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『KYな奴ら』/R29


昼休み、何の変哲もないある日の話。
メインキャラ5人全員登場

「何で俺だけ……」
がくりと、それは唐突に、本当に唐突に……・。
ある日の昼休み竜児は教室の床に膝をつきうなだれた。


「なによ竜児」
「どうしたんだい、たかすきゅん」
「どうした高須」
「へ〜ついに本当に犬になっちゃったの?」
一つ見当違いな意見も飛ぶ中、竜児はツッコミもせず淡々と口を開く。
「どうして高須なんだ。俺気づいたんだ、今。逢坂、櫛枝、川嶋、北村……
みんな最後の文字の母音は『あ』なのに、俺だけ高須……つまり『う』だ。」
「は?」
「へ?」
「そ、それがどうした?」
「意味わかんないんですけど?」
「それだけじゃねぇ……これをよく見てみろ
あいさか
くしえだ
かわしま
きたむら
たかす
……見ろ、俺だけ3文字……空気読めてない。
しかも心なしか、『かわしま』と『きたむら』を交互に見ていると『しまむら』に見えてくる」
「いや、高須おちつけ。最後のは関係ないぞ」
「でもでも……」

「気にすんなっ、高須くん」
無意味なことで落とした竜児の肩に優しく手を置いたのは竜児が絶賛片想い中の実乃梨だった。
「く、櫛枝…だが俺は……」
「そうじゃねえ!これを見ろ
大河
竜児
亜美
祐作
実乃梨
……なんか飛び出てる。私も立派なKYなんだ!」
「おう!?本当だ」
「だろう?」
「奇遇だな」
「おうよ!だから気を落とす必要なんてないんだ!」
「おう!ありがとう櫛枝、元気出てきた」

くっだらねぇ……
呟いた亜美のセリフに、「あんたと意見が合うなんて遺憾だわ…だけどさすがにこれは……」
と大河が頷き、
「はっはっはっ! ま、よくわからんが良かったな」
と真正KY男でもあるかもしれない裸族(KITAMURA YUSAKU)が高らかに笑った。


それは夏のある日、大人になったいつか思い出すかもしれないくだらない日常。
でもかけがえのない、大切な大切な日々の1ページ。

えんど

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