメ)
 いてもいい場所としてもいい事を自分にくれたフェイト。
 それなのに、そのことに不安を感じていると言ったらフェイトはどう思うか。
 キャロはフェイトを悩ませたくはなかった。




 23時10分 機動六課エリオ個室

 机に向かっていたがそろそろ寝ようかとするエリオ。するとノックの音が。
 コンコン
「はい、どうぞ」
「失礼します」
「キャロ?」
「エリオくん、こんばんは」


「とりあえず座って」
「失礼します。ごめんねエリオくん、こんな遅くに」
「気にしなくていいよ。どうしたのキャロ?」
「ちょっとお話きいてね。あのね、さっき昔のことを夢で見たの」
「夢?」
「エリオくんには言ったかな。私の過去。わたしね、
竜召喚の力が危ないからってルシエの一族から追放されて、
管理局に保護されてもやっかいもの扱いされてたの。
でもつらくなかった。それが当たり前だったから」
「キャロ…」
「でもね、さっきそのこと夢でみたの。そしたらなんでか耐えれ…ないの」
 泣き出すキャロ。
「ねぇエリオくん、私ここにいていいよね?私役立たずじゃないよね?」

「大丈夫です。六課の誰もキャロをそんな風に思っていませんし、
僕は絶対思いません。僕にとってキャロは大切なパートナーですから。
キャロが」
「…ありがと、エリオくん」
 笑顔にかわるキャロ。


「あのね、エリオくんお願いがあるんだけどいいかな」
「何ですか?」
「エリオくんといっしょに寝ていい?」
「えっ、一緒にですか」
「また怖い夢みそうだから。エリオくんと寝るとそんなことないと思うの」
「それは…」
「ダメ?」




選択肢1 受け入れる
「エリオくんありがとう」
 その後耐えれるか心配になった。

選択肢2 受け入れない
「居て良いって言ったのに。うそつき。エリオくんの、うそつき!うわーん」
 絶対できない選択だった。
 

「どうしてもですか」
「はい、お願いします」
 OKが出たと思い、笑顔のキャロ。
 対してなんとか理由をつけて同衾は避けたいエリオ。 
「でも、キャロは嫌じゃないの」
「どうして?」
「だって僕、結構汗臭いですし」
「エリオくんは、いいにおいがするよ」
「な!」
 同衾を避けようと言ったのに、逆にいいにおいと言われてしまったので、
そんなこと言われえるとは思っていなかったエリオは固まってしまった。

「よいしょっと」
 エリオが固まってる隙にベッドに潜り込むキャロ。
「エリオくんのにおいだー」
 エリオのにおいを吸い込むキャロ。幸せそうです。
「エリオくんはまだ寝ないの?」
 もともと寝るつもりだったエリオは意を決して言った。
「はい、僕も寝ます」

「狭くないですか」
「ぜんぜん。むしろエリオくんと近いからうれしい」
「な!」
 エリオくんフリーズ二回目。




「エリオくん、最後のお願い」
「な、何でしょう」
「あのね、ぎゅってして」
「ええと」
「ダメ?」
「…はい」
「ありがと、エリオくん」

 エリオの腕の中で安心しきって眠りにつくキャロ。
 一方のエリオと言えば。
(寝れるわけないよ)
 眠気が一気に消えて目が冴えてしまった。

 結局エリオはその後数時間、悶々として寝付けなかった。




 午前6時30分 機動六課エリオ個室

「うーん」
 エリオのおかげで安眠できたキャロ。エリオは当然まだ寝ていた。
「おはよう、エリオくん」
 しばらくエリオの寝顔を眺めていたキャロはエリオの異変に気づいた。
(あれ?ここ腫れてる)
 それはただの朝の生理現象なのだが、病気かと思ったキャロ。

(大変、シャマル先生に助けを)
 と思いキャロは通信しようとしたが、やめた。
(なんでだろ、連絡しちゃいけない気が)
 無自覚ながらエリオの貞操を守ったキャロであった。

 助けを呼ばない以上自分で頑張ろうとするキャロ。
 患部を見ないことにはどうしようもないので、ズボンを下着ごと一気に脱がそうとした。
「ぬ、脱げない」
 悪戦苦闘しつつもずるずるとひざまで脱がすことに成功。


「うわー、真っ赤だ」
 エリオのソレはキャロには腫れているようにしか見えなかった。
 完治を誓い、まずは“患部”に治癒魔法をかけるキャロ。

 しかし、もともと病気ではないので治るわけありません。逆に元気になっちゃいました。

 そのため余計ひどくなったと勘違いしたキャロはあわてます。
「えっ、どうして…」
(落ち着かなきゃ。エリオくんは私が治すんだから)
 魔法が効かない以上、普通の治療を試みるキャロ。
「えっと、腫れてるから毒が溜まってるのかな。毒が溜まってるなら吸い出すって」
 たしかに溜まってますが、それは比喩ならともかく医学的には毒じゃないんですが。

 “患部”を咥えて毒を吸い出そうとするキャロ。
「出ない」
 何度吸っても毒は出てきません。そこで毒が集まってないのではと思ったキャロは
毒を先っぽの出口に集めようと、指で輪を作り根元から先っぽに向かって扱き出した。

(うんしょ、うんしょ)
「うぅ…」
 キャロが頑張るにつれて、だんだんエリオがうなりだした。
(早くしないとエリオくんが)
 単に“治療”の快感に悶えているだけだったが、キャロには毒でうなされているように見えた。



 手で“毒を送り出す”のは続けつつ、一刻も早く毒を吸い出そうと再びソレを咥えるキャロ。 
 本能からか、ただ吸うだけでなく口でもしごきだした。
(エリオくん、エリオくん、エリオくん、エリオくん)

 キャロの治療もとい“口撃”ついに耐えられなくなったエリオ。
 エリオの中に溜まっていた“毒”が一気に噴き出し、キャロの喉を襲う。
(ケホ、ケホ、……のんじゃった。……苦い)

 エリオはついに目を覚ました。
「うーん、何?」
 まだ事態が分かっていないエリオ。しかし自分の格好と、
パートナーの少女が口元から白い液体を口から垂らしているのを見て、
多少その手の知識のあるエリオは何が起こったか理解しました。

「キャ、キャロ、キャロ。な、なにしてるの」
「エリオくんのココが腫れてたから、毒を吸い出してたんだよ。
勢いよく噴き出すから驚いちゃった」

 とりあえずキャロの勘違いを正そうとするエリオ。
「あの、これは毒でもないし、別に治療しなくてもいいんですよ……」
「そうなの?」
「はい、若い男性なら皆さん普通にためてますよ」
「もしかして出しちゃダメなの?」
「いや、どちらかというと定期的に出したほうが良いそうです」
「よかった。エリオくんに悪いことしたのかと心配しちゃった。
また溜まったら言ってね。出すの手伝うから」
「な!」
 エリオくん3回目のフリーズ。

「どうしたのエリオくん。固まっちゃって」
「あの、別に手伝ってもらわなくても結構です」
「えっ……私、エリオくんの役に立てないの」
 一気に落ち込むキャロ。
「えーと、これは普段は自分でしたほうが良いと本に書いてありました。
だからどうしてもって時は手伝ってくれますか?」
「はい、こちらこそよろしくおねがいします」

「でも本当に大丈夫?あんな苦いものが溜まってるのに病気じゃないなんて。
エリオくん、無理してない?やっぱりシャマル先生とかに言ったほうが良いと思うんだけど」
「わー、言っちゃだめだよ!」
「だめなの?」
「だめです。本当に病気じゃないから心配しないで」
「そう。じゃあ、エリオくんと私、二人だけの秘密だね」

 キャロの笑顔は僕が守る。あとキャロに常識をつけるとことも。
 そう固く心に誓うエリオだった。
 
END

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目次:魔法少女リリカルなのはScryaS
著者:17スレ342

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