1,4-ジオキサン

●おもな用途
　有機化合物を製造する際の反応溶剤、合成皮革や塗料などの溶剤として使われている
　繊維処理・染色・印刷時の分散剤や潤滑剤にも使用。

●年間排出量（2003年度）
　約260トン　全て化学工業などの事業所から排出　大気中及び河川や海などへ
　　
●環境への悪影響（生態への影響）
　土壌への吸着性が低く、水中での微生物による分解性も低いことから、土壌に入り込むと地下水を汚染するおそれがあり
水中の濃度はこのPNECよりも十分に低く、水生生物への影響はないと考えられる。


●人の健康への悪影響
　国際がん研究機関（IARC）はこの物質をグループ2B（人に対して発がん性があるかもしれない）に分類
この無毒性量等よりも十分に低く、呼吸に伴う人の健康への影響はないと考えられる。
原水の一部で水道水質基準を超える濃度が見られたが、このような汚染された水を長期間飲用するような場合を除いて、飲み水などから取り込むことによる人の健康への影響もないと考えられる。

●その他
　1996年に1,1,1-トリクロロエタンが使用禁止になって以降は、1,4-ジオキサンの生産量は減少している。
　
リスクコミニュケーションのための化学物質ファクトシート（環境省）
http://www.prtr-net.jp/factsheet/data/1-113.html
毒性情報（エコケミストリー研究会）
http://toxwatch.gotdns.org/SearchPRTR/Chemi.aspx?C...