最終更新: rika_furude 2010年07月07日(水) 00:36:20履歴
「なのです」
『何……コレ…!?』
『まさか急性発症!?』
「ていうか私もかゆい!?」
「かきむしっちゃだめなのです」
「お薬ぬりぬりなのです」
「そうなの?」
「もしかして雛見沢症候群にかかり易い人は蚊に刺され易い………とか」
「……」
「蚊帳かぁ……」
「なつかしいのです……」
「ボクは夜ふかしはなれているのです☆」
「う」
「……」
「羽入〜」
「え?」
「……」
「……」
「み――…」
「レナと魅音の女の子の業がとぐろを巻いているのです……」
「み――♡」
「古今東西 川の字で寝る時は小さい子が真ん中に入ると決まっているのですよ」
「にぱ――☆」
「羽入…」
「…うん」
「昭和58年6月の向こう側…」
「皆何をしでかすか全く予想できなくて……危なっかしい…」
「…でも」
「そのことが楽しくて うれしいね」
『同じことがくり返される昭和58年6月までの時間は』
『ひたすら苦痛だった 痛かった』
『そして 綿流しの後の夜は恐ろしいことばかり』
『私は必ず殺されて……それを繰り返し続けた100年だった……』
『でももう 死の運命は打ちやぶった……』
「生き…てるのね…私」
「ねぇ羽入」
「蚊帳を見てたら思い出したわ……」
「ループをはじめる前の 本当に幼かった私…」
「夏はお父さんが蚊帳を吊してくれて 小さな私はそれをおもちゃにはしゃいでいるの」
「そんな時 羽入は」
「いつも蚊帳の外で私たちを見てたわね」
「ニコニコ笑いながら――……」
「…もう どうしたって両親といた時間は取り戻せないけれど……」
「今はあなたも蚊帳の中にいるのね……羽入」
「これからは仲間たちと ずっと一緒だから」