◆最終話 「いつか……」

「一緒に行けないって…」
「どうしてよっ わけがわからないっ」
「だって 羽入があんなに東京へ行きたいって駄々を―――」
「……っ!!」
「そんな…私は…………っ」
「羽入と一緒じゃなきゃ いや!」
「そんなこと急に言われたって納得できないわ!」
「引きずってだって羽入を……!」
「……んん…っ」
「……っ」
「……っく」
「ど……どうして…そこまで」
「一緒にいることを――…っ」
「拒絶するのよっ……!!」
「……!」
「ば…っ」
「ばか…っ」
「私は…っ」
「羽入が…っ」
「羽入が」
「外に行きたがっていると思ったからっ」
「だから私は…皆と東京に――」
「……馬鹿……」
「皆…もう行きましょうなのです」
「用事を思い出して羽入は帰っちゃったのです」
「東京へは皆で行って欲しいそうなのです」
「ですからっ もういきましょうです」
「ねっ」
『私は…』
『100年生きた魔女の…つもり だった』
『なのに このあり様は何?』
『ほんの少し羽入と離れることが淋しくて』
『涙があふれる』
『これじゃまるっきり子供だ』
『恥ずかしい 恥ずかしい』
『こらえようとすると涙は鼻水になって さらに恥ずかしい……』
『皆は 私と羽入が何かケンカでもしたと思ったのか』
『気遣うように気配を固くさせていた』
「皆…」
「うっ」
「……はいっ なのです」
『こんなに皆に気を遣わせて……』
『私って奴は……』
「呼んだ?」
「羽入……」
『――沙都子にも見えてる……よかった 消えてるままじゃなくて……』
「……………とりあえず……」
「一発殴らせろ〜〜っっ!!」
「きぃ――っ」
「いつか本当に本物の大人になってやるぅ――っっ」
「くやしぃぃ〜〜」
『それは』
『昭和58年はじめての夏休みの大切な思い出』
「到着―――っ」
『昭和59年 春休み』
『夏の反省から 知恵を説得しあらゆる根回しをして』
『古手梨花はついに東京のコンクリートを踏んだ』
「羽入?」
「東京着いたわよ!」
「あ」
「ふ…ふーんだ」
「大丈夫よっ ちゃんと待ち合わせ場所も決めてるんだもの」
「なんとかなるわよ」
「もーっ 羽入は心配性すぎっ」
「何?まだ何かあるの?」
「はいはい (ップ)」
「圭一達へのおみやげも大変なのよー?」
『それは 成長のためのはじめの一歩』

Menu

漫画

ひぐらしのく頃に

ひぐらしのく頃に 番外編

心癒し編

昼壊し編

ひぐらしデイブレイク Portable


アニメ

ひぐらしのく頃に

鬼隠し編

綿流し編

祟殺し編

暇潰し編

目明し編

罪滅し編

ひぐらしのく頃に 解

厄醒し編

皆殺し編

祭囃し編

ひぐらしのく頃に 礼

羞晒し編

賽殺し編

昼壊し編

ひぐらしのく頃に 煌

罰恋し編 〜喜〜

ひぐらしのく頃に 番外編

猫殺し編


音楽

ひぐらしのく頃に シリーズ

管理人/副管理人のみ編集できます