75 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:23:08.51 ID:fH9ws7Ly0
◎登場人物&短縮+適当解釈版
七枷 樹:琴子が死んでから観測をやめた青年

七枷 ギズモ:元・猫で現・猫耳メイド、段々人に近づいていく
⇒ギズモは樹のお陰で言葉を得て世界となった、しかしそこにギズモはいない。
ギズモがいなくなった世界の樹はギズモに似た少女と結婚、家族を続けていく。

七枷 結衣:揺らがないモノを好む姉、昔の自分を『こっちの結衣』と呼ぶ
⇒結衣はマクスウェルの悪魔と混じり合った存在で世界はエントロピーが減っていく。
それでも樹は結衣を見て、共に永遠となった。

七枷 式子:少女になった母、植物に関しての能力を持つ
⇒一時は能力を失うも過去のトラウマを乗り越えて能力を取り戻す。
そして式子の願う『悲しみ』のない世界で生きていく事になった。

柚 :幼馴染で一般的な感性の持ち主故に振り回される、苗字は不明
⇒柚にとって今の七枷家は認められないがそれでも最後は理解はする。
そして樹は柚を選んで七枷家は樹以外消えた、そして柚と共に生きていく事にする。

七枷 琴子:死んだはずの妹、かなり頭が良い
⇒樹は『観る』という事を理解して琴子のいる世界を確定させる。
観る事を望めばいつだって望みの世界が手に入るのだから。

76 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:23:39.45 ID:fH9ws7Ly0
◎共通
ある星降る夜、七枷樹(樹)は妹である七枷琴子(琴子)との約束を守る為に扉を開けた、
琴子は病気なので扉を開けてはいけないという家族の決まりを破って。
そうして樹が見たのは死んだ琴子の姿だった、それから3年、樹は他人の観測をやめる。
唯一顔を認識している幼馴染の柚に不登校の事を責められたり、
ペットである猫のギズモが話せたらと願っていたある日、3年前の様に星が降る。
そして樹が琴子の部屋の扉を開けると、そこに死んだはずの琴子がいた。
翌日、柚が樹の元にやって来て地震があった事を伝えるが樹はそんな事知らなかった。
そんな2人の前に琴子が現れて朝食の時間を告げに来て去る、それを見て驚く柚。
死んだはずの琴子の事を問う柚だが樹は琴子が帰ってきたから良いと言う。
納得いかない柚は樹の母である七枷式子(式子)に話を聞きに部屋を出るがすぐ戻って来る。
樹に部屋から出ない様に言うと柚は自宅に戻って行った、気にせずに部屋を出る樹。
リビングに行くと琴子がいて朝食を作っており式子を呼んできて欲しいと頼まれる。
樹が式子を呼びに行くとそこには見た事無い少女がいて、少女は自分が式子だと言う。
その後琴子とも馴染んでいた、琴子曰く『見える』のと『観る』のは別とかなんとか。
そして琴子は樹に式子の以前の姿を聞くが樹には思い出せない。
琴子は樹が『観た』からここにいると言って去る、樹は外出する事にする。
外の公園で姉である七枷結衣(結衣)と会うが、姿は変わらない筈だが何かが変わっていた。
家に帰ると父である七枷電卓(電卓)も見た事の無い姿だった、そして晩飯も変わっていた。
式子が作ったという謎の野菜が並んでいた、しかし肉類を触れなくなったらしい
食後、今日はまだ見ていなかったギズモの声がしたのでその場所に向かう樹。
そこにいたのは猫耳メイドの少女、樹はその猫耳から少女がギズモであった存在と気づく。
翌日、琴子曰く、自分が帰って来た夜に七枷家は特異点になってギズモも巻き込まれたらしい。
人間になったのは樹がギズモに喋って欲しいと願ったから、でもまだちゃんと喋れはしない。
その後柚が訪ねて来たので琴子にギズモを預けて柚の元へ、柚は外で話す事を望んだので外へ。

77 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:24:24.46 ID:fH9ws7Ly0
柚は樹が騙されてると言って25年前の写真を見せる、そこに写っていたのは今の式子だった。
七枷家を乗っ取ろうとしているという柚だが理由が思いつかない樹、柚は証拠を探すと去る。
家に戻ると全員が集まっていた、ギズモをどうするかの話し合いで結局現状維持。
2日後、琴子に頼まれてギズモと外に行く事に、そこでついに言葉を覚えるギズモ。
翌日、金が無いと言う結衣に何を買ったのか聞くと様々な物を買っていた。
以前と違う結衣に疑問を覚える樹だが、結衣曰くこっちの結衣は知らないとか。
あまりに様々な物を買うので博物館でも造るのかと聞くとそれだと言って部屋に戻る結衣。
結衣の部屋に行くとそこにはポストや標識など様々な物で溢れていて驚く樹。
結衣曰く誰にも使われない物、せめて形だけでも永遠に残してあげると言う。
翌日、色々と足りない樹の元に柚が弁当を持参して現れる、そして料理を覚える様に言う。
自分が教育係である事を約束させる柚、樹は久々のまともな食事にてきとうに返事する。
という事で数日後、柚と料理の勉強をする事になった樹、結果最低限の腕前にはなる。
ある日、樹は猫のギズモと遊んだ後に外に出る、そこで警察官で柚の母の蜜柑と会う。
何故か驚いている蜜柑の話を聞くと樹が星の振った夜から10日間行方不明と言われる、
事情が理解できない樹は近くに一昨日の新聞を見つける、それを見る様に言う蜜柑。
局地的地震で一家4人が行方不明、その場所とは樹の家である七枷家であった。
樹はこれが夢だと思う、そして気が付くと自分の部屋のベッドで先ほどまでは夢と気づく。
ある日琴子と2人で外出する事になった樹、その途中で目の前の琴子の姿を見失ってしまう。
すぐに姿を見せた琴子だが樹は自分の中に琴子を見ているのと見ていない自分がいると考える。
そして琴子が姿を見せたあの星降る夜に何かがあって、それからズレたのだと考える。
今は揺らいでいるがどう確定するかわからない、そう考えた樹は覚悟して見る事にする。

78 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:24:49.52 ID:fH9ws7Ly0
◎七枷ギズモ
ギズモの部屋に行く事にしていたが寝ていた、なので翌日に遊んであげる事にして寝る。
そして翌日、ギズモと遊んでる最中に樹はギズモとの会話が成立している事に気付く。
そんなある日、樹は猫であった時より人間のギズモが『自然』じゃないと思う樹。
自分が人間にしたせいではと思った樹は琴子に相談、琴子は人間自体が『不自然』と言う。
人間は世界を観て世界を変えるために行動する、それはとんでもなく不自然であると。
樹はそれが認識とか任地、頭の中の問題だと理解する、それから樹も観る事を意識する。
ある日寝ていた樹のベッドにギズモが潜り込んで家族に誤解されるも何とか説得していく。
その途中でギズモが発情期と判明、任された樹はどうしようかと悩み、考える。
ギズモを拾ってからの1年間、ギズモだけが樹を観て、ギズモだけを観た昔の事を。
そして樹はギズモを受け入れる事にした、ギズモがいたから昔の家で過ごせたから。
その夜、ギズモを拾った時の事を思い出す、1つだけ大きな流れ星があった夜の事。
側面に『Gizmo』と書かれた壊れた工具箱に入っていた事を、故に樹はギズモと名付けた。
過去の夢から覚めた樹は琴子から今から50時間は何があっても驚かないように言われる。
その時からずっと黄昏時になった、翌朝にギズモは前よりもいっそう人間らしくなっていた。
琴子は時間軸方向に巨大な質量があり、このままだとこの世界は事象の地平面に落ちる、
そして滅亡、樹の観ている世界のみが現在の世界に永遠に止まり続けるように観えるらしい。
そこは樹の観た世界が『世界』として確定する、『夢』によく似た世界と説明される。
翌朝、朝の光を浴びた樹はここが夢だと思う、そして部屋から出て猫のギズモと遊ぶ。
そこでは前の七枷家がいて樹はギズモだけに話しかけた、ギズモだけが『観えて』いたから。
そして空に大量の星が降る、その時夢が琴子の帰って来た時だと思い琴子の部屋へ、
しかしその直前で人間のギズモが現れて、ここはギズモの『観て』いる世界と言う。
『世界』は『人の脳』が造り出したもので、『脳』を『人の脳』にするのは『言葉』だから、
ギズモは樹に『言葉』を教わって、世界を『観る』事が出来るようになった。
樹はギズモと話す為に外に出る、琴子の言った50時間から既に2日は経過したから。

79 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:25:17.78 ID:fH9ws7Ly0
樹は聞く必要があった、人間になったギズモの言葉を、鏡である自分の言葉を。
ギズモは言う、夢はずっと前から始まっていた、琴子の生まれ変わりを望んだ時から、
そして樹はギズモを拾い、ただの『物』であったギズモに『言葉』で形を与えた。
そして樹の望む『世界』はギズモの中に折り畳まれて存在していた。
琴子は元気で、母は明るく、姉は強さと優しさを取り戻し、父は面白くなっている、
そんな『世界』なら全てがハッキリと見えると思う樹、そこに行きたいと願う樹。
ギズモは自分という繭を通して世界を『観る』事ができれば可能だという。
しかしそこにはギズモはいない、樹はそれを否定してギズモとも共にいようと言う。
だが琴子の言う50時間が過ぎればギズモは確率だけの存在に戻る、つまりさよならだった。
そしてギズモは最後の願いとして頭を撫でてくれという、樹はその時がくるまでずっと撫でた。
大きな流れ星が光った、ギズモのいた場所には壊れた工具箱と、小さな猫のオモチャがあった。
黄昏の世界の樹は、向こうの樹が望んだ物を手に入れられたか琴子に聞くが難しいと言われる。
七枷家の全員が琴子が死んだ事実を受け入れなければそれは不可能だという。
そしてギズモは3年前とよく似た『世界』そのものとなって生み出した。
しかし全てを失った樹は、誰よりも奇跡に近い場所にいると琴子は言ったので観る事にする。
その世界の樹は琴子の生きている世界を幻想と否定した、そして家に帰ろうとした時だった。
ギズモに似た少女に会った、それから3年後、その少女と縁があって結婚して子供が出来た。
名前は琴を奏でるで『奏』、名前の継承、意味の継承、受け継がれてゆく『想い』、
親と子が繰り返されることで『家族』になる、親になった樹はそう気づいたのだった。
家族とは『空間』ではなく『時間』なのだと、そうして新しい『世界』がそこにあった。

◎七枷結衣
結衣の部屋に行くが何が言いたいか思いつかない樹、結衣は明日は出かけようと言う。
翌日の結衣との外出中、3本の鉄塔の話になった、今では1本しか残ってはいなかったが。

80 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:25:39.61 ID:fH9ws7Ly0
そして結衣は3年前に変わったのは樹だけじゃない、鉄塔の下であった事を忘れてると言う。
こっちの結衣が言っていたという結衣に同じと言う樹だが、結衣はお化けみたいなモノと言う。
ある日、結衣と話していて父と母が20年以上、結衣は3年だけ『飛ん』だのではと思う。
しかし結衣は一部分だけ当たりと、そして結衣は物質に変える力を見せる。
そして3年前に鉄塔の下であった事を思い出させる、琴子が死んで結衣といた時の思い出。
死より永遠を望んでいた、そして結衣と共に永遠になろうとした時の事を。
その後、結衣は雪の中で樹と外にいた事を怒られ、その結果イジケて不良になった。
結衣は樹の望みを叶えるためにここに来た/私はこの『世界』を否定する為に作られた存在
結衣は自分を観てくれるかと聞き、見ると答えた樹だが軽々しく答えるなと言われる。
翌日、結衣とエントロピーに関しての話になり、再び2人で出かける事になった。
結衣に言われて自分が欲しい物を送る事になった樹は柘榴石のペンダントを送る事に。
樹が欲しいのは形のあるものではなかった、それを聞いて安心したと言う結衣。
ある時琴子は言う、結衣はエントロピーを減少させるマクスウェルの悪魔だと
ある日樹は外出中に会った柚から今の結衣の姿が3年前の姿であると言われる。
それを聞いて樹は3年もの間家族を視ていない事実に衝撃を受けた。
ある日樹は電波塔に関して調べていた、電波塔は正三角形の形で中心が七枷家だった。
そんな時、電卓から結衣に関して本当の事を話すと言われる樹は公園に行き、電卓は言う。
公園には研究所があった、そしてここには無いが研究所のある世界の60時間後の事、
そこでは実験が行われて、結果によって世界は分岐する、その効果が及ぶのは七枷家。
研究所のある世界では電波塔が残っており、それにより遠くの世界から来たお化けが結衣。
そして結衣だけじゃなく他の皆もお化けだと言う、樹は電波だと思いそこで帰る。
その夜変わった夢を見る、男は未来の自分を夢見てそれが家族を実験体にするものと知る。
それを知った男は普通を目指した、そうして会社に固執した、それが普通だから。
年末に樹と結衣の外出中、樹は結衣から自分の身体が水晶になりかけていると聞かされる。

81 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:26:05.64 ID:fH9ws7Ly0
そしてそれは樹だけじゃなかった、そしてそれは樹が結衣を観た結果であった。
『終わりの無い世界』へと、何故教えたかと言う樹に結衣はこっちの結衣が、と言う。
本来なら樹は結衣と一番一緒にいたから最初に結晶化する筈だった、しかしそうはなってない。
3年前、鉄塔の下で慰め合いだったかもしれないが結衣は樹と結ばれる事を望んだ。
そしてその続きを今する事になった、そして全てが終わった樹は永遠を望んだ。
それから琴子が現れる、琴子は2人の想いが刻まれた石を拾って帰る事にした。
石は柘榴石だった、『豊穣』と『多産』を現すガーネット、結衣が求めた願い。
3年前の結衣は樹と結ばれる事で琴子の生まれ変わりを作ろうとした、しかし失敗、
さらに大人たちから全て否定されて世界を観る事をやめた。
その結果、『全てを否定する者』と重なって現れる事になったのだった。
そして樹と結衣は宝石となった世界で永遠をとなって過ごすのだった。

◎七枷式子
式子の部屋に行く樹、そこで今は夜なので明日2人で話がしたいと提案する。
翌日、デートだと思っている式子と出かける事になった樹、まずは公園に向かう。
そこは3年前からあるが式子は知らなかった、前の式子は家と買い物先しか知らないらしい。
そして前の式子の想いを知る樹、その後は今の式子とデートする事になった樹。
しかし前の式子と話して、幸せアは目の前にあると思った樹にはそれで充分だった。
ある日、ふと式子が植物に関して能力か気になった樹は式子に植物に関して聞いてみる。
式子にとって森みたいに皆が互いに生かし合っている家族は素敵であると考えていた。
そういった自然の暖かさは樹がいちばん欲しかったもの、故に樹は式子を『観た』。
そうして式子との関わりが多くなる樹、式子も樹が観てくれたから幸せだと言う。
式子は樹にキスしようと言い樹は式子とキスをする、それから家族に隠れて何度かする。
関係を深めたある日に式子から好きと言われる、しかし式子自身が好きを理解していない。

82 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:26:45.82 ID:fH9ws7Ly0
特別とそうじゃない好きを理解出来ていない式子に樹は式子は家族こそが特別だと教える。
それに納得する式子、家族という一つの命が好きという式子に衝撃を受ける樹。
その瞬間、式子と樹の世界が重なった、そして式子に誘われて繋がる。
・・・わたしの家族は憎み合っていたわけでは無いが上手くいかないでいた。
わたしが大人になればどうにかなると思っていたがその前に父が病死した。
病死した父は『肉』となった、それは『終わり』の別の表現であると理解させた。
そして『火』によって燃えかすとなった、『火』は『終わり』をもたらすものとなった。
それから『肉』と『火』、『終わり』に関する2つを忌避するようになった。
代わりに求めたのは『死』とは正反対で、森のようにずっと続く『いのち』だった。
そしてあの人と会い、わたしは永遠の森を作る、その願いを実現する力を形にした。
・・・そんな夢をみた樹、そして樹は式子を母さんと呼ぶ様になっていた。
その日、前の家族の集合写真を見つけた樹は今の家族で皆で出かけた事が無いと気づく。
皆で出かける事に、途中で式子の食虫植物?のパッくんが何か伝えようとするが伝わらない。
翌日、調子の悪そうな式子、さらに式子は植物を操る能力を失っていた。
どうにかしようとするがどうも出来ず、翌日には式子が失踪してしまう。
焦って周りに当たる樹だが、これでは前の家族と変わらないと冷静さを取り戻す。
皆で探しに出て何とか式子を見つける樹、しかし式子は帰れないと言う。
能力の無くなった自分ではダメだと言う、そして樹に触れてあるイメージを流す。
それは以前見た夢で、夢の内容が以前の式子のものであったと理解する。
『力』を手に入れたのは『不幸』の反動、『不幸』がなくなったら『力』もなくなる、
そして『力』がなくなれば自分が存在している理由もなくなる、そう説明する式子。
どうして前の式子の代わりに今の式子がいるのかという理由。
そして存在してる理由の無い自分では家族が作れない、つまり『終わり』が来ると恐れる。
それでも樹の説得で何とか家に帰らせる事には成功、しかし根本的には解決していない。

83 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:27:16.27 ID:fH9ws7Ly0
そこで樹は自分が『観た』事でこうなったらなら、観測して確定させれば良いと気づく。
そして樹は式子に『悲しみ』のない世界をしようと決意する。
翌日、樹は式子との外出中に過去の記憶を見る、自分だけではなく式子の記憶もあった。
25年前、式子の父が死んだ時であり全ての起点でもある時を。
何故今見るのかと疑問に思う樹に声が25年前に吹っ飛ばすためだと答える。
そして突然血まみれになり燃えだす樹、しかし気が付くと樹は式子に包まれていた。
式子は『肉』と『火』を超えて樹を助け出した、何故なら式子は『与え』『癒す』人だから。
気が付くと周りが森に囲まれていた、式子の能力も元に戻っていた。
そして樹と式子は1つになった、感覚が共有される一つの樹になった。
それどころか家族とも1つになっていた、そこに琴子が現れて『群体』だと言う。
個体が集まって形成された1つの個体の様な集合体、家族はそういう状態になった。
それから何度も年は過ぎて行った、柚の家は引っ越して、周りの家は減っていった。
それでも七枷家は健在だった、それからまた年は過ぎて七枷家は森に包まれ一体となった。
それからも世界は広がっていき、七枷家は森となり星の隅々まで広がった。
『死』すらも周期に取り込んで、七枷家は永遠となって存在していた。
ある日樹は目を覚ました、今の七枷家で普通に過ごしていく樹。
幸福な世界は幸福を感じる主体の世界、そこでは時間が無意味になったとさ。
(過去に遡ったりする事も出来る世界になった)

◎柚
電卓の部屋に行く事にした樹、そこで電卓から自分達を見ないのも選択肢と言われる。
そうしたら元に戻るらしい、そうして翌日、柚が家に来て一緒に掃除する事になった。
そこで明日が12/24日だと気づき、料理の腕前を披露する事を約束して別れる。
そして翌日、ギズモがケーキを作りたいと言いそれを手伝う事になった樹。

84 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:27:56.56 ID:fH9ws7Ly0
無事ケーキは完成、しかしそこに忘れていた柚がやって来たのでケーキを振る舞う。
そこで柚は自分を見てと言う、今の世界は柚を見ないで樹が見ていた世界だと言って。
それを聞いて確かに今は琴子がいて、平和でにぎやかな世界だと感じる樹。
しかし思えば思う程ぶ曖昧に感じる、そして家にいたくない訳じゃないが外出する樹。
その後に柚と話した後の夜、柚が七枷家にやって来て泊まる宣言、一応認められる。
柚としてはどうしてこうなったか知りたいのだが七枷家の面々と接して混乱は深まるばかり。
そんなある夜、眠れない柚は式子と話すことに、そこで式子から自分が怖いのか聞かれる。
正直に怖いと答える柚、何故なら今の式子は柚がずっと見て来た式子とは違うのだから。
そう本音を言った柚に式子が変る前の雰囲気で答える、自分はちゃんとここにいると。
柚にとっても七枷家は大切だった、だからこそ変わった七枷家は受け入れられなかった。
そして式子の想いを知る柚、自分の思う本当の式子の存在を感じれた故に悩む柚。
式子は新しく始めようとしている、しかしそれは過去を無かった事にするから許せない。
そう自分の想いに気付いた柚は琴子が死んでからの3年間を自覚させようと考える。
その為に樹を連れ出してデートとして街を巡る、そしてその最後に柚は樹に言う。
今の七枷家が前の七枷家とは違う事、そして樹がこの3年間を無かった事にしようとしてる事、
そして3年間の間の七枷家が苦しんできた事実を告げていく。
結衣は樹を心配していたが自分以外と関わらない樹のせいで自分を責めて結果居場所を無くし、
電卓は外と家での苦労に耐えて仕事を頑張っていたが仕事を失いどうしようもなくなり
式子は家族と関わらない樹が食事出来る様にせめてお金を置いて、そしてパートしていた事。
その全てを無かった事にしようとする事、それは柚にとっては許せなかった。
それを聞いてまた琴子を殺せと言うのかと聞く樹、それでも柚はそうすべきと言う。
柚が正しいと分かっていても感情が否定する樹は他人だから口出しをするなと言う。
そんな樹に柚はずっと好きなんだからほっとけるわけないと、自分を見て欲しいと、
そして前みたいな幼馴染として、出来たら恋人、両方無理なら姿を消すと言う柚。

85 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:28:31.97 ID:fH9ws7Ly0
琴子が消えるかもしれない、それでもそれを聞いてしまった樹はゆずが好きだと答える。
翌日、琴子に柚と家族以上になりたいかと聞かれて、知りたくはあると答える樹。
一方で柚は結衣から変わらずにいられるかと聞かれ、変わっても樹を好きになると答える。
そしてその場にいたギズモと式子にも関係を認められる、そして柚は自分の気持ちを言う。
柚にとって前の家族は普段誰もいない自宅以上に自分の家族でもあった事、
今の家族も本質は変わってない事、そして柚も自分の理想の家族を目指す事を決意する。
その夜、柚は琴子から樹がこちら側だからそちら側の柚とはいられないと言う。
それを否定する柚、何故なら柚の理想の家族に既に死んでいる琴子は存在していないから。
それでも琴子に感謝と謝罪をする柚、琴子はこうやって柚の背中を押したから。
翌朝、樹が目を覚ますとPCに英語で、あなたとこの世界にさようなら、と出ていた。
疑問に思いつつも朝食の準備をしようとする樹、しかし家には樹以外誰もいない。
皆を探しに出る樹、しかし誰もみつからない、だが最後に柚を見つける事は出来た。
柚は昨晩の会話が原因で皆が消えたと思った罪悪感から樹を避けていたと話す。
しかし樹は自分が柚を選んだからと答える、そして柚の傍で生きていく事を選択する。
それから樹は今まで見なかった世界を柚と共に見て回る、そうして過ごしていくのだった。

◎七枷琴子(全√後
琴子の部屋に行く樹、寝ている琴子を観て樹はずっとこの世界を観る事を決意する。
ある日琴子から無くなった原っぱで星空を見たいとお願いされる樹だが最初は否定する。
無くなったものを見ない、なら死んだはずの琴子に関してはどうなるのか?
それは帰ってきた琴子を否定する事だと思い、樹は星空を見る事を約束する。
どうしようかと悩む樹の元に柚が現れて現状の危険性を説明する。
電卓と式子は外から見れば失踪扱い、故に警察である蜜柑が家宅捜索するかもという。
そんなある時、謎の機械音が聞こえて来て気になった樹は調べようとする。

86 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:29:23.03 ID:fH9ws7Ly0
しかしギズモが立ち塞がり、流暢な言葉使いで舞台の裏側を見てはいけないと、
そうしたら夢が覚めるから、だから『外側』を見てはいけないと言う。
気が付くといつものギズモが目の前にいたので夢だと判断して寝る事にした樹。
翌朝、蜜柑がやって来て様々な容疑で式子と結衣と電卓を逮捕していく。
助かったのは書類上死亡している琴子、猫だったギズモ、それと樹だけだった。
琴子に相談すると『世界』が望めば樹はその『世界』を観る事が出来ると言う。
しかし翌日、樹にはどうしようも出来ずに琴子の手料理を食べて寝る事にした。
翌日、気が付くとパソコンに琴子の残したテキストファイルがあったので見る事にした。
そこには琴子の家族に対する思いが残されていた、そして電卓の事になった。
電卓の部屋で樹は電卓が逮捕される直前に残した言葉からある本を見つけた。
そして七枷家は元の姿に戻っていた、ギズモも猫の姿に戻っていた。
琴子はずっとここに、思い出したらまた会えるかもしれないと、そう締められた。
その後、電卓の部屋で見つけた本を読む事にした樹、内容は日記であった。
それは未来の電卓の日記だった、電卓は未来を観て逆らう事を決めて今があった。
そして観た未来を日記として残したのだった、そしてその続きを樹に任した。
日記は実験日を最後に終わっていた、電卓を観た未来がそこまでだったからだ。
そして未来の電卓は樹を観測者として選んでいたから樹に任したのだった。
それから樹は琴子を待ち続けた、呼びかけを待て、そう書いてあったから。
気が付くとそこは昔の樹が望んでいた世界だった、意味だけが漂う世界。
観たくないと思えば何も観えない世界、だから観る事にした、漂っている『言葉』を、
そして様々な人間の『言葉』の中で落ちていく中、琴子の声を聞いた樹はそこに向かう。

87 名前:猫撫ディストーション[sage] 投稿日:2017/12/26(火) 09:30:15.59 ID:fH9ws7Ly0
そこは原っぱだった、そこで琴子と星降る空を見上げる、しかし夢だと思う樹。
琴子は言う、主観的に『夢』と『現実』の区別をつけるのは不可能だと言う。
そして樹は『観る』という事を理解する、琴子という『言葉』を想っただけで、
『琴子』の感じが広がっていく、その繋がりさえあれば琴子とはどこにいても感じあえる、
おそらくそれが、樹に観えている『世界』なんだと、そして樹は観る事にする。
樹の『世界』を確定させるため、琴子のいる『世界』を確定させる為に。
気が付くと樹は『意味』だけが漂っている場所にいた、そして知っている人の『意味』を探す。
式子、結衣、電卓、ギズモ、そして最後に琴子の事を考える樹。
琴子は家族には揺らいで観えた、故に琴子は常に自分の世界だけ消失するリスクを抱えていた。
そして樹は揺らいでいない琴子を観えたりはしない、はっきりと琴子が観えた。
気が付くと七枷家の前にいて、樹はその中で家族を感じていった。
そして最後に琴子の部屋を開ける、そこには琴子がいた、そして気が付くと家族皆がいた。
『世界』は重なり合っている、だけど観る事を望めばいつだって望みの世界が手に入るのだ。
琴子の帰って来なかった世界の樹は物語を見ていた、それは琴子が帰ってくる未来の話。
そこで琴子は言う、私たちは皆記憶領域であり、故に琴子は皆の中に少しずつ自分を残した。
そして皆が私に、私が皆に会いたくなった時に帰ってこられるようにした。
だから琴子は3年前の姿で、結衣も、電卓と式子は写真の姿で、いつでも互いを呼び出せる。
そして樹は人間のギズモと共に向かう、家族の元へと。

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