DBZクロス6話

前回の戦いからだいたい一週間くらいが過ぎた
ここ最近俺は蒐集活動に参加していない
まぁ理由を言えばはやてに心配を掛けたり寂しい想いをさせないためだ
はやてには蒐集活動のことは秘密なのでたびたび誰かいなかったり
帰るのが遅くなったりしたらはやてを一人にすることになる
時空管理局にこの前見つかったため長時間同じ場所で蒐集したりはできない
そのため頁を稼ぐためには今までよりも時間が掛かってしまう
そうなってしまうと家にははやてが一人だけという状況になってしまう
それを避けるために俺が蒐集活動を休んでいる
俺ができるのが戦闘だけというのもあるけど、みんなの負担を減らすように
戦闘の大半を俺が引き受けていたのでみんなが俺に少し休んだらどうだって言ってくれた
俺自身そんなに疲れたとは感じていなかったがみんなの厚意を受け取った
やな感じがしたり危なくなったりしたら俺に連絡くれるように頼んでおいたので
大丈夫だと思う
みんな強いしね
そんな訳で今ははやてと二人で留守番をしてるんだ
そういえばはやて何かうれしそうだけど何かあったのかな
「はやて、何かいいことでもあったの?」
「今日友達が来るんよ。」
「そうなの?」
「うん。」
「あ、それじゃあ俺はお邪魔かな?」
「そんなことあらへんよ。悟飯のことも紹介したいんや。」
「わかった。それでその友達はいつ頃来るの?」
「そろそろ来る頃やと思うんやけど…。」
そうはやてが言ったらインターフォンが鳴ったみたいだ
「あ、来たみたいや。」
「それじゃ、行こうか。」
俺ははやての乗った車椅子を押しながら玄関に向かった
「いらっしゃい、すずかちゃん。」
「お邪魔します、はやてちゃん。」
この子がはやてが言ってた友達か
なんかお嬢様って感じだな
そういえばお嬢様といえばブルマさんもそうだっけか
まぁブルマさんはお嬢様より博士ってイメージが強いかな
色々な発明品が作れるし
武天老師様は当たり外れが大きいとか
天才なのか馬鹿なのかようわからんって言ってたっけ
「はやてちゃん、この人は?」
おっと、少しボーっとしてたみたいだ
「こっちは私の親戚で悟飯って言うんや。」
「初めまして、孫悟飯です。よろしくね。」
「月村すずかです。こっちこそよろしくね。悟飯君。」
「自己紹介も終わったことやし、ささ上がって上がって。」
「う、うん。」

はやても友達が家に来てとてもうれしそうだな
談笑したりゲームしたりしながら遊んでた
俺もとても楽しかった
ただ、ババ抜きやって殆ど負けたのがなぁ
そんなに俺って引っかかりやすいのかな
戦闘中はそんなことないのになぁ
前にブルマさんに
『悟飯君ってしっかりしてるけど孫君に似てどこかぬけてるのよねぇ。』
って言われたっけか
トランクスの面倒少し見ててって言われたとき
一緒に昼寝して俺が起きた時トランクスがいなくって
大慌てでブルマさん家探しまくったけど
実は一緒に寝てた部屋のソファーの下に入って寝てたってことがあったからなぁ
否定できないんだよなぁ
楽しい時間っていうのはすぐに過ぎてしまうもので外もだいぶ暗くなって来た
「あ、私そろそろ帰らなくちゃ。」
「けっこう暗くなってきとるもんな。」
「家まで送ってこうか?」
「迎えが来てるので大丈夫です。」
「そっか、なら安心だ。」
「それじゃ、すずかちゃんまた来てな。」
「うん。またね、はやてちゃん。悟飯君。」
「またね。」
「気ぃ付けてなぁ。」
そろそろ晩ご飯作る時間かな
「そろそろ晩ご飯作ろっか。」
「そやね。」

今日は鍋物を作ってみました
冬だし温かい物がおいしい季節だしね
しっかしみんな遅いな
………何かあったのか
「…なぁ悟飯。」
「え、何?」
「ここ最近みんながいないこと多い気がするんよ。」
「そうかな?」
「うん。悟飯もやけどみんながやりたい事があったらそっち優先してええんよ。
元々この家も私一人やったんやし……。」
…やっぱはやては強いな
自分より他人を優先してる
だけど目を見ればわかる
怖いんだな、一度できた繋がりが無くなることを
俺にはわかる
みんなが殺されたあの時
お父さんが死んだあの時
胸の中に何かがポッカリ空いたあの感じ
つらくて、悲しくて、苦しいあの感じ
あんな想いははやてにしてほしくない
はやてももう少し自分の意見を優先してもいいと思うけどな
だけどはやてはそうしないだろうな
俺にできることははやてを安心させることぐらいか
「はやて。」
「何?」
はやての傍いってはやてを抱きしめた
「え、あ?え!?ご、ご、ごごごごごはごはごは悟飯!?」
「大丈夫。誰もおまえを一人にはしないよ。ただ、最近は少し立て込んでるだけだ。
すぐにまたみんな揃って過ごせるようになるよ。」
そう言いながらはやての頭を撫でる
「…ほんまに?」
「ああ、本当だ。俺を信じろ。」
「うん。」
そう言ってはやては俺に少ししがみついてきた
そんな状態で少し時間が過ぎた
………………
冷静になってみれば何か俺凄い事してないか
あ、急に顔が熱くなってきた
「え、あ、ごゴメン。急に抱きしめて。」
「べべ別にええんよ。き気にしてへんよ。悟飯やったし。」
あー何か気まずい
何か話題は……

家の近くに気を感じるな…
この気は……シャマルさんか
何かあったのか
「はやて。」
「え、あ、何?」
「みんなが少し遅いみたいだから探してくるよ。」
「え、でも大丈夫なん?」
「大丈夫だよ。これでもそれなりに強いしね。」
「うーん、わかった。気ぃ付けてな。」
「うん。ちゃんと戸締りしてね。」
「うん。悟飯、いってらっしゃい。」
「いってきます。」
そう言って俺は家を出た

「シャマルさん!!」
「悟飯君!!ごめんなさい急に。」
「構いませんよ。何があったんですか?」
「すごい異変というか胸騒ぎを感じたの。みんなの身になにかあったような…。」
「わかりました。すぐそちらに向かいましょう。」
「わかったわ。」
そのまま俺達は転移した

「これは…結界ですか?」
「ええ、捕獲結界というものよ。」
「みんなとの連絡は?」
「私のクラールヴィントで連絡はとれてるけど状況はよくないみたい。
この結界をどうにかして撤退したいんだけど…。」
「ならその結界は俺が破ります。」
「え!?悟飯君この結界破れるの?」
「ええ。まかせてください。このことをみんなに伝えてください。」
「わかったわ。」
そう言ってシャマルさんはみんなに連絡をとってくれてるみたいだ
…なにか気配を感じた
「はあ!!」
「何!?」
シャマルさんの後ろを蹴り上げたらデバイスらしき物に当たった
その持ち主は時空管理局の人間のようだ
シャマルさんを守るように俺はそいつに立ちふさがる
「怪我はありませんか?」
「ええ、ありがとう。私は大丈夫よ。」
よかった
そのまま相手を睨んでいたら向こうの方から口を開いてきた
「捜索指定ロストロギアの所持、使用の疑いで、あなた方をを逮捕します。
抵抗しなければ、弁護の機会がある。同意するなら、武装の解除をしてください。」
そうは言ってくれてるがこちらもつかまる訳にはいかない
相手も相当の実力者だ
気を抑えながら戦えばかなりの時間が掛かる
ここは気を開放して一気に
「ふ!!」
「何!?」
いきなり仮面を付けた男が目の前の相手を蹴り飛ばした
現れるまでまったく気を感じなかった
お父さんの使ってた瞬間移動みたいなものか
「誰だ、おまえは?」
「使え。」
「何?」
「闇の書の力を使い結界を破壊しろ。」
「なぜそのことを知っている!?」
「でも、あれは。」
「使用して減った頁はまた増やせばいい。仲間がやられてからでは遅かろう。」
何を企んでるんだこの男
だが、目的がわからない以上この男の口車乗るのは危険だ
「シャマルさん。」
「何?」
「結界を破壊するので少し離れてください。」
「え、でも…。」
仮面の男に言われたことを気にしてるのか
「俺とあの男のどちらを信じますか?」
「…わかったわ。悟飯君を信じる。」
そう言って少し離れてくれた
あの仮面の男はさっき吹っ飛ばした奴の相手をしている
何が目的かわからないが…考えるのは後だ
気を開放するか
「はあ!!」
俺を中心に周りに突風が吹く
「キャア!!」
「あ、大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫よ。」
「みんなに…砲撃魔法の類が来るので避けるように伝えてくれませんか。」
「わかったわ。」
本当は超サイヤ人になって放ちたいが
あの仮面の男がいるからなぁ
用心にこしたことはない
ノーマル状態でも破れるだろ
「かぁぁぁぁぁめぇぇぇぇぇはぁぁぁぁぁめぇぇぇぇぇ波あああああ!!!!!!」
俺の放ったかめはめ波は一気に結界をぶち抜き破壊し崩壊させ夜空に消えていった
その後俺はシャマルさんの転移でここから脱出した

色々転移しながら俺達は家に戻った
「ただいまー。」
「あ、お帰りぃ。」
そう言ってはやてが出迎えてくれた
「もう!!遅いから心配したで。」
「ゴメン。」
「申し訳ありません。主はやて。」
「ごめん、はやて。」
「ごめんなさい。はやてちゃん。」
「申し訳ない。主。」
みんなが三者三様にあやまる
俺が出てってから結構時間たってるなぁ
「でも、みんなが無事でよかったで。さ、手洗ってご飯にしよ。」
今日は鍋だっけか

みんなで鍋を食べた後、はやてとシャマルさんとヴィータはお風呂に入っていった
その次にシグナムさん
最後に俺という順番だ
三人がお風呂に入ってる間に俺達はちょっとした会議を開いていた
「シャマルと孫を助けた男についてだが。」
「二人は仮面の男について何か心当たりはありますか?」
「私はないな。ザフィーラはどうだ?」
「俺もないな。」
そうなるとシャマルさんとヴィータも心当たりはなさそうだな
「孫、おまえの見立てではどうだ?」
「俺のですか?」
「ああ。」
「多分最後の最後でこちらに危害を加えるでしょう。」
「根拠は?」
「経験則です。」
「経験則?」
「はい。今とは状況も立場も違いますが途中から協力してくれた第三勢力が最後の最後で
裏切ろうとしました。」
ナメック星でドラゴンボール集めてた時途中からベジータさんがフリーザに対抗するため
協力してくれたけど今思えばナメック星の神龍…ポルンガが出てきたら俺やクリリンさんを
殺して自分の願いを叶えてたと思うな
「まぁ、用心するにこした事はないと思います。」
「そうだな。」
そう言いながら夜空を見た
「そういえばおまえへの礼がまだだったな。」
「へ?お礼ですか?」
何かお礼言われるようなことしたかな
「おまえが結界を破壊してくれたおかげで闇の書の頁を減らさずにすんだ。
ありがとう。」
「え?いや、そんなお礼を言われるようなことじゃないですよ。」
「そう謙遜するな。」
「いや、その…でもみんなが無事でよかったですよ。」
そんなこんややってるうちにはやて達が上がって来たみたいだ
「それじゃ、先に入らせてもらうぞ。」
「ええ、ごゆっくり。」

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2007年08月01日(水) 10:33:08 Modified by beast0916




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