ラコルニア帝国
カルカシア領で代々内政官を排出してきた貴族の生まれ。
英才教育を施され、若年からその頭角を現し始め、内政官として国内の治安改善、福祉制度の充実など帝国民の生活を守る政策に尽力し、帝国民からの信頼も得ていた。
だが、
ラコルニア帝国民以外の者に対しては冷たく、基本的に「
ラコルニア帝国さえ発展すればいい、その中でも
カルカシア領土さえ繁栄していれば、それ以外の地はどうなっても関係ない」という思想をもっていた。
カルカシア領主
ティアに心酔し、内政と戦略面で彼女を支えた。
レアルーシの命令により、
クレアクライシスとの戦いがはじまるが、
カルカシア領は山賊団
アザルの襲撃を受けた為、これを迎撃する為に遠征軍を送らなかった。
これは、彼女自身が山賊団を操って
カルカシアへ攻めさせ、それを迎撃する口実で遠征に一切関わらないという策謀であった。
だが、唯一の誤算として、自らが操った山賊団
アザルが予想以上の大攻勢で攻め込んできたため、これに対処するべくミューゼルも芝居ではなく本当に出陣。
計略と懐柔策を用いて
アザル山賊団の基盤を切り崩し、大きな痛手を与えた。
だが、この戦いにおいても、
レアルーシと
クレアクライシスの戦いの顛末が決まるまでの時間稼ぎの為、
アザル山賊団をあえて壊滅させず、まさに「生かさず殺さず」のまま掌の上で転がし続けた。
ティアと
セリーナが、
テレーゼの仲裁により和解すると、もはや
アザル山賊団を残しておく意味はないと、それまで泳がせていた彼らを容赦なく壊滅させ、自らも
ロイカーンの戦いへと赴いた。
ロイカーンの戦い終結後は、
ティアの依頼により
レアルーシの元で
クレアクライシスとの和睦締結に奔走したが、
テレーゼが外交といった表での働きなら、ミューゼルは和平に反対する派閥の解体に暗躍など、裏で動いた。