本家保管庫の更新再開までの暫定保管庫です。18歳未満立ち入り禁止。2013/2/15開設

気付くと、見知らぬベッドの中央に座っていた。
周りを見渡すものの、ひたすら暗闇で何も見えない。

「……ってコラ。これ、前(2-805 ショータイム)にもやったろーが」
男鹿は一人悪態をつく。

「姫川っ! いるんだろ、出てきやがれ!!」
バン!! 無数のスポットライトが一斉に点灯する。
そのまばゆい光の中から、リーゼントがぬっと現われる。
「くっくっく、オレだとよくわかったな」
「いや、わかるだろ!」
なめてんのか、と男鹿はつぶやく。

「さて、今宵もクイーンがお待ちかねだ。手段は問わん。男鹿、クイーンを満足させろ」
「ああ!? なんでオレがそんなことしなきゃなんねーんだよ!」
「忘れたのか? てめー、オレ様の舎弟だろうが。言うこと聞くっつったよな?」
「舎弟!? いつの話してんだ。あ、待てコラ!」
スポットライトが消され、再び姫川の姿は見えなくなった。
「なんなんだよ……」

ギッ……ベッドが軽く軋む音がして、男鹿は振り返る。
チャイナドレスを半分はだけた状態の邦枝がそこに座っていた。
その姿は先日と寸分も変わらない。
「男鹿……」
彼女は誘うように名前を呼ぶと、潤んだ瞳でこちらを見つめながら、ゆっくりとベッドに横たわる。
服が二の腕より下に落ちないよう手で胸元を押さえているが、その隙間からは柔らかそうな胸が覗く。
軽く膝を立てた足はスリットにより、普段殆ど見せることのない太ももの奥の方まで男の視線に晒されていた。
その艶かしい姿態により、男鹿の下半身は熱を帯び始める。

「邦枝……」
恐る恐る膝立ちで近づく。
だが……これは夢だ。夢の中で行為に及ぶなんてバカげている。
そんな風に頭では思っているのに、身体は止まらない。
彼女の身体を跨ぐと、首筋に顔をうずめる。
ふわり、とシャンプーのいい香りがして、さらさらの髪が男鹿の頬をくすぐる。
手は自然に彼女の身体を這っていた。温かくて柔らかい。邦枝は確かにここにいる。
「は……っ……」
動きに合わせ、男鹿の耳元で熱い吐息が漏らされる。リアルな感覚……これは夢じゃない!

そこからは夢中だった。
チャイナドレスをずり下げ、現われたさくらんぼ色の果実に吸い付く。
その甘くて瑞々しい果実は、適度な弾力で男鹿の舌を楽しませる。
手はすべらかな太ももを愛おしげに撫でると、ドレスの更に奥まで侵入する。
彼女は下も身に着けていなかった。指はすんなりと秘壷に到達する。

ゆっくりと指を泉に沈めていく。
くちゅり……と音をさせながら中の感触を確かめる。
「やぁ……ん……」
邦枝が身体をくねらせる。
気持ち良さそうな様子に安心して、指をもう一本増やしていく。
彼女の内部は中で指を動かすのが難しいほどに、ぎゅうぎゅうと締め付けてくる。

今にも吹き飛んでしまいそうな理性を、かろうじて繋ぎ止めながら指を抜く。
邦枝の足を開かせその間に割って入るが、そこでぴたりと止まってしまう。
(入れてぇ……けど、生はマズイよな……。かといってゴムなんて持ってねーし……)

「ほら男鹿、これ探してたんだろ」
考えていると目の前にゴムが差し出され、思わず受け取る。
「おー、サンキューな……って古市ぃ!!?」
いつからいたのか、ベッド脇の床に古市が座り込んでいた。

「避妊は大事だからな! ガンバレよ!」
親指を立ててウィンクしてくる古市にイラっとした男鹿は、パンチをお見舞いする。
「ぐはあっ!」
「うるせー! てめぇ、まさかずっと見てたのかよっっ!!」
「それがオレに与えられた役割だからな。ほら、続けろよ男鹿」
「いや……。てめぇがいるってことはアレなんだろ?」

古市はフッと笑う。
「そうだ。オレたちはこの世界を守るため、『あの言葉』を言わなければならない。わかるな?」
「……」
「さぁ、オレの左手に手を載せろ。準備はいいか男鹿? いくぞ……バルス!!!!!」


「保守はどうしたああっっ!!!」
ガバっと起き上がる。
「…………」
うん、自分の部屋だ、ここ。

前回と違うのは、下半身に違和感があることだ。
「寸止めだったのに、マジか……」




(終)
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