多人数で神話を創る試み『ゆらぎの神話』の、徹底した用語解説を主眼に置いて作成します。蒐集に於いて一番えげつないサイトです。

人物 魔術師 魔法使い

大叙事詩フィソノセイアにおけるウォレス・ザ・ウィルレス

その姿は小さな男の子のようであるが、一人称は「儂」である。
饒舌であり、魔術と同じくらいにペテンを得意とする。必要とあればおだて上手にもなるが、元来は毒舌家である。

ウィルレスとは、すなわち遺言要らずの、願い無しの、意気地なし野郎、という意味である。
なぜ遺言が要らないのかといえば、ウォレス・ザ・ウィルレスが不老不死だからであり、なぜ願い無しなのかといえば、ウォレス・ザ・ウィルレスが無病息災という最高の願いを既に叶えているからであり、なぜ意気地なし野郎なのかといえば、ウォレス・ザ・ウィルレスは歴史に残る偉業を成すだけの力がありながら、何もせずに隠遁を続けているためである。

ウォレス・ザ・ウィルレスと魔王の召還

もっとも、《大叙事詩フィソノセイア》においてその隠遁先を巫女と精霊王によってあばかれ、魔王ネビロンを召還「させられる」という偉業を成し遂げている。
ウォレス・ザ・ウィルレスはひどく饒舌であったので、伝わっている「ぼやき」のくだりは非常に長いが、以下のものが有名である。

 「なんたる絶苦。なんたる死痛。これぞ悪夢と思ひて寝れば、起きて待つるは現実か。嗚呼、世に魔王の名は数多く、打ちて倒し、引き裂きて殺し、滅ぼして封ずる話は数あれど、よもやこの儂が何処かの誰かに脅されて、本物の魔王を呼び出す羽目になろうとはの!」

魔王の召還は、精霊王3柱の全面協力を得ていたことを差し引いても、人間が成した偉業の一つとして数えられるものであろう。

魔類抄シリーズにおけるウォレス・ザ・ウィルレス

Wallace the Willless

魔類抄シリーズ第二部から登場。
イルミナティによる「不死者」創造の希少な成功例。

少年の姿のまま老いることもなく永い年月を生き続けており、
その間にイルミナティの幹部に登りつめている。

「不死」とはいえ幹部の身で危険な前線にも
平気で出かけるが、生きがいや死に場所を求めているというわけでもない。

全体的にやる気を感じさせない男。
とくにプラスの感情では表情を動かすことがない。
自分にとって必要不可欠でなければ、
良い意味でも悪い意味でも空気を読もうとしない。
人が言いにくいことでも機械的に無表情で言う。
また、一瞬ながらそこに嘲りや冷笑を垣間見せることもある。
そういうわけで、貴重な観察対象でもありながらウォレスに
死んで欲しいと思う者は多く、彼が危険地帯に行くことを
止める者はイルミナティにはいないという。

the Willlessというあだ名は意欲のなさから来ているとも、
じつは意志そのものが磨耗するか何物かに乗っ取られた
結果すでに失われているからだとも言われる。
もう一つ、従者であり心を許していた只一人の
友であったウィルを失い、それ以後ウィリアムのような
相手を持とうとしないことを指しているという話もある。

ウィーニへの呪い

女盗賊のウィーニは悪魔を直視した。
そのときウィーニの魂は砕けてしまい、一度死んだあと、再生させられた。
死を嘲笑うかのようなかくも外道な魔法を使うのは、ウォレス・ザ・ウィルレスをおいて他にはいまい。
ウォレスは不死の呪いを解く条件として、ウィーニを悪魔狩りの手先として使役した。

シルバースミス家における伝承

民話に登場する小さな魔法使いであり、あの手この手で人をさらうという妖怪的存在とされる。
「赤目の小人」「紫マント」「大人をチェンジリングする妖精」とも呼ばれる。
さらに昔には、老人や使えなくなった奴隷を連れ去ったり取り替えるというエグいエピソードも語られていたようだ。
イーライもハリケーンに巻き込まれた当時、負傷して仕事ができない状態だった。
そのためか、ジョナスもこのウォレスがイーライをさらったと考えていた。
ジェレマイアに語られた物語では、先祖がアフリカにいた頃から一族と因縁があるとされている。

魔法

ウォレス・ザ・ウィルレスの首切り鎌:標的の頸動脈を切り裂く刃を虚空から出現させる魔法。エンメントリカが使用した。
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