多人数で神話を創る試み『ゆらぎの神話』の、徹底した用語解説を主眼に置いて作成します。蒐集に於いて一番えげつないサイトです。

聖姫セリアック=ニア

キュトスの姉妹

キュトスの姉妹のe番目。合成されたキュトスの魔女。
狂姫リールエルバの歪んだ心の鏡写しとなる清浄な心を持つゆえ聖姫と呼ばれる。
可憐な容姿と宝石のような瞳を持つ純真な少女。
自分の創造主であるリールエルバを兄として盲目的に慕っている。
「兄さま」の言う事が絶対の真実であり、どんなことでも必ず実行する。

魔女

鬼眼のセリアック。又は、セリアック・ファナハード。
ドラトリア?の伯爵令嬢で、希代の魔女として天才的才能を顕していたが、ある時【ナーグストール?に襲われ、これを撃退してしう。
万猫殿への扉の一つを国内に保有するドラトリアは【猫】との関係悪化を怖れ、要求に従い彼女の身柄を【猫】側に引き渡す。

しかしその五十年後、セリアックは当時の姿のまま無事に返還されてしまう。
帰ってきたセリアックは無感情、無反応な人形の如き有様で、周囲の人間達に不安を振りまいた。
対応に困った当時のドラトリア王、ワイヘブ三世?は彼女に辺境の小さな領地を与え、そこに半ば幽閉する形で封じ込めた。
数年後、セリアックは行方不明になっていたが、誰も気にするものはいなかった。

それから長い年月が過ぎ、王朝が三度断絶し、ドラトリアの地が一度荒廃し、再び復興を始めた頃。
あるとき、【猫】の一団が王室の世継ぎであった第一王子と第二王子を殺害するという事件が起こり、国中が混乱に陥った。
既に国王も王妃も老齢で子供は産めず、他国から僅かでも王室の血の混じった者が王位継承権を主張し、国内の有力貴族はこぞって王位に就こうとした。

王はそれらの中から住人を選び、王位継承者として扱った。国土を十の区画に分割し、暫定的に執政官の役職を与えそれぞれの統治を任せ、最も優れた治世を行った者を次の王とすると宣言した。
七番目の候補者、オルトクォーレン大公の娘リールエルバは、その傍らに奇妙な侍女を連れていた。
その侍女こそはかつて行方不明になったセリアック本人だったが、そのことを知るものはもはや誰もいなかった。
ある時セリアックは他の候補者がリールエルバの暗殺を企てている事を知り、それを未然に防ごうと先走り、候補者とその一族郎党を皆殺しにしてしまう。

世に言うカーティスリーグ事件は、その残虐性と異常性から結局リールエルバを魔女だと断定させるに至る。失脚したリールエルバはセリアックと共に幽閉され、長く封じ込められる事になる。

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